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Vol.89 TERU WEBインタビュー

TERU企画立案の配信ライヴイベントシリーズ第五弾、『GLAY app Presents PREMIUM ACOUSTIC LIVE Vol.05 LIVE at HOME』が10 月31日(土)、ハロウィン当日に開催される。ロックな楽曲群をクラシカルアレンジで編み上げ、秋を感じさせる美しい演出と共に披露して大成功に終わったVol.4の振り返りに始まり、Vol.5への意気込みと構想中のプラン、更には「LIVE at HOME」シリーズの今後の展望、エンターテインメントの役割への想いについて、TERUにじっくりと語ってもらった。

2020.10.27

札幌ドーム公演が惜しくも中止となり、さいたまスーパーアリーナに会場を変えて12月19日(土)・20日(日)の2DAYS公演として開催される、とつい先日発表されました。それを受けて、今のTERUさんのお気持ちをまずはお聞かせいただけますか?

TERU
「年内は難しいかもしれない」と覚悟はしていたんです。というのも、他のアーティストの皆さんの動き、一番大きかったのはLDHの「年内の公演はすべて中止」という潔さであったり、ジャニーズもそうですけど、より多くのファンを持つ方々の判断力を目の当たりにしていて……待ってくれているファンの子たちは残念に思ったかもしれないけども、ギリギリまで決断を引き延ばして「結局できなかった」となれば、一番つらい思いをするのもやっぱり、ファンの子たちなので。そういう状況にならないためにも、早目の決断をすることで誠意は示すことができたんじゃないかな?とは思っています。

どんな苦しい発表でも、GLAYの皆さんの誠意はいつもひしひしと伝わってきます。そんな中、TERUさん企画立案による配信ライヴシリーズ「LIVE at HOME」は着々と回を重ね、10月3日(土)にはVol.4を開催、10月31日(土)にはVol.5が控えています。まずVol.4を振り返っていきたいのですが、前回のオフィシャルインタビューで詳しく伺っていたにも関わらず、想像を上回る素晴らしいセットリストと演出で。通常のコンサートと何ら変わらないゴージャス感もありました。配信を終えて今、どのようなお気持ちですか?

TERU
率直に言うと、事前準備をすればするほど関わる人数も増えてくるし、ゲネプロという本番通りの練習を前日にしたんですが、それに掛かる予算を今回リアルに感じてしまって。ツアーとして複数公演する時のゲネプロには必要性を感じるんですけれども、単発での「LIVE at HOME」に関しては、「ちょっと現実的ではないな」という反省点が一つ、見えました。

なるほど、そういうシビアな面も見えて来た回だったのですね。

TERU
これがもし、有料ストリーミングサービスの会社の方たちと手を組んで、より裾野を広げた活動として行うのであれば、ちゃんと見合う結果になると思うんです。でもやっぱり、GLAY appという限られた範囲内で、GLAYのファンの子たちに対してのアプローチとしてだけ考えると、厳しいかな、と。逆に、GLAY本体で配信ライヴをする時は、GLAY appだけではなく、もっといろんな人たちにも届く方法を取っていかなきゃいけないな、という将来的な改善点も見えてきたと思います。

音楽的な面についてはどうでしたか? ″クラシカル″というテーマの下、ロックとクラシックのハイブリッドなアレンジが施されていて、驚きの連続でした。

TERU
元々あった″激しい曲をクラシカルに″というコンセプトをどういう形で表現すればいいのか、村山☆潤(pf)くんに相談しながらデモづくりを進めていったんです。以前から、僕の企画の大半は潤くんにピアノを弾いてもらって一緒にデモをつくっていた、という積み重ねがあったので、「この人だったらどんな激しい曲であってもクラシカルなアレンジを織り成すことができるだろうな」と。だからまずは潤くんに、「この曲たちをとにかくクラシックな雰囲気にしてほしい」「テンポを変えてもいいし、曲のコード感を変えてもいいので」というオーダーの仕方をして、全曲アレンジをしてもらい、結果ああいった形になりました。今回、改めて潤くんのすごさを体感しましたね。

