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Vol.77 HISASHI WEBインタビュー

突然に訪れたACE OF SPADES(※1)の再始動。2012年のデビュー以来、6年の時を経て、遂にACE OF SPADESがファーストアルバム「4REAL」(※2)を完成させた。MOTOKATSU、TOKIE、TAKAHIRO、HISASHIという4人のスーパープレイヤーが鳴らす音は、ときに重厚に、ときにポップに、立体的なキラメキを放つ。再始動のキッカケから始まり、アルバム制作の舞台裏や3月に控えたツアーの見どころ、さらにはGLAYとACE OF SPADESの違いまで、HISASHIにたっぷりと語ってもらった。

2019.02.22

今回の再始動のキッカケから教えてください。

HISASHI
去年、「LUNATIC FEST. 2018」(※3)に出させてもらったときにステージ上の4人がすごく自然だったんです。ステージに立ってみたら、すごくしっくりきた。なので、その勢いをそのまま作品に注ごうという気持ちがありました。

「LUNATIC FEST. 2018」が、「HiGH & LOW THE LIVE」(※4)以来、2年ぶりのパフォーマンスでした。その間もお互いに顔は合わせていたんですか?

HISASHI
お互いのライブを観に行ったりしていました。でも、それぞれの活動があったので、なかなか大きな流れを作ることができなかったんですよね。

元々は期間限定という触れ込みで始まったACE OF SPADESですが、当初からHISASHIさんの中ではアルバムを作る構想があったんですか?

HISASHI
一番にあったのはツアーです。TAKAHIROくんが「ツアーをやりたい、やりたい」って話していて。でも順番があると思うんで、まずフルアルバムを作ってからっていう。そういう流れで今回のアルバムに至ったところもあります。

「LUNATIC FEST. 2018」に出演後、新曲の楽曲制作に向けたミーティングなどは行ったんですか?

HISASHI
そういうのはなくて、プリプロのときに久々に会ってレコーディングに入ったんです。みんなプロフェッショナルだなと思うんですけど、会って音を出したらACE OF SPADESの音になるんですよね。僕はすごくキャッチーな曲を持って行ったんだけど、このリズム隊だとすごくワイルドなサウンドになったり、バラードを録ってもロックテイストが残る作品になったり。エンジニアもスタッフもみんな一緒だったりするので、すごくリラックスした状態でやれたし、ずっと一緒にいるバンドみたいな感じで自然にレコーディングができました。

レコーディングに臨むにあたり、HISASHIさんが考えていたことは?

HISASHI
僕から1人最低1曲は作ろうという話をしました。そしたらTOKIEさんから送られて来たのはわりとダークな曲が多くて、TAKAHIROくんからはメロウな曲が送られてきて。じゃあ、僕は今までやらなかったとびきりポップな曲にしようと思ったんです。

MOTOKATSUさんは?

HISASHI
書かなかったんですよ(笑)。じゃあ、MOTOKATSUさんとはスタジオで作ろう、みたいな案もあったんですけど、意外と時間がなくて。「次回、絶対ですよ」みたいな話になりました。

それぞれの曲を持ち寄ろうと考えた理由は?

HISASHI
今回のアルバムには、今までの作品も全部入れることを決めていたから、その段階でベースは仕上がってるんですよね。だから、他の曲は、乱暴な言い方をすると何でもいいというか、どんな曲があってもいい。むしろ、そういう曲が入っていた方が面白いだろうなと思ったんです。

個々のカラーを自由に出してもらった方がバラエティーに富んだ仕上がりになるんじゃないかと。

HISASHI
そうです。それぞれが書く曲を聞いてみたいっていう思いもありましたし。

リード曲の「Vampire」(※5)は、どのようなイメージで作ったんでしょうか?

HISASHI
フォーマットは自分の曲で言うと「彼女はゾンビ」とか「シン・ゾンビ」と同じ手法です。シンセの印象的なリフがあって、メロディーもキャッチーで、すぐにサビにいく、みたいな。TAKAHIROくんのキャッチーな部分を聞きたくて、軽快な曲を作りたいと思ったんです。だから、曲のメッセージも、軽やかな身のこなしというか、「スマートに生きよう」みたいな内容になっているんです。

「Vampire」はTOKIEさんの歌声もキーポイントだと思います。TOKIEさんの歌唱は誰からのアイデアだったんですか?

