GLAY

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BIOGRAPHY

2004

  • 29th SINGLE「時の雫」リリース

    2004.01.28

    01. 時の雫
    02. そして、これからも
    03. HOWEVER (inspired by HIGHCOMMUNICATIONS)
    04. 時の雫 (Radio edit)  

    INFORMATION

    ◆ タイアップ情報
    時の雫:テレビ朝日系ドラマ『スカイハイ2』主題歌  

    REVIEW

    MEMBER'S COMMENT

    ●再び『時の雫』に戻りますが。あれをシングルにしようというのは、どういう経緯だったんですか?
    TA : どうだったんだろう。いつの間にかそうなってましたね。一番シングルっぽかったんじゃないかな。
    ●だって、7分19秒でしょ。普通のシングルの長さじゃないですよね。
    TA : ですね。最初は、ストリングスとか入ってなくて。井ノ口さんが「これシングルいいんじゃない?」って言った時に、俺の頭の中にはもうストリングスが鳴っていたんで、「どうなってもイイっすか?」って聞いてああなったんですよ。今、シングルって1枚に何曲も入るし、これはラジオエディットも作りますけどね。
    ●もう少し短いタイプ。
    TA : 今、4人ともラジオやってるけど、自分の番組でしかかからなかったらイヤじゃないですか(笑)。今回、それをやろうと思ってます。
    ●あの曲は、ストリングスが入ってなくても成立しそうですよね。
    TA : しますよ。キーボードがなくても。でも、曲に呼ばれたらどんな服を着せるかは、呼ばれたままにしたいですから。それと、溝口肇さんとやりたかったの。日本のストリングスのアレンジの人って、島健さんと溝口さんと佐久間さんが大好きなんだけど、溝口さんとやりたかったというのはありますね。前に中山美穂さんの仕事で一緒になって、いつか一緒に作品を作りたいなと思っていたのが今回実現したんで。ちゃんとクレジットしたいと思ってます。HIGHCOMMUNICATIONS TOURのオープニングや『BEAUTIFUL DREAMER』は島健さんです。
    ●でも、ベースは印象に残りますね。
    JI : あれは、TAKUROくんのデモテープの中でも光るものがあったんで、俺は前からあの曲をやりたいやりたいって言ってて。ホントにあの曲のベースは曲に呼ばれた感じですよ。デモテープのままなんで。ファーストインパクトがそのままですね。
    TA : デモテープの完成度が結構高くて、マニピュレーターの人とスタジオに入って、俺のギターとかもデモのままかな。
    JI : ベースは音の厚さがないといけないから、デモのままというわけにはいかないんで、マニピュレーターの人と一緒に作ったんですけど、この曲の温度感は多分、生ドラムじゃないなと思って。
    ●『時の雫』というタイトルも今までと語感が違いますよね。
    TA : う~ん、そうですね。あの曲のサビに関してはまさに『生きてく強さ』のパターンで、メロディーと一緒に出きてきたんで。『Winter, again』もそうですけど、そうなると何でそうなるのかが分からない。筆が動いたんで、そうなったとしか言い様がないんですよ。
    ●『Winter, again』に近い無常観を感じましたね。
    TA : 今、詞を書き換えているんだけど、さらに無常になりましたよ(笑)。
    ●歌詞の中の“3度目の春”というのは背景があるんですか?
    TA : いや、今回、良い意味のイタコが入っていたんで(笑)。でも、初めて主人公が女性の視点になるかもしれない。『Way of Difference』はどっちとも取れるように書きたいと思っていたんだけど、今回はGLAYの中でのスタンダードとして性別すら越えられそうという気がしていて。その前に実験作として、HIGHCOMMUNICATIONS TOURのアンコール1曲目にやった壮大なバラードがあるんだけど。あの曲は、どっちかと言えば女性的な視点から書かれていて。たま~にそういう曲が出ますよね。
    ●この曲がこれからのスタンダードになるという予感はあるんですか?
    TA : ある意味、GLAYのルーツな感じもするというか。例えば、18才の頃に書いた『ずっと2人で…』のあの無邪気さだとか。あれも突然変異と呼んでいるんだけど『Winter,again』とか。『Way of Difference』とか。そういう俺の中のGLAYらしさに近いものは感じるから。一本の線の上にいるなと。もう一方には『誘惑』とか『口唇』『嫉妬』とか、ああいった色っぽさというのがある。
    ●そういう曲が、今シングルになるというのも大きいでしょう。
    TA : でも、ホントに正直に言っていいですか? シングルだからって意識してない。良い曲作るから決めてよっていう感じ。世にウケそうなヤツから出していけばいいじゃん。次のツアーをやるなり、アルバムを出してやりたいことができるような、そうやって引っ張れるような。あとはみんながGLAYを飽きないように手を変え品を変えでも何でも良いから。それは全部スタッフに任せてる。よっぽどのヤツは言うけどね。
    (HAPPY SWING VOL.31)
  • 『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED』スタート