「the other end of the globe」もガラリとイメージが変わっていて、曲の秘められた魅力が引き出されたアレンジになっていましたね。

TERU
あれは元々自分の中でアレンジのイメージがあって、「ピアノ1本を伴奏に、歌から始まりたい」とオーダーしてあった曲なんですよ。潤くんと何回かやり取りをして、「本当に、何も音は要らない。ピアノだけでいい」という方向性で。僕がアレンジを指定したのはあの曲だけですね。なので、ガラリとイメージが変わったのは、僕も僕なりにイメージをガラッと変えたいという想いがあったからだと思います。

ストリングス・カルテットの方々とのコラボレーションも素晴らしかったです。

TERU
クラシカルなロックチューンというイメージの土台にあったのが、最初にヴェネツィアのサンマルコ広場へ僕が一人で行ってライヴをした時に、現地のストリングスの方々に手伝ってもらった時のアレンジだったんですね。その時、「ストリングスの音とGLAYの楽曲が合わさると、意外と世界に通じるかも!」みたいな手応えが僕にはあって、その瞬間自分の中でいろいろとイメージが広がったんです。サンマルコ広場での第2回、TAKUROと一緒にやった時にも全く同じスタイルで弦の方々に入ってもらい、JIROと一緒に行った第3回 も同じスタイルでライヴをした時、「あ、これはGLAYの新しいアプローチの仕方かもしれない」と閃いて、それがずっと自分の中にあったんですね。なので、Vol.4でカルテットの方々と演奏してみたかったのは、「ヴェネツィアでのライヴのスタイルをそのまま日本に持ってくる」ということで、それが自分の中での″クラシカルとロック″というコンセプトに繋がりました。今回ご一緒したカルテットの内3人の方々には、ヴェネツィアでのライヴに向けたリハーサルに付き合ってもらったこともあり、自分のやりたいことを理解してくれているという信頼がありました。実際のステージでは、そのノリで楽しくできたな、という印象がありますね。

ゲストのJIROさんが、TERUさんからのお誕生日プレゼントだった椅子に座ってプレイされ、MCでそのことを笑顔で語っていらっしゃる様子からは、画面越しのファンの方への愛情を感じました。JIROさんの選曲についてはどう思われましたか? また、今回ステージに一緒に立ってみて、通常のGLAY本体のライヴとは違った感慨もあったのでしょうか? 

TERU
まず選曲に関しては、JIROと僕のつくった曲から各自選んだんですが、「JIROの曲にも、ちょっと激しい曲も入れておいて」というオーダーをしていました。それで返ってきた楽曲を見た時、「lifetime」が入っていたので、「想いは一緒だな」と感じましたね。選曲はJIROにもお願いしたとはいえセットリストは僕が考えているので、最後に「lifetime」を持ってきたのは、今コロナで不自由な想いをしている人たちに対して「また必ずステージで会えるからね」という約束の言葉を届けたいな、という想いを込めてのことでしたし、それはJIROと一緒だったんだな、と感じています。他の曲に関しても、「Ruby's Blanket」に関しては、「どうなるんだろう?」と最初は仕上がりがイメージできなかったんですけど、あの速いテンポの曲をムラジュン(村上☆潤)がアレンジしたらあんなにも壮大な曲に仕上がるのか!とビックリさせられたし。「DOPE」は新曲で、まだGLAYでもそんなにやってないのに「大丈夫かな? JIROブッ込んできたな」と思ったけど(笑)。でも、シングル『G4・2020』のプロモーションも兼ねて、というのはHISASHIとのVol.3の時にも言っていたことなので、「DOPE」ができたのは自分としてもすごく楽しかったです。ああいう楽曲でもクラシックアレンジで、ギターの代わりにヴァイオリンの方たちがあのラインを弾いてくれることによって、ガラッと世界が変わるんだなぁって。新たな発見がありましたし、いい勉強にもなりました。メンバーの中でもJIROは一番几帳面なので、今回はJIROが練習できる期間をちゃんとつくろうと考えて、デモを仕上げるタイミングをいつもより倍早くしました(笑)。結構バタバタしましたし、Vol.3と同時進行で準備を進めていたので、結構俺はキツかったんですが(笑)。