HISASHI
完全に僕です。曲を作っているときから、ここはTOKIEさんが歌いますって決めてたんですよね。Dメロだけ雰囲気が違うなと思っていて、俺でもないし、これはTOKIEさんじゃないかなって。勝手に自分の中でライブを想像しながら作ったんです。

それをTOKIEさんに話したときのリアクションは?

HISASHI
「えーっ」と言いながらイヤイヤ歌ってました(笑)。でもミュージックビデオでは結構ノリノリだったと思うんですけどね(笑)。

「Vampire」のイントロやサビに入っているピアノのような音は何の楽器ですか? あの音がこの曲の清涼感やポップさを増幅させていると思うんです。

HISASHI
あれはソフトシンセです。最近流行りのヤツ。時代の音をちょっと採り入れてみようと思って今回購入して、さっそく試してみました。

「Vampire」のミュージックビデオはどのようなコンセプトで撮ったんでしょうか?

HISASHI
わりとポップな曲だからゴスに寄せようと思って。打ち合わせしたときは「シャイニング」(※6)みたいな感じって話していて。いちばんわかりやすい例として「The Damned(放題:地獄に落ちた勇者ども)」(※7)とかの写真をコラージュして監督に送ったんです。タイトルは「Vampire」だし、ゴスな感じで、このポップさを整えたいと思ったんですよね。

要所要所に登場する女性パフォーマーがキモカワな感じで印象的でした。

HISASHI
THE軟体(笑)。ドッペルゲンガー(※8)みたいな効果とか、スパイダーウォークみたいなものとかは、俺が「シャイニング」って言った瞬間、監督が「あー!」と言ってたから、方向性をわかってたと思うんです。出したかったのは、サスペンス感かな。背筋がひやりとするような感じになればいいなと思ったんです。

アルバムのラストを飾る「ALL TIME BEST」(※9)は、陽気な曲調で異色でした。これはどんな発想で作ったんですか?

HISASHI
今いる、こういう小さい部屋でも「ワン、ツー、スリー、フォー」でジャカジャカやれるような曲をやりたかったんです。ドラムはスネアだけでギターもアコギで、みたいな。音楽への感謝とかステージに立てる喜びみたいな歌詞のメッセージも含めて、バンド感というか、“4人の音”っていう感じを3コードで作りたいなって思ったんです。GLAYでもこういう曲を書いたことがあるんですけど、TAKAHIROくんに少しでもバンドの楽しさを感じて欲しいなと思って。

「ALL TIME BEST」には、本編と全然カラーの違うアウトロがついています。あのアウトロはどのような意図でつくられたんでしょうか。

HISASHI
本当は別のアイデアがあったんだけれども、最後の最後の段階でやめたんです。

本当はアルバムとして別のアウトロ曲を考えていた?

HISASHI
むしろ、アウトロの部分がメインだったんです。実はカバーしようと思っていた曲の許可が下りなかったんですよ。なので、前回のEPで「誓い」のアウトロについていたものを、今度は曲中から取って最後に持って来たんです。実はあのアウトロにはまだ続きがあるんです。それはたぶん3月のツアーで理解していただけると思います。

あのアウトロが何を意味しているのかツアーで明かされると。

HISASHI
はい。ライブでやるのはいいよ、っていうことだったんで。そこは楽しみにしておいてください。

ACE OF SPADESは結成から7年になりますが、メンバー3人の印象はどのように変わっていますか?

HISASHI
THE MAD CUPSULE MARKETS(※10)とRIZE(※11)ですからね。イメージは変わらないんですよ。憧れている人と一緒にやれてるっていう。今も昔も変わらずの強烈なリズム隊。TAKAHIROくんは相当馴染んだというか、ステージ慣れをしてきたなって思います。

アルバムを一枚仕上げてみて、メンバー3人がACE OF SPADESで果たした役割はどのようなものだと思っていますか? この人がいたからACE OF SPADESの音はこうなってる、みたいな。

HISASHI
MOTOKATSUさんは俺とすごく縦のグルーヴが合うんです。MOTOKATSUさんもYMOとかが好きで、そんなMOTOKATSUさんの音楽を聞いて僕は音楽をやっていたので趣向が合うというか。キッチリしたリズム、かっちりしたドラム。「Vampire」に非常に表れてると思うんですけど、そこが僕とMOTOKATSUさんがすごく合うところ。そこにTOKIEさんのあの攻撃のようなベースプレイがくるっていう。