    2004.02.21

    12都市12会場で実施。

    INFORMATION

    02月21日埼玉・戸田市文化会館
    02月22日宮城・ZEPP SENDAI
    02月25日愛知・名古屋センチュリーホール
    02月28日香川県県民ホール グランドホール
    03月03日神奈川県立県民ホール
    03月05日北海道厚生年金会館
    03月08日福岡サンパレス
    03月10日広島郵便貯金ホール
    03月15日東京ベイNKホール(東京スカパラダイスオーケストラのメンバーがゲスト「BLAST」を演奏)
    03月17日石川厚生年金会館
    03月18日新潟県民会館
    03月22日大阪国際会議場 メインホール

    MEMBER'S COMMENT

    ●アルバムの内容は後で伺うとして、まずはツアーの話から。事前に、折り入ってファンの皆さんに話したいことがあると。
    TE : 久々のホールツアーを回りたいと思うんですけど、そこでまたGLAYは新しい挑戦をしたいなと。全曲、次のアルバムの曲と新曲だけで構成したライブをやってみたいなと思いまして。実際、自分達も客席にいて、いきなりそういうライブを観せられたら、どう対処して良いんだか分からなくなるかもしれないんですけど、事前にそれを知ってくれていて、アルバムの試聴を兼ねて、みたいな新しい試みができたらと思うんですよ。
    TA : そう、アルバム試聴会のライブ版と思ってくれれば良いですよね。
    ●新曲だけのツアー。それはどういう流れで思いついたアイディアだったんですか。ある日、突然出てきたとか。
    JI : いや、10年目ということもあって、ベスト的な内容のツアーという案も出ましたよ。でもやっぱり、前に進みたいなと。チャレンジしたいなと。一番の理由は、新しいことをやりたいということですけど。
    TA : いろいろ悩みましたよ。アルバムといっても13、4曲しかなくて。今回はさらに書き溜めてた曲もあったんで、それも入れて。だから、感覚としてはもちろんGLAYなんだけど、ある日ライブハウスに行って、すげぇカッコイイ曲をやっているバンドを観るつもりで来てくれると良いかな。例えば、みんなが好きな曲やヒット曲に頼らない構成でライブをやるというのは、俺達には相当刺激かつ勉強になるんじゃないかと思いますね。
    ●アルバムの曲以外に、新曲もやるという。
    JI : アルバムもそうだし、リリースする予定のない曲もやってみたいですね。といってもその中には、アルバムの曲として『BEAUTIFUL DREAMER』や『時の雫』という1月に出るシングルも入っているし、HIGHCOMMUNICATIONS TOURでやった曲も入っていて、そういう曲が半分くらいにはなる予定だから、そんなに知らない曲ばっかりにはならないと思うんですが、世の中的には知らない曲ということになるでしょうから。
    TA : HIGHCOMMUNICATIONS TOURを観たことがなくて、GLAYがウチの街に来るんだ、じゃあ行ってみよう!という人は相当戸惑うと思う。
    ●それは覚悟の上という。
    HI : でも、前情報がない中でライブで聴く新曲というのは、自分の経験を振り返っても、とっても印象的だと思うんですよ。良かったらそういう反応だろうし、悪い時は、如実に返ってくる。それは刺激的だと思う。
    TA : 楽曲って、その人の生活の中に入ってますからね。あの曲を聴いた時はこんなことしてたなとか、みんなでこんな遊びをしてた時にかかってたなとか、自分の中で膨らんで認知されることが多いけど、今回はそれがないから純粋に曲が判断されるでしょうし、俺達のライブの力量が問われるでしょうね。
    TE : リリースした後に新曲だけのツアーをやった人はいるかもしれないけど、リリース前ですからね。前回のHIGHCOMMUNICATIONS TOURの時のオープニングが新曲という感触が非常に良かったというのもあるんですよね。
    TA : アイディアもいろいろ考えるよね。
    TE : もし、ベスト的な内容でホールツアーを回るとしたら、きっとアイディアまでは考えなかいでしょうね。今回は全曲新曲な分、スタッフもいろいろアイディアを練るんじゃないかと、それも楽しみなんですよ。
    (HAPPY SWING VOL.32)