TERUさんの負担が大きかった、と(笑)。

TERU
そうですね(笑)。でも、JIROとはずっと一緒にいて性格をよく分かっているので、そういうところにストレスを感じてほしくないなぁと思ったので、そのためのスケジューリングを組めるようにムラジュンにも「もっと早めにあげてくれ」と影でコッソリお願いしたりして(笑)。そのテンポ感が功を奏したようで、幸いにもJIROにはすごく楽しんでもらえたみたいで、良かったですね。

TERUさんの思いやり、ホスピタリティーがそういったスケジュール管理面にも反映されていたのですね。

TERU
ですよね? 「わりとちゃんとしてるな、俺」と思いました、自分で(笑)。そういうことを先頭切ってやることはあまりなかったんです。サッカーとか野球とか、音楽活動以外のスポーツに関してはキャプテンみたいな立場になることは多いんですけど、バンドでリーダー的な役割をすることがないので。「意外とできるんだな」と思いましたね(笑)。

そういった気付きは、今後GLAY本体の活動でもプラスに働いていきそうですか?

TERU
でも、GLAYの場合だとちょっと違うのかな?と。各々の役割分担がちゃんとしていて、僕はGLAYにいる時は歌だけに集中させてもえる環境になっているからこそ、長いツアーに出ても精神的にも安定しているし、ストレスもそれほど感じずにいられるんじゃないかな?と思うんですよね。「LIVE at HOME」のツアーをもし20本ぐらいやったら僕、きっと禿げてますね(笑)。

(笑)。

TERU
考えることが多過ぎて(笑)。そのぐらい大変ですね。だから、ソロの人とかすごいなと思いますよ。

全部一人でこなすわけですもんね。夏らしさのあったVol.3とは打って変わって、Vol.4は演出・映像面で色合いが秋らしく統一されていて、やはり季節感が伝わってきました。

TERU
僕の一言一言が演出家の方、クリエイターの方々にちゃんと届いてるんだなぁと実感しました。Vol.4に関しては″紅葉″という一つのキーワードを提案したんですね。会場を貸してくださる工学院大学・新宿キャンパスの学生さんたちもコラボレーションして手伝ってくださると伺ったので、ネット上で紅葉したもみじの樹を探して、ステージにそれを貼り付けた映像を自分でつくって「こういう雰囲気がいいです」と予めお伝えして。そこから皆さんの中でいろいろなイメージが膨らんでいったんでしょうね。紅葉はキーワードになっていましたけども、そこから派生して赤と臙脂の長い布が垂れているなど、すごく幻想的で良かったです。お互いのインスピレーションが噛み合った結果ですよね。映像に関しても、元々自分でCMをつくりたいという想いがあって、ティザー映像はいつも自分でつくるんですけども。イベント内で上映する映像制作に関しても、予め自分で「こういう雰囲気」というのを、1分半ぐらいの短い映像を自分でつくってお伝えしています。SEもつくって映像に付けて、それを皆と共有するようにしていますね。その結果Vol.4ではああいった水の滴るオープニング映像ができましたし、後々の全体的な雰囲気、世界観になっていったんですね。

コンセプトデザイナーというか、映像面のイメージ管理から何から、TERUさんが中心になりつつ、本当に隅々まで関わっていらっしゃるんですね。

TERU
それが面白くて「LIVE at HOME」を始めたんじゃないかな?というぐらい、クリエイティヴなことに関してもすごく興味があってやりたかったし、自分で映像をつくるのが好きだったりするんですよ。「Into the Wild」のDJ mixも自分でつくって、映像を2種類つくったりもしましたし、そういうことが僕は大好きで。その派生したものが「LIVE at HOME」の映像なんでしょうね。Vol.1に関しても、本当は自分一人で映像もすべてやろうとしてたぐらいなんですけど、Bjorkの映像で、大地をずっと空撮しているすごく好きな映像があって、それを参考資料に「こういう映像表現をしたい」とVJの方にお伝えしたりとか。頭の中にある世界をまずは自分で形にしてイメージを届けたくて、コラボレーションする方にはそこから各自広げてもらう、という作業をいつもしていますね。

工学院大学の新宿キャンパスの学生さんたちは、コロナ禍で学園祭が中止になってしまったという悔しさ、悲しさをプラスのパワーに変えてコラボレーションされていたんですよね。ステージに最後に登場、挨拶されたのは感動的な場面でした。

