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INTERVIEW

VOL.47 HISASHI WEBインタビュー

2014年を振り返りつつ、今、そしてこれからの展望を語るインタビューシリーズの第3弾はHISASHI。HISASHIが考える東京ドームの演出とは…!

2015.3

『GLAY EXPO 2014 TOHOKU』を筆頭に、20周年イヤーらしい大きな活動の多い2014年でした。今振り返られて、一番印象に残っているのはいつ頃・どんな出来事でしょうか?

HISASHI
やはり仙台でのEXPOは、今も、これからも心に残る素晴らしい時間でした。EXPO館で必要な機材が予想以上に多かったので「仙台まで自走しよう」と思い、仙台までドライブがてら向かいました。5時間弱の道のり、(東日本大)震災以降の音楽の持つ力やGLAYとして活動する意味を、フラットな状態で色々と考えることが出来ました。ニコファーレでのEXPO発表(『GLAY EXPOプレスカンファレンス』。2014年3月25日)(※1)で「変わらないGLAY」という言葉を遣いましたが、情報化社会での速いスピードや価値観の変動、音楽のウェイトもそうだけどGLAYは結成から今までほぼ変わらずにこのメンバーと音楽を楽しんできたと思います。時代の紡ぐ流行の音は彼等に任せてGLAYはGLAYの信じて来た道を進み、真っ直ぐな音楽とメッセージを届けるのが全てだと改めて思いました。しかし、本番までの道のりは険しかったですね(笑)。今までのEXPOのお祭り感だけでは無く、聖火台を使った鎮魂の意味も含め荘厳さがありましたね。JIROとの対決も途中で挫けたし(笑)、難しい問題集と向き合ったような制作期間でした。終わってみれば成功も失敗も良い思い出になって笑い合える……次がありますからね。後夜祭のRENSAでのクラブイベントにも参加出来たし、次の日はモバイル・ミーティング(公開録音)(※2)でのライブと、楽しみ尽くしました! 一人車で帰る帰路はとても寂しかったですが(笑)。

(笑)。東北六魂祭(※3)では、TOHOKU ROCK'N BAND(※4)の一員としても活躍されました。青森県人としてのアイデンティティーが明確になる1年だったのでは?と想像しますが、六魂祭に関わる前・後で、どのような意識の変化がありましたか?

HISASHI
参加にあたりプロデューサーの箭内道彦(※5)さんにも言ったのですが、僕は東北出身とは言え、すぐに北海道に移り住んでしまったので若干後ろめたい気持ちがある、と。しかし箭内さんは、「重要なのはそこではなく、魂だ! 東北出身魂を青森のみんなに届けて欲しい」と言われたので、気分が楽になりました。今の自分が思う青森との距離と気持ちを歌詞にしましたね。でも、歌い出しが僕からだったので結果後ろめたい気持ちになりました(笑)。

2014年は、遠藤ゆりかさん(※6)の「モノクロームオーバードライブ」作詞・作曲・プロデュース、日笠陽子さんの「憂冥」作詞・作曲を手掛けられるなど、HISASHIさん個人としてのご活躍も多かった年だったと思います。そういったご経験から何を感じ、バンド活動にどうフィードバックなさっているのでしょうか?

HISASHI
遠藤ゆりかさんの楽曲では、GLAYとも縁の深いDJ MASS君(※7)とトラックが作れたのは楽しかったです。Skypeでチャットしながら音源のやりとりをしたり、GLAYとはまた違った制作も面白かったですね。日笠陽子さん(※8)の楽曲に関しては、以前GLAYのサポートとして参加されていた小森茂生さん(※9)と「けいおん!」チームで制作しました。MASS君とはDJ&ギターのユニットもやっているので、去年は色々幅広い活動が出来て充実していました、新しい出会いが広がるチャンスだったと思いますし、2015年の活動に反映されると思いますので、面白いことを期待していてください。

11月5日にリリースされたアルバム『MUSIC LIFE』を引っ提げたアリーナツアー『GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt』が終盤に向かっています(※取材は2月中旬)。現段階で、どのような手応えがありますか?