    EPISODE

    ◆NEW ALBUM及びGLAY EXPOの事前プロモーションを兼ねたこのツアーでは、ライブの模様が各地方の音楽番組及びWOWOWにて紹介された

    【番組紹介コピー】
    ことし10周年を迎え、メンバーの活動にも、見守リつづけたファンの間にも、かなりの盛り上かりが見えるGLAY。その彼らが、満を持して・・・というよりは、ある意味「原点回帰」ともいえるであろう、『ニュー・アルバム収録楽曲で構成されたツアーを2月から開催しているのは、ファンなら自明のことだ。その、アルバム収録の新曲ばかりをライブで演奏することについては、いろいろな意味での不安、さまざまな葛藤がメンバーにはあったかとは思う。が、彼らの演奏には、新しいメッセージをフレッシュな形でリスナーにぶつけられる喜びが充満していて、見知らぬ曲への観客の戸惑いなど、みじんも感じられないホットなライブの連続となった。
     音、ライブハウスで演奏していたとき、新曲を演奏したときの、えもいわれぬ緊張。そういう気持ちを再現したかのような…そんな意味での『原点回帰」であるかのように見えるライブは、そういった意味も含めてか、巨大な収容力を誇るホールに限らず、さまざまな大きさのホールで間催してきた。
     メンバーにとって昔を思い出させるような、こぢんまり感のあるような会場でのライブがまれになってきているGLAYのライブにおいて、今回のチケットはファンにとって確保しづらかったと思う。
     そんな、レアなライブのもようのテレビ放映が決定した。生ライブを見逃したファンには見逃せない情報だ。
    日程は3目20、27日中京テレビ「MラテーG」夜0:50~、3月31日RCC「壺」夜0:50、3月24日WOWOW「GLAY10th Anniversary X-RATEDTOUR SPECIAL『THE FRUSTRATED」夜8:00~、3月29日HTB北海道テレビ「夢チカ18」夜0:40~、3月26日KBC「V3」夜0:14~、4月3、10日新潟テレビ「音楽と鬚」夜0:30~、4月5日MBS-TV『MUSIC EDGE」夜0:55~。
    新たな楽曲だけに、演奏も日々進化か感じられるこのツアー。音楽ファンなら見逃す手はない。

    ◆03月15日東京ベイNKホールの模様は、2011年3月9日発売「rare collectives vol3」初回限定盤スペシャル・エディションに収録されている。
  • 『愚麗威現象 ~木更津TINY COMMUNICATION~』木更津市民会館にてライブ(オープニングアクト/氣志團)

    2004.03.14

    3.14 シークレットライブ「愚麗威現象 木更津TINY COMMUNICATION」(木更津市民会館) 氣志團がオープニングアクトで出演

    INFORMATION

    ~SE~
    1.HIGHCOMMUNICATIONS
    2.THE FRUSTRATED
    3.ALL I WANT
    《MC》
    4.BEAUTIFUL DREAMER
    5.Billionaire Champagne Miles Away
    《MC》
    6.そして、これからも
    7.あの夏から一番遠い場所
    《MC》
    8.無限のdeja vu から
    9.時の雫
    《MC》
    10.天使のわけまえ
    11.coyote,colored darkness
    12.BUGS IN MY HEAD
    13.Runaway Runaway
    14.STREET LIFE
    《MC》
    15.南東風