TERU
学園祭が去年は台風で、今年はコロナで二度目の中止になったという話はあのMCを聞いて僕も初めて知ったんです。学長さんと理事長さんと初めてお会いした時、2階の階段部分から会場を見下ろしながら、「震災などがあった時はここに学生が集まって1日過ごしたりするんです。避難した時に毎回″ここから希望が届けられるのかな?″という想いで、ずっとやってきて。コロナでより一層″希望を届けたい″という想いが強くなっていた中、今回のコラボというお話になったので、希望が届けられるということで、すごく楽しみにしてます」とお話をされていて、お2人の想いがひしひしと伝わってきたんですよね。ライヴの準備をしている段階では、学生さんたちもまだ(コロナのため)登校できずにいて。ステージの後ろでキューブが動いていたんですけども、それも3月に終わったリフォームでできたばかりで、まだ見ることのできていない学生さんがいる、と。本来であればもう東京に来て楽しい大学生活を送っていたであろう学生さんたちも、今すごく悔しい思いをしながら待っているんだろうなぁって。そういう想いをしっかりと受け止めて、その場所からまた希望を届けられるようなステージにしたいな、と思いましたね。学生さんたちの想い、学長さんたち、先生方の想い……そういったものをひしひしと感じたライヴでした。

配信後日の『TERU ME NIGHT GLAY』では、TERUさんの中で「責任感が芽生えた」ともお話されていましたよね。

TERU
キャンパスというのは、未来ある学生さんたちの学び舎なので、「生半可な気持ちではお借りできないな」という気持ちもあったんです。少し前にYouTuberが大学内で追い掛けっこをして大炎上というニュースを観て、「やっぱりそうだよな」と思ったんですよ。なかなか学校に行けなくて我慢している子たちがたくさんいるのに……その学校という場でエンターテインメントをするというのはどういうことなのか? 自分の中ですごく考えさせられた時期でもあって。なので、ライヴに関してはもちろんちゃんといい音楽を届けたいですし、想いを持ってその場所に立たないと誤解を招く危険性もあるな、と感じていました。責任ということに関しては、すごく重いものを感じていましたね。

我慢の時を過ごしている学生さんたちにとって、思い出深い特別な体験となったのではないでしょうか? 

TERU
当日、楽屋に入った瞬間「GLAYさんへ。楽しみにしてます!」とか「一緒にやらせてもらって、ありがとうございます」とか、学園祭に招かれた時のような寄せ書きがあって、学生さんたちの想いがいっぱい伝わってきたんです。3年、4年という長いようで短い学生生活の中で、学園祭は一番のメインになる楽しいことのはずですよね。それを2年連続で開催できなかったことで、実行委員会の子たちもすごく落ち込んでいたようなんです。そんな中でも「LIVE at HOME」を一緒につくれるということで前向きになってくれただろうし、学園祭でやりたかったことをこのGLAYのライヴでやるんだ!という意気込みを感じたので、こういうコラボって本当にいいなぁと思いました。「LIVE at HOME」に限らず、GLAYとしてもいつか、学園祭をしたいけども何らかの理由でできない学校があったらそこでGLAYがライヴをしたりとか、できたらいいですよね。昔は奈良女子大学の学園祭に出たこともあった(※2000年)ので、今後もし要望があればそういうこともやってみたいな、と思うし。Vol.4では学生さんたちと約束したので、来年学園祭がもし開かれたとしたら、「是非ともあそこでやりたいから助けてくれ、協力してくれ!」とメンバー全員に僕が頭を下げて(笑)、お願いするかもしれないですね。

TOSHI NAGAIさんがライヴに参加されるのも久しぶりでしたね。WOWOWの無観客ライヴ特番にも残念ながら不参加でしたので、1月の横浜アリーナ公演以来でしょうか。

