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Vol.85 『REVIEW II』 HISASHI DISC Review

ベストアルバムと言いながら所謂ベストアルバムらしくない容姿の『REVIEW II -BEST OF GLAY』だが、その極め付けがこのHISASHIディスクではなかろうか。1曲目のインスト『gestalt』とラストの新曲『BLACK MONEY』を除いてはすべて録り直し。しかも、TERU以外のパートは一発録りという、スタジオライブを収録している。HISASHI命名“STUDIO LIVE inspired by HOTEL GLAY ギター爆盛ミックス!”。ツアーの合間に収録したというから、文字通り最新型のGLAYをほぼ純粋に混じりけのない状態で閉じ込めたと言っていいだろう。既発シングルを並べて“グレイテストヒッツで御座い”とばかりに発表されるベスト盤も少なくない中──というか、ベスト盤はそれでいいわけだが──わざわざ手間をかけて新しい音源を制作するところにHISASHIの熱情と、それに応えたメンバーの心意気が感じられる。所謂ベストらしくないとは言ったものの、収録曲の発表年を見ると、『FATSOUNDS』が唯一の1999年で、残りは2000年代、2010年代。TAKUROディスクがGLAY初期だとすると、HISASHIディスクはGLAY中期以降といった感じで、うまい具合にバランスが取られているのは阿吽の呼吸あってのことだろうか。

2020.1.20

gestalt
11thアルバム『JUSTICE』(2013年)収録。『GLAY ARENA TOUR 2013 “JUSTICE & GUILTY”』でもオープニングSEとして使用されたインストナンバー。映画音楽のようなドラマチックなストリングスにデジタルサウンドとギターが重なる、1980年代サイバーパンクの思想を感じさせる1曲。
ALL STANDARD IS YOU
6thアルバム『ONE LOVE』(2001年)のオープニングナンバー。“reprise”も“〜END ROLL〜”も付かない方。冒頭のTERUの歌(《思いきり人を傷つけてしまいたい~今日のNEWS達》の箇所)のバックにはサウンドが入っておらず、所謂ア・カペラで始まるところがライブらしいアレンジではある。
My name is DATURA
15thアルバム『NO DEMOCRACY』(2019年)収録。アラビアンになったりロシア民謡風になったりと展開が変化していく構成が少し複雑な楽曲だが、所謂一発録りでも原曲と印象が大きく変わらないのは確かな演奏力の証であろう。HISASHIらしいとしか言いようがないメロディも聴きどころ。
黒く塗れ!
2014年7月9日発売の通算50枚目のシングル「BLEEZE 〜G4・III〜」収録曲。ギターはもちろんのこと、ベースもドラムも歌もグイグイとドライブしてくロックチューンだ。《ナードコアでつなぐ日本カルチャー》なんてフレーズが象徴するサブカルを散りばめたリリックが、如何にもHISASHI的である。
Flowers Gone
15thアルバム『NO DEMOCRACY』(2019年)収録。1992年に発売したデモテープに収められていたナンバーだというが、こうしてスタジオライブで再現されると、インディーズ時代のGLAYの勢いと熱さをいかに巧く音源に閉じ込めたのかが分かる。1990年代の日本ロックシーンの残り香を感じる。
VERB
2008年6月11日にリリースされた38thシングル。HISASHIが鳴らすあの印象的なイントロのギターの前にベースが差し込まれているところがライブテイクらしくて良い。『Flowers Gone』と並べて聴くと、TAKUROがGLAYのために作る直情的なナンバーの傾向が何となく分かるような気がする。

everKrack
2011年10月5日発売の43rdシングル「G4・II -THE RED MOON-」収録曲。12thアルバム『GUILTY』(2013年)にも収録されている4つ打ちダンスチューンである。原曲もノイジーなギターが全体を支配しているが、このギターはそれを超えている。“ギター爆盛ミックス!”の名前に相応しい。

逢いたい気持ち
2002年7月31日にリリースされた27thシングル。オリジナルアルバムには収録されておらず、過去ベスト盤、再編集盤だけに収められてきたミッドバラード。鍵盤もストリングスも重ねられていて、当ディスクはここで一旦テンションが落ち着く感じだが、単音弾きのギターは随所で印象的に鳴っている。

LET ME BE
『GLAY 15th Anniversary Special Live 2009 THE GREAT VACATION in NISSAN STADIUM』のTSUTAYA限定先行予約の際に配布されたシングル。2010年には「LET ME BE Live Ver. 2009-2010 at makuhari messe」と併せて配信されており、バンドバージョンではこれが2度目のライブバージョンの音源化となる。

THINK ABOUT MY DAUGHTER
6thアルバム『ONE LOVE』(2001年)収録。エッジーなギターサウンドと、キャッチーでありながらもどこか愁いを秘めたメロディラインとの融合は実にGLAYらしい。初披露から20年近くが経ち、愛娘を思う気持ちが綴られた歌詞を当時とは違った想いで捉えるリスナーも多いのではなかろうか。
笑顔の多い日ばかりじゃない
2004年12月8日 発売の32ndシングル「ホワイトロード」C/W。それ以外では、『rare collectives vol.3』と『MUSIC LIFE』のBALLADE BEST☆MEMORIES(2CD盤G-DIRECT限定商品のみ)にしか収録されていないので、ポピュラリティ高めな楽曲のわりにはレアなナンバーと言えるかもしれない。
FATSOUNDS
5thアルバム『HEAVY GAUGE』(1999年)収録。2019年の25周年記念ライブ『GLAY 25th Anniversary "LIVE DEMOCRACY" Powered by HOTEL GLAY』の2日目“悪いGLAY”において3回連続演奏されたことも思い出される。このテイクは、ボーカルもワイルドで、かなり狂暴に仕上がった印象。
Runaway Runaway
8thアルバム『THE FRUSTRATED』(2004年)収録。イントロ~頭サビ、Aメロ、Bメロ、そして再びサビと、HISASHIのフレーズが変遷していく様子がありありと分かって、ギターキッズにはロックギターの教則本的な楽しみ方もできるだろう。伸びやかで開放的な旋律のギターソロもとても良い。
Bible
2012年5月23日リリースの45thシングルで、12thアルバム『GUILTY』(2013年)にも収録。ポップミュージックに時代を切り取った歌詞を乗せたロックの見本のような1曲。原曲ではピアノだったイントロが、こちらも“ギター爆盛ミックス!”の名の通り、ヘヴィなギターへと変貌している。

BLACK MONEY
『GLAY EXPO 2014 TOHOKU』にて初披露されたHISASHI&JIRO作詞、JIRO作曲のナンバー。その後、ライブでしか披露されていなかったが、2019年11月に配信され、これが初フィジカル化となる。HISASHIとJIROのロックへの敬愛が感じられる“Nirvana meets Bach”なヘヴィチューン。

文:帆苅智之

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