    ENCORE1
    1.BLAST
    2.ピーク果てしなく ソウル限りなく
    3.誘惑
    4.I'm in Love(with 氣志團)

    REVIEW

    愚麗威現象~木更津TINY COMMUNICATION~

    3/14 木更津市民会館

    昨年8月に木更津で行なわれた“氣志團万博2003 木更津グローバル・コミュニケーション!!”にGLAYがスペシャルゲストとして出演した際、TERUが宣言した「また必ず木更津に来ます!」という言葉通り、この日木更津市民会館でのライブが実現!! さらに、オープニングにはスペシャルゲストとして氣志團が登場するという、ファンには嬉しいサプライズライブとなった。
    14時35分、まずはGLAYのリハーサルからスタート。ツアー中とあってか順調にリハーサルが進む中、アンコールでセッションすることになっている『I'm in Love』では、氣志團も参加しての音合わせが行なわれ、2~3回合わせた後、氣志團のメンバーは一旦楽屋へ。氣志團のメンバーと話をしているうちについつい楽屋方向へと進むメンバーは、舞台監督の増渕氏から「GLAYの皆さん! 皆さんはまだ終わりじゃないからね。戻ってきて!!」と呼び戻され(笑)、オープニングのチェックを終えると次は氣志團がリハーサルをスタート…。17時25分、楽屋でくつろぐメンバーの元に、まずは團長が「失礼しま~す! うちのおかんの差し入れです!」と10人前はありそうなお寿司を、続いて白鳥雪之丞氏が「失礼しま~す! うちのおかんの差し入れです!」と大きな段ボールに入ったみかんを持って登場すると、メンバーは大爆笑。その後、今度はTAKURO & HISASHIが氣志團の楽屋へ遊びに行くなど和気あいあいと過ごし、本番5分前には別室へ移動。そこで記念撮影&合同の気合い入れをして、18時10分にいよいよ本番! 会場に『HIGHCOMMUNICATIONS』のイントロが流れ、GLAYのライブがスタート!!と思いきや…突然音が鳴り止み幕が落ちると、ステージ上にはGLAYではなく氣志團の姿が!! 1曲目の『房総スカイライン・ファントム』から氣志團パワー全開で、代表曲『One Night Carnival』を含む全5曲を演奏。その様子をステージ袖から見ていたメンバーは、負けてはいられない!!と、もう一度気合いを入れてステージへ。19時、待ちに待ったGLAYの登場に、1曲目とは思えないほどハイテンションで盛り上がる会場。TERUの「約束を果たせて本当に嬉しい!! 恥ずかしくてノレないやつは、俺が抱きしめてやるぜ!!」という言葉に会場はさらにヒートアップし、本編はX-RATEDツアー同様アルバム『THE FRUSTRATED』の曲を演奏。そしてアンコールでは、『BLAST』『ピーク果てしなく ソウル限りなく』『誘惑』と激しい曲が続き、最後はスペシャルゲストの氣志團とGLAYのセッションで『I'm in Love』が演奏されると、♪I'm just in love~♪の大合唱が会場中に響き渡り、メンバーもファンも大満足といった表情でライブ終了。
    驚きあり、笑いあり、感動ありの“愚麗威現象~木更津TINY COMMUNICATION~”は大成功となった。
    (HAPPY SWING VOL.33)

    EPISODE

    2003年8月30日の『氣志團万博2003 "木更津グローバル・コミュニケーション"』に出演した際の「また来るからな」というTERUのMCから実現。
    氣志團に出演依頼をしたところ快諾を受け、約半年ぶりの共演が実現した。
  • UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™にて『GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™ “THE FRUSTRATED”』記者会見