TOKIEさんの、ソリッドなスラップベース(※12)もACE OF SPADESのポイントですよね。

HISASHI
そうですね。TOKIEさんは本当パワフルで辛口。ACE OF SPADESにスパイスを利かせてくれるベーシスト。だから、楽器隊は僕を入れた3人で成り立ってしまうし、ギターのアプローチはGLAYと比べるとメチャクチャシンプルなんです。それくらいTOKIEさんが広いレンジをカバーしてくれる。それがすごいなと思います。

TAKAHIROさんについては?

HISASHI
僕とMOTOKATSUさんの縦のラインに合わせたらどういう歌になるんだろうと思って、僕がずっと聞いてきた8ビートの曲……GLAYでやってるような曲を敢えて歌ってもらったところはありますね。

16ビートと8ビートの違いを出そうということですか?

HISASHI
そうです。これぞ日本語のビートロックっていうようなものが自分には染みついているから自然とそういう曲になってくるし、前回の「WILD TRIBE」(※13)はあまりビート系ではなかったんで。今回の俺のテーマはそこだったかも。

TERUさんとTAKAHIROさんには、ボーカリストとしてどんな違いがあると感じていますか?

HISASHI
2人には近い部分もあるんだけど、TAKAHIROくんは高音のキラッとしたところが魅力で、TERUは中音の図太いところが魅力だなと思います。だからGLAYの場合は、歌のレンジがわりと俺のギターと近いんですよ。どうやってこのボーカルのラインから逃げようかなって思うこともあるくらい、ギターのアプローチを考える。でも、ACE OF SPADESはデモの段階で弾いたバッキングだけで成り立つというか。TAKAHIROくんの歌があってTOKIEさんの攻撃的なベースがあって、MOTOKATSUさんのヘヴィーなドラムがある。それで成り立つんですよね。

GLAYとACE OF SPADESでは、曲を書くにあたってどのような意識の違いがありますか?

HISASHI
GLAYは、アルバムを作るとなると、どうしてもきれいに仕上げたくなってしまうんですけど、僕はそこにちょっとヒビを入れたいっていう。これは20年くらい前からずっと言ってることなんだけれども、それはプレイに関しても、アルバムの曲作りに関してもそうなんです。でも、ACE OF SPADESだと、楽曲数で言えばまだ生まれたてのバンドだから、いろんな可能性を試してみたいっていう意識がありますね。

いろいろと試したいことがあったときに、ACE OF SPADESの場合は、バンドとしての調和を第一に考えるというところもありますか?

HISASHI
それはありますね。演奏はACE OF SPADESの方がロックバンド的。GLAYの方が作り込むかも。音作りに関わる人数も違うからプレイでの色付け方が変わってくる。GLAYは僕がいなくても完成されているような曲に対して、僕がいろんな筆でペイントしていく感じ。でもACE OF SPADESはバンドとしての説得力を考えるっていう。本当はACE OF SPADESでやりたい、すごくGLAYっぽいギターのフレーズとかあったんだけど、それをやると4人編成のバンドだから圧が足りなくなっちゃうなぁと思って。すごく考え方がシンプルになっていくんですよ。そこが一番の違いかも。

3月に控えたZepp Tourはどのようなものにしたいと考えていますか?

HISASHI
楽器隊の音は間違いないと思うので、そこにTAKAHIROくんの魅力が混ざったらどんなライブになるんだろうなと自分でも楽しみです。このアルバム通り、わりとキラキラした仕上がりになるんじゃないかなと思ってます。あと曲が足りないです、このままだと(笑)。

ということは、何かアルバム曲以外のお楽しみもある?

HISASHI
あります。すごくあります。期待しておいてもらえれば。ただ、どっちかというとルーキー感が漂うタイトなライブになるんじゃないかと思います。走り抜ける感じのライブになるというか(笑)。

ACE OF SPADESの今後の活動については、どう考えていますか?

HISASHI
最初は企画で始まったんだけど、冒頭に話したようにスタジオに集まった雰囲気や、ステージに立った佇まいがすごく自然になってきたんで。いつまでにっていうことじゃないですけど、武道館とかはやってみたいなと思うんですよね。あと夏フェスに出たいなとか。

今回のリリースにあたり、HISASHIさんは『「え」の入力で予測変換一発目をめざします』とコメントしています。ということは、この先も活動が続いていくと期待していいですか?