TERU
TOSHIさんには今回、すごく我慢してもらったのが、電子ドラムだったということですね。MCでも言いましたが、本来ならば生ドラムで、今までのストレスを発散するかのごとくバンバン叩いてほしかったんですけども。学校の中ということもありましたし、音響のバランスを取るのが難しいという理由もあって。音が響いてしまうとストリングスの方々にも影響を及ぼすということで、電子ドラムにしてもらったんです。それでもやっぱり永井(TOSHI NAGAI)さんは「楽しかった!」と言ってくれて。昔だったら普通にできたのに今はできなくなってしまっているからというのもあると思うんですけども、久々にこうしてGLAYで集まってワイワイして、後ろの2人、JIROと永井さんに支えられながら歌うことができたので、僕も本当に楽しかったです。

素晴らしいVol.4でした。Vol.5の開催が近付いていますが、テーマはハロウィン。出演者も多数で、賑やかな内容になりそうですね。

TERU
まずは、自分勝手な言い分として「40代最後のハロウィン、何もしなくていいのか!? 50を過ぎたらもうなかなかできないぞ?」という個人的な想いもあって(笑)。40代最後にしっかりハロウィンをやっておきたいなと思い、いろいろ構想を練っているところです。

ティザー映像を拝見すると、ダークでゴシックなムードが漂いますが、何かキーワードはあるのでしょうか?

TERU
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(ティム・バートン原案・原作によるアニメーション映画)の、あのいかにもナイトメアーな感じは頭にパンッ!とインスピレーションとして広がっていました。ハロウィンではなくクリスマスの映画ですけども、「ああいう世界観にしたいなぁ」と思っています。

今回はサウンド的にはバンド編成ですね?

TERU
当初は、パーティーをしている中で皆で大合唱する、みたいな形でもいいのかな?と思ったんですけども、「Welcome to the Halloween Town」というコンセプトができた瞬間、「そういえばあの曲、LiB CAFÉ以来やってないな」と気付いて。HISASHIとDJ MASSくんに(Vol.3に続いて)またお願いしたら快諾いただいたので、バンド形式で久々にこれを演奏したいな、と。もう一人ギターを入れようかとHISASHIとも話し合ったんですが、それよりはベースかな?と思って。偶然にも、ハロウィンの構想も全くできあがってない時に、CHIYUと普通にご飯を食べながら「今度Vol.5には出てよ」みたいな話をしていたんですよ。そういう経緯もあって、「あ、じゃあベースはCHIYUにお願いしよう」と。一緒にステージに立つのが彼にとっての夢と言ってくれていて、前回ハロウィンのイベントライヴを開催した時には違うバンドとして出てもらいましたけども、すごく気合が入っているみたいです。僕らがこういうイベントをすることによって、次なる世代の人たちが自由に開催しやすくなってほしいなという願いも込めて、次世代のベーシストを迎え入れてのライヴになります。

Vol.5ではダンサーさんも参加されるようですね。 

TERU
そうなんです。イメージがどんどん膨らんでいって「ダンサーが欲しい」となりまして。普通のカッコいいダンスというよりは、僕の中では「タンスにゴンゴン」のCMに出てくる双子の姉妹のイメージがあったんですね。女の子が腕を複雑に動かしてダンスするのが、僕の思い描くハロウィンのイメージにピッタリで。いろいろと話している中でキャスティング担当のコウさんに「双子のダンサー、いますよ」と教えてもらって、「是非この方々で」とANRI&KANNAさんに即決しました。今回も頭の中に映像のイメージが既にあるので、それを元に自分でサンプルをつくってSEもつくって付けて、オープニングの映像をつくり、それを観てもらって……という形でどんどんイメージが膨らんでいっています。本編ではダンサーさんたちがどういう形で絡んでくれるのか? もう2週間前ですが、まだ決まってないんですけども(笑)。どうなるか楽しみにしていますね。

UNA&MATCHAさんはクリエイティヴユニットとのことですが……? 

TERU
その方たちはオープニングのアクトを務めてくれるDJさんですね。GLAYの曲というよりは自由な選曲で、ハロウィンを盛り上げてくれるようなDJタイムとして19時から回してもらいます。

そしてTOKI(C4)さんも参加されて、お誕生パーティーも兼ねているのだとか。ハロウィンのコンセプトイベントの中にお誕生コーナーも含まれている、というイメージですか?

TERU
いや、本当は本編でやろうと思ったんですけど、その後に打ち上げを配信することが決まったので、そこでお誕生コーナーをやります(笑)。

打ち上げというのは、BOOさんと共に本編を振り返るアフターパーティーですね!

