メンバーそれぞれが語るニューアルバム「MUSIC LIFE」(11月5日リリース)インタビュー。第2弾はTERU!
2014.10.21
今回のオリジナルアルバム『MUSIC LIFE』の大きな柱としては、亀田誠治さんと一緒に作業をしたということが、あげられますよね。アルバム1枚作っての感想はいかがですか?
- TERU
- シングル「DARK RIVER」からの流れで、亀田さんと作業に入ったんですけど、ひと言で言うと気が楽になったというか。佐久間さんのプロデュースだとやっぱりミュージシャンとしての、シンガーとしての役割と、あとはセレクトしたりという、またひとつ違った作業があって、トータル的なヴォーカルのプロデュースも兼ねての作業が多かったので、今回、亀田さんのスタイルなんでしょうけど、まず、俺は歌うだけでよかった。そこがレコーディングの作業の中で一番変化したことなのではないかな。
作業的にはすごくシンプル?
- TERU
- はい、ただ歌うだけ。だから集中してできましたね。今までだとメインの歌を歌って、自分が納得したものをセレクトしてという作業で、歌ったあとの作業の方が多かったので、気になるところを歌い直したりだとか、あとはコーラスを自分で入れたり、っていうところでは、ホント1日作業で、1曲の歌を仕上げてたので、今はだいたい1時間ぐらい歌ってあとは亀田さんにおまかせで。じゃ何時にもう一度来てくださいと。それでセレクトされたメインの歌を聞いて、それに感動できるというか。歌って自分で作業をしていくと、だんだん、感覚的にはシンガーというよりプロデューサー的な感覚になっていくので。純粋に自分の歌を聴く耳にはなってないというか。それが今回亀田さんとやることによって、耳がシンガーの耳というか、歌って確認するときは自分の歌なんだけど、自分の歌のように聞こえない。
一人のヴォーカリストとして?
- TERU
- リスナーとして聴けたところもあった。メインの歌が完成されたあとには、客観的に聴けるので、「ヴォーカルは1本でもいいな」「サビのコーラスはいらないかも」と思えたり。そこら辺は客観的に聴けたレコーディングだったのでは?と。
TERUさんはハイトーンのコーラスが好きだからすぐに入れちゃうじゃないですか?
- TERU
- そう、どんな曲にでも入れてしまう癖がある(笑)。それをJIROにも「コーラス要らないんじゃないかな?」とたまに言われる時がある。GLAYらしさってところでは、ゴージャスなコーラスっていうのが、外せないものとしてあるんですけどね。今回はジャッジが亀田さんだったので、要らないものは要らないと言ってくれた。もちろんコーラスワークをしっかり作った曲もありますが、歌1本でいった曲もあります。
亀田さんから「こう歌ってくださいよ」というディレクションはあったのでしょうか?
- TERU
- けっこう、言葉が聞こえるか聞こえないかというところを細かくやってくれましたね。例えば「あいしてる」の「い」が聞こえづらかったとしたら、「い」を強調して歌ってもらっていいかな?というアドヴァイスをもらったりした。いつもだったらそこは気にしないで、聞こえなくても、自分の中で歌詞が鳴っているんで、そのまま通り過ぎて行くところなんですが、そこは今回、細かく対処しました。聞こえてる感じと歌ってる感じのバランスがよくないと、感情移入できなかったりするんですよね。そういうところでは「DARK RIVER」を一度録っていたことと、プリプロダクションを長くとれたことが、新たなチームで作業をする上で、すごく安心材料になった。
20年やってきたレコーディングのノウハウがかなりあると思うのでね。
- TERU
- ありますねー。自分のこだわりがある部分が、今回は出たり、あえて出さなかったり。そういうのもありましたね。任せることで「いい音」になる時もありますから。いちばん最初の「録り音」がいい音だったから。任せられたって部分もありますね。
インタビュー:佐伯明