HISASHI
GLAYにしか出せない、というか出ない雰囲気を楽しんで貰っているような、とても暖かいツアーになっていますね。新曲で構成されるツアーなので、曲の世界観を判りやすく伝える映像や照明やステージングを用意して。EXPOが野外だったので、屋内での派手なセットや登場、更に360度客席とかはやはり気持ちが盛り上がりますね。リハーサルの時にセットリストを見て、「シングル曲少な!」と思ったけど、みなさん楽しんで帰ってくれているのでホッとしています(笑)。
2014年11月5日発売13thアルバム『MUSIC LIFE』好評発売中
詳しくはコチラ

(笑)。12月6日のさいたまスーパーアリーナ公演では、「EXPOでも泣かなかったのに…」と感極まっておられる姿が印象的でした。あの涙に至る心境を詳しくお聞かせいただけますか??

HISASHI
まぁ、ウソなんですけどね(笑)。満員のさいたまスーパーアリーナを見て思ったのが……上京した時は5人で出てきたんですが2人は東京に負けて帰ったんです。僕らは絶対に負けずに諦めない!という強い気持ちだけを信じてやってきたのがメンバー、スタッフ、そして来てくれる皆さんに助けられて来たな?、と思ったのは事実ですね。常にバンドを前に動かし続けたリーダーのバイタリティは間違っていなかったと毎回思います。

そんな想いを抱いていらしたのですね……そして、10年ぶりの東京ドーム公演が5月30日・31日に開催されます。HISASHIさんとしては、どのような心構えで本番に向かわれますか? HISASHIさん的な"一番の見どころ"も併せて教えてください。

HISASHI
やっぱりあの白いジャケットの扱いですね(笑)。ここまで引っ張り上げてネタにもなっているなら、開き直って「奪回! 白いジャケット失踪事件」みたいなコメディにしたいよね♪ ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏(※10)をプロデューサーに迎えてのダークファンタジー、最後1000着の白いジャケットが特効でドーン!って飛ぶとかね(笑)。原(辰徳)監督が白いジャケットで…、いや、本気と書いてマジで頑張ります。スイマセン。
20th Anniversary FINAL GLAY in TOKYO DOME
Miracle Music Hunt Forever
詳しくはコチラ
■HISASHI最新情報

HISASHIレギュラー番組「RX-72~HISASHI vs 茂木淳一」(MUSIC ON!TV)の放送時間が2015年4月より変更になります。
1st→第3月曜 23:30~24:00
2nd→1st同週金曜19:30~20:00
3rd→翌月第1月曜23:30~24:00
4th→3rd同週金曜19:30~20:00