TERU
そうなんです。実は毎年我が家で30人ぐらい集まってハロウィンパーティーを開いていて、TOKIさんの誕生日も必ずそこで祝っていたんですけども、今年はコロナの影響もあってなかなか集まりづらいですし、声も掛けられないな、と。今回は、TOKIさんにはライヴでパフォーマンスしてもらって、アフターパーティーで誕生日を祝えたらな、と思っています。

アフターパーティーを開催されるのも、「LIVE at HOME」シリーズにおいて初めてですよね? どんな想いがあったのですか?

TERU
そう、初めてですね。最近の若い世代のバンドの子たちを見ていると、(終演後の)ライヴをファンの子たちと一緒に観て振り返る配信をしている人たちがいて、「こういうのも新しい世代の人たちの感覚なんだなぁ」と。打ち上げすらもエンターテインメントにするっていうね。それを1回僕も試しにやってみたいな、というのが一つと。あとは、GLAYとしても5月31日(日)にGLAY appで配信番組をつくった時、メンバー4人でお酒を飲みながら進行させてもらいましたけども、そういうちょっと気が抜けた瞬間というのもまた楽しくていいなぁという実感もあって。終演後に落ち着いて皆でハロウィンパーティーしましょうよ、というコンセプトのアフターパーティーなので、ちょっと別物と考えていただければと。いわばトークショーですね。

ハロウィンというと、仮装して人々が集いお互いの姿を見る、というのも大きな楽しみの一つだと思うのですが、そういった面の楽しさをどう配信というフォーマットでどう表現なさるのか、想像がつかず楽しみです。

TERU
元々はお菓子をもらいに歩く子どもたちのイベントではあるんですけども、最近では人が集まって仮装して、それを見て思い出に残す、というのがハロウィンの楽しみになっていますよね。それをどうリモートで表現するか? どう伝わるか?というのも自分の中でも楽しみですね。ただ仮装して歌を歌ってというよりも、一つのイベントの形として来年、再来年も開催できるようなスタイルに持って行けるのかどうか? 自分の中ではその点も考えながらやってみたいと思います。″こういう形でできる″というケースになれば、それを今後ブラッシュアップしていけるので。

まずはその1回目の実験的な試み、ということですね。

TERU
そうですね。年々自分たちも歳を重ねていくので、どういうスタイルがピッタリとハマるのか、考えながらやっていきたいですね。GLAYはこれからも10年、20年と活動を続けていく決意を表明しているので、ファンの子たちにしても「どういう楽しみ方を私たちに提供してくれるの?」という期待があると思うんです。ちゃんと自分でその時々に合った形を考えながらやっていけたらな、と思います。

今はもうデモづくりは完了しているのですか? 作業プロセスとしてはどんなステージなのでしょうか?

TERU
一応もうすべて完了して、12曲になりました。アレンジもそうですけども、歌い分けもしっかりと考えて。TOKIさんは4曲参加になりましたね。普通だったらゲストは1、2曲歌ってお疲れ様でした!になりますけども、最後の4曲をしっかり締めてもらおう、と。10月25日(日)に″テルキャス(TERU CASTING/GLAY MOBILE内コンテンツ)で演奏曲目を発表して全貌を明らかにする、という新たな試みもしますので、是非チェックしていただきたいですね。

Vol.5が「LIVE at HOME」シリーズとしては年内最後になるとのこと。来年以降のヴィジョンは今、TERUさんの中でどう描いていらっしゃるのですか?

TERU
準備がすごく大変なイベントですし、普通にCD通りのことをしたくなくて、必ずどこかしらアレンジを加えたいですし、GLAYの楽曲のまた違った魅力を皆に届けたいというコンセプトもあるので、どう考えても1か月ぐらいの準備期間が必要なんですね。本当はGLAYのツアーの合間を縫って、TAKUROがソロのジャズライヴを各地で開催したみたいな形で、という構想もあったんですけども、実際に立ち上げてみたらなかなかそれも難しそうで。だから、GLAY本体のツアーが終わって、ライヴがしばらくない時にひょっこりまた顔を出す、みたいな。「LIVE at HOME」は、たんぽぽのような存在になればいいかな、と(笑)。GLAYの活動に穴が開いた瞬間に「よっしゃ!」と頭角を現すイベントにしたいですね(笑)。

隙を見てアスファルトから顔を出すんですね(笑)。では、定期的にいつ・どのぐらいのペースで開催するとカッチリ決めるというよりは、GLAY本体の活動を中心にしつつ、緩やかに並走していく、という感じでしょうか?