HISASHI
今後のことはツアーをやってみて考えようと思ってます。ただ、今回のアルバム制作もテンションが高いまま終わったし、時間を捻出すれば意外とできるなっていうことを発見したので。ヴァンパイアという新たなテーマもやってみたら面白かったし、やりたいことのレンジもすごく広がったので、可能性としては、次もまた面白い楽曲ができるんじゃないかと思っています。

文・猪又 孝
※1:ACE OF SPADES
TAKAHIRO(Vocal),HISASHI(Guitar),TOKIE(Bass),MOTOKATSU MIYAGAMI(Drum)からなる4人組バンド。2012年に結成し6年の歳月を経た今年、待望の1stアルバム「4REAL」の発売や、2月26日より初の全国ツアーACE OF SPADES 1st. TOUR 2019 “4REAL”が全国5都市7公演で開催されることから、大きな注目が集まっている。
※2:「4REAL」
2月20日に発売されるACE OF SPADESの1stアルバム。デビューシングル「WILD TRIBE」、映画「HiGH & LOW THE RED RAIN」主題歌の超豪華コラボレーション曲であるACE OF SPADES×PKCZ® feat. 登坂広臣「TIME FLIES」などに、新曲6曲を加えた計13曲を収録。1stアルバムにしてACE OF SPADESの6年分の軌跡を集約したベストアルバム的な内容になっている。
※3:「LUNATIC FEST. 2018」
日本のロックバンド、LUNA SEAが2018年6月23日(土)、24日(日)に幕張メッセで開催したロック・フェスティバル。GLAY、ACE OF SPADESともに23日(土)の公演に出演した。
※4:「HiGH & LOW THE LIVE」
EXILE TRIBEの総合エンタテインメントプロジェクト「HIGH & LOW」で行われたライブ。4大ドーム18公演で開催し、ライブビューイングも含め約100万人以上を動員した。
※5:「Vampire」
2月20日(水)発売のACE OF SPADES 1stアルバム「4REAL」に収録される楽曲で、作詞・作曲をHISASHIが担当した。ミュージックビデオも公開されており、教会でのバンドの演奏シーンやパフォーマンスしている空間はゴシックな世界観を表現している。
※6:「シャイニング」
1980年に公開されたホラー映画。スティーブン・キングの同名小説をスタンリー・キューブリック監督が映画化した作品。
※7:「The Damned(放題:地獄に落ちた勇者ども)」
1969年に公開された映画。ナチス勢力が台頭しはじめたドイツで、製鉄財閥エッセンベック男爵一族で起きた権力をめぐる骨肉の争いを描いている。退廃的な世界観を、高い映像美により滅びの美学として表現している作品。
※8:ドッペルゲンガー
自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種のこと。また、自分とそっくりの姿をした人がもうひとり存在していること。
※9:「ALL TIME BEST」
2月20日(水)に発売のACE OF SPADESの1stアルバム「4REAL」に収録される楽曲。
※10:THE MAD CUPSULE MARKETS
1991年にデビューしたKYONO(Vocal),TAKESHI(vocal&Bass),ACE OF SPADESのメンバーであるMOTOKATSU MIYAGAMI(Drum),からなる3人組ロックバンド。日本だけでなく海外でも活躍していたが、2006年に活動休止を発表。
※11:RIZE
1997年に結成された、JESSE(Vocal&Guitar),金子ノブアキ(Drum),,KenKen(Bass&Vocal),からなる3人組ロックバンド。メンバーの加入・脱退があり、結成時から2001年まではACE OF SPADESのメンバーであるTOKIEも所属していた。
※12:スラップベース
ベースの奏法の一つ。親指で弦を叩くサムピングという奏法と、人差し指で弦を引っ張るプルという奏法を組み合わせることで演奏することができる。
※12:「WILD TRIBE」
2012年8月22日に発売された、ACE OF SPADESのデビューシングル。発売前にもかかわらず、同年7月2日付のレコチョクデイリーランキング、レコチョク「着うた(R)」デイリーランキングで1位を獲得。オリコン週間ランキングでは3位を獲得し、TOYOTA「WISH」のCMソングにも起用された。

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