詳細は番組ページへ

「RX-72~HISASHI vs 茂木淳一」番組発となる書籍の発売が決定!
番組での発言や、取り上げたモノを百科事典方式で解説。
またHISASHI(GLAY)と茂木淳一が刑事に扮した昭和ドラマ風の撮りおろし写真から、スペシャル対談、憧れのマンガ「ゲームセンターあらし」の作者である、すがやみつる先生による描きおろしのマンガも収録
7月2日発売
詳しくはコチラ
※1:GLAY EXPOプレスカンファレンス
3月25日、六本木ニコファーレで開催された記者発表。GLAY EXPOの詳細がメンバーの口から直接語られた。その模様はWEBで全世界に生中継された。
※2:モバイル・ミーティング(公開録音)
オフィシャル携帯サイト「GLAY MOBILE」で配信しているTAKUROレギュラーWEB RADIO「TAKURO MOBILE MEETING」(毎週日曜18:00~)では定期的にリスナーを招いて公開録音を行っているが、GLAY EXPO 2014翌日に同じ会場・ひとめぼれスタジアム宮城にて公開録音ライブを開催した。
ライブ参加メンバー【TOKI(Vo. from C4)、TAKURO(Gt.from GLAY)、HISASHI(Gt.from GLAY)、人時(B. from 黒夢)、TOSHI (Ds)、川村ケン(Key)-敬称略-】
LIVE DVD & Blu-ray「GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary」をオフィシャルストア【G-DIRECT】にてご購入いただいた方には、この模様を収録したDVDを特典としてプレゼント中。
ご購入はこちらから
※3:東北六魂祭
東北6県の各県庁所在地の代表的な6つの夏祭りを一同に集めた祭り。東日本大震災の鎮魂と復興を願って、2011年7月に宮城県仙台市で初開催された。GLAY EXPO 2014が東北で開催されることから、東北六魂祭とのコラボレーションが実現。2014年5月24&25日に山形県山形市で開催された第4回に、GLAYはイベントの一つ「六魂Fes!」に参加(この模様は、只今発売中のBlu-ray「GLAY EXPO 2014 20th Anniversary Premium Box」に収録されている)、また青森出身のHISASHIはTOHOKU ROCK'N BAND(下記参照)のメンバーとして、六魂祭のメインステージにも出演を果たした(いずれも5月25日)。
※4:TOHOKU ROCK'N BAND
箭内道彦氏のプロデュースにより結成された東北出身のミュージシャンに依って結成されたバンド。
2014年の東北六魂祭には、青森出身としてHISASHIが参加した。
オリジナルメンバー【奈良美智(Vo/青森)因幡晃(Vo&G/秋田)あんべ光俊(Vo&G/岩手)荒井良二(Vo/山形)畠山美由紀(Vo/宮城)富澤タク(Vo&G/福島)-敬称略-】によるCD「東北ROCK'N音頭」も発売中。
※5:「箭内道彦さん」
CMプランナー。2003年4月「風とロック」を設立。2008年4月より、NHKのトーク番組 『トップランナー』に、5代目MCとしてレギュラー出演(2011年3月まで)。
編集を担当しているフリーペーパー月刊「風とロック」(TOWER RECORDにて配布)102号はGLAYが表紙&巻頭を飾っている。ライブのチケットもぎりが好き(とのことで「HOTEL GLAY presents GLAY CHRISTMAS SHOW 2012 Winter THE SWEET ROOM」福島公演の際に会場を訪れ、モギリとして活躍していただいたこともある。
※6:「遠藤ゆりかさん」「モノクロームオーバードライブ」
遠藤ゆりか:女性声優、歌手。YURI*KARIのメンバー。2013年テレビアニメ『ダイヤのA』の吉川春乃役で声優デビュー。HISASHIがプロデュースした「モノクロームオーバードライブ」(2014年2月5日発売)はテレビアニメ『Z/X IGNITION』のエンディングテーマ。
※7:「DJ MASS君」
正しくはDJ Mass MAD Izm*。10thアルバム「GLAY」の冒頭を飾る「シキナ」のアレンジ、GLAYライブのオープニングDJやライブでの共演などGLAYとも密接に関わっている。
※8:「日笠陽子さん」
女性声優、ナレーター、歌手。
HISASHIが手がけた「憂冥(ゆめ)」は2014年9月3日にリリースされた初のオリジナルフルアルバム「Couleur」に収録されている。
参加にあたってHISASHIは次のコメントを残している。
「今回参加出来て非常に光栄です」「僕も電気羊の夢も食べたバクの背中に乗ってセッションしたいです」(プレスリリースより)
※9:「小森茂生さん」
作曲家・編曲家・音楽プロデューサー・キーボード奏者。1999年から2003年までGLAYのサポートキーボードを務める。当時のニックネームは“SHIGE”。「けいおん」の音楽プロデューサーを務めていることから、「けいおん!」チームとの制作につながった。
※10:「ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏」
ミュージシャン、劇作家、脚本家、演出家、映画監督、俳優。劇団「ナイロン100℃」主宰。
「ケラ」として、バンド「有頂天」やインディーズレーベル「ナゴムレコード」の運営でも有名。
HISASHIレギュラー番組「RX-72 HISASHI vs 茂木淳一」(MUSIC ON! TV/毎月第3火曜 20:00~初回放送)の『レジェンド、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんがやってきた」の回』で共演を果たしている。

インタビュー:大前多恵

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