TERU
そうですね。GLAYの今後の活動の仕方も、やっぱりコロナの影響で変わってくると思うんです。ライヴを開催できても、お客さんを半分しか入れられないとか騒げないとかいう状況はしばらく続きそうな気もするので。じゃあ、来年例えばホールツアーをやりたいねという計画を立てたとして、同時にそれを配信することも考えながらやっていくと思うんですよ、今後のことを考えて。配信の技術をとにかくGLAY appで開発したくてやり始めた、ということも自分の中では「LIVE at HOME」の一つのコンセプトとしてあったりして。GLAY appの充実を図るためには、来年もしっかりと「LIVE at HOME」の活動をしていきたいし、拡大もしていきたいと思っています。今はだいたい1万人ぐらいの方たちが観てくれたり参加してくれたりしているんですけど、それを2万人に増やして、いつかは「気軽に観られるような配信ではなくて″ちゃんとGLAYのライヴ配信を観るんだ″という気持ちで観られるような媒体・コンテンツにしていきたい」という想いがあるんですね。2年、3年掛けて、いつかは5万人ぐらいが観てくれるようなものにしたいと考えています。かつ、チケット価格が決まっているイベントではなくて。今はまだ初期投資段階で、諸々の準備もあるし、スタッフの皆にも損をしてほしくないし、そのバランスを取ってのチケットの価格設定をしていて。でも、観てくれる方が5万人になったらもっと安くてもいいんじゃないか? 5万人だったら1人500円でもいいんじゃないか?という考えでいるんです。そういった、今までの常識からするとちょっと逸脱した、型破りなものにしていきたいんですよね。「気楽に観られない」とさっき言いましたけども、「その日のために僕らは頑張ってつくって、観てくれる人もその日のために準備して、いざ観る」という、そういうイベントにしていきたいなぁとは思っています。自分の中では構想5年ぐらいと見ていて、準備期間にどんどんスキルアップしていき、GLAY app自体もどんどん開発を進めてもらって。5年後ということはGLAY30周年ですよね。その時には、「あの「LIVE at HOME」があったから、今こんなことをできているんだな」と振り返るような、そんな存在になれるように頑張りたいな、と思いますね。

TERUさんがその礎をつくっておられるわけですね。

TERU
そうですね、一段一段(笑)。

料金設定についてもお訊きしようと思っていたんですけど、アプリの有料会員になる必要はあるとは言え、1000円台~高くても2080円と、チケットはお手頃価格ですよね。ゆくゆく5万人観てくれたら500円にしてもいいとは、ビックリしております。価格設定に対して以前からそういったポリシーをお持ちなのですか?

TERU
僕のポリシーとしては、いいライヴはいいライヴで、それだけちゃんとエンターテインメントとして料金を支払われるような設定が必要だとは思うんですけども、″時価″のような発想も一つあるのかな?と。ずっと200円で売られていた野菜がいきなり高騰して500円になることもあるだろうし、半値ぐらいで買える時もあるだろうし。農家の方々もそうでしょうけど、(つくる側の)手間は一緒じゃないですか? その状況に合わせて価格の変化があってもいいんじゃないかな?という考え方を持っているんです。以前、GLAYのチケットの価格を話し合う中でも出ていたこととして、学生さんは半額でいいんじゃないか?とか。海外の映画館だと学生さんはすごく安く入れたりするし、という話をしていたことがあるんですが、その発想に似ていて。「より多くの人たちに観てもらうにはどうすればいいんだろう?」という感覚なのかもしれませんね。

配信であれば、物理的なキャパシティが決まっていない分、無限にたくさんチケットを売れるからその分稼げる、という発想も当然ありますよね。でも、そうではない哲学をお持ちの上での設定なんだな、と腑に落ちました。