    2004.03.23

    INFORMATION


    ユニバーサル・スタジオ・ジャパン3周年式典にも参加

    REVIEW

     3月23日、午後1時からユニバーサル・スタジオ・ジャパン内の特設会場で、7月31日に開催される。“GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN THE FRUSTRATED”の記者会見が行われた。GLAYの記者会見の記憶を紐解くと、2002年10月13日北京工人体育場にて、“日中国交正常化三十周年特別記念コンサートGLAY~ONE LOVE in 北京”が行われ、その日のうちに北京市内のホテルでアジア各国のメティアを集めて行われたときから、約1年半ぶりの記者会見である。この日は、活字、電波を含め、日本中から多くのメディアが駆けつけ、GLAYの4人とユニバーサル・スタジオ・ジャパンの代表取締役社長・佐々木伸氏のオフィシャル・ステイトメントに耳を傾けた。

     骨子は、コンサート技術の粋を集めたGLAYのステージと、エンタテインメント技術の粋を集めたユニバーサル・スタジオ・ジャパンがコラボレートして、今夏“GLAY EXPO”を行うという内容である。補足的事項として(これはTAKUROが発言したのであるが)、1.ハリウッド映画のテーマ・パークであるユニバーサル・スタジオ・ジャパンとコラボレートするゆえライブのオープニングには、GLAYの4人が登場する映画を制作してオーディエンスに見せたい。そのため、4月から4人は地球のどこかに飛び、撮影をしてくる。ちなみに、監督はGLAYの「誘惑」などのPVを撮影した中野裕之氏であること。2.料金を取って開催するライブは7月31日で、前日の7月30日には、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン内“ラグーン”に水上ステージを作り、フリーライブを開くこと。を発表。

     個人的に興味を特ったのは、7月31日のために設計されたステージ・セットのシミュレーション画像だった。
    ローラー・コースターが走れそうなトラス(骨組み)が施してあったからだ。もしかすると、4人の頭上に本当にローラー・コースタFが走ってしまうかもしれない(笑)。記者会見のあと、場所をユニバーサルースタジオ・ジャパンのシンボルであるユニバーサルーグロ-ブ(大きな地球儀)前に移し、3周年とGLAYのデビュー10周年を記念して、メンバー4人と佐々木社長がお互いに記念品を贈呈した。そこでの、佐々木社長のコメントは、以下のようなものだった。
    「本日、このようにユニバーサル・スタジオ・ジャパン3周年とGLAYのテビュー10周年を一緒にお祝いできたことを大変喜ばしく思っています。常々、パークがこれまで実施したことがないような一大イベントを実施したいと考えてきましたが、この夏に、パークのターゲットの中心層である若者層に大変人気の高いGLAYとのコラボレーションが実現する遵びとなりました。ともにエンターテインメントの頂点をめざすものとして、よりすばらしいものをファンやゲストに提供していけるよう、力を合わせていきます」

     そして、本誌アルバム取材の際、このGLAY EXPOについてのTAKUROのコメントを取っておいた。
    彼の発言から、GLAYとユニバーサル・スタジオ・ジャバンの結びつきがわかってくると思う。
    「北京公演(2002年10月)以降に言っていた日本のコンサート技術の最高峰をめざして俺たちは邁進していくってあの言葉は、未だに自分の中でまだ生きていて、だからユニバーサル・スタジオ・ジャパンでやるぞって話が浮上してきたときに、本当にもういっさい説明不要の言葉不要のエンターテインメント、そういうところをめざしたいなっていうのがありましたからね。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンっていう、本当にハリウッドのエンターテインメントの集大成みたいなもの、象緻ですよね。だから、なんか、バック・トゥー・ザ・フューチャーみたいな感じの捉え方で『THE FRUSTRATED』っていうものができないかなって。だからひとつのアトラクションみたいな感じですよね、アルバム自体が。楽曲自体が。だから意味としては欲求不満であるとか挫折とか、そういうネガティブな要素もあるけど、言葉の意味より全体の物語で作っていきたいなって。今までの私小説をつらつら書くのとはまたちょっと違う第2期の作品作りにはなったかなって」

     ユニバーサル・スタジオ・ジャパンではアメリカ@ロサンゼルスのユニバーサル・スタジオにはないアトラクションも楽しむことができる。
    今夏の。GLAY&ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの融合に期待大である。


    GLAY EXPOが再