TERU
そこには、チケット価格を高くすればするほど(つくる際に)お金を掛けたくなる、というのもあるかもしれないですね。「これだけ多くの人たちが観てくれているし、5000円ものチケット料金をもらうんだったら、ちょっと広いところでやろうよ」と言っても、「LIVE at HOME」の場合はそれほど広い場所が必要なわけでもないですし。そういう意味では、エンターテインメントに対しての金額というよりも、トータルで考えた時の皆の幸せ度、というか(笑)。それを探ることのほうが、僕は今後のエンターテインメントの形のような気がしてならないんです。

頭が下がります。エンターテインメントということで言いますと、TERUさんが10月13日(火)にツイートされていた言葉が強く印象に残っていまして。エンターテインメントの役割について、つらいとか、大変な日があっても、先に楽しみがあると乗り越えられるんじゃないか?と。どういう想いの下で投稿されたのですか?

TERU
その日はまさに、札幌ドーム中止が決まった日で。さいたまスーパーアリーナは一応押さえてありましたけども、どうしましょう?という、その決断の日だったんです。その時、形は違えどその先に目標があったり、札幌ドームからさいたまスーパーアリーナに変わっても、また目標ができてそこへ向かっていける、そういうものが一つあるとすごく前向きになれるなぁというのが自分の正直な感想だったんですよね。「場所が変わっても、やれるからいいじゃん!」っていう。今後まだまだ大変な時期もあるだろうし、いろいろな方々が、好きなミュージシャンのライヴがこぞって中止や延期になったりして悲しんでいる、その姿を見て「でも、それが来年であっても″またライヴしてくれる″という約束があれば、きっと頑張って生きていけるよ」って。そういう想いがあの言葉を発するきっかけになっていました。

私自身、励まされる言葉でした。「LIVE at HOME」は、家から配信するという意味でスタートしたのが、いつしか、観る側が家にいながらにして観られる、という意味に発展してきています。

TERU
配信というものに対して当初はネガティヴな印象しかなかったんですが、前回のインタビューでもお話したように、乙武(洋匡)くんの一言をきっかけにポジティヴに考えられるようになったんですね。なかなか外に出られない人もいて、そういう方たちに向けて配信する意義はあるし、今だからこそ届けられるものを配信という形で届けることも絶対、間違いではない。そういう答えが自分の中で出たんですね。それが「LIVE at HOME」という形になってVol.4まで続いてきて。元々は「ライヴ当日しか観られない。見逃し配信もないし、アーカイヴも残さない」という形にしていたんですけども、ファンの皆の想いを感じていくうちに、「当日その時間に観るのは難しくても、少しでも日常を忘れられる時間があるのはいいんだな」という想いに変わってきて、どんどんアーカイヴ期間も長くなり、Vol.4なんて10日間ぐらいありましたよね(笑)。

都合のつかないこともありますし、とてもありがたい措置です!

TERU
それだけ長く残すなら一生残せばいいんじゃないの?という声もありつつ(笑)、やっぱり最初の頃は頑張って都合を付けてくれていた方たちに対する誠意を示すためにも、「LIVE at HOME」に関しては、最長でも10日間という形で今後もたぶんやっていくと思います。そのアーカイヴ期間を過ぎても、すぐ次の月には(さいたまスーパーアリーナでの)ライヴがあるので、それでまた一つ目標ができていきますし。さっきのエンターテインメントの役割という、その言葉通りの活動をこれからもしていきたいな、とは思っています。12月19日(土)・20日(日)のライヴが終わったら次はどんな予定があるのか? 今のところはGLAYのマネージャーのみぞ知る、ではありますけど(笑)。でも、そんなにお待たせしないで次をつくっていきたいな、と。「LIVE at HOME」は変幻自在なイベントなので、自由自在にどんどん形を変えていって、いつか誰かヴォーカリスト1人をゲストに、2ヴォーカリストで伴奏はピアノ1本で開催するのもアリだな、と。エンターテインメントを止めずにやっていきたいな、と思っていますね。

本当に楽しみですし、まずは10月31日(土)のVol.5を楽しみに待っております。

TERU
はい、楽しみにしていてください!

文・大前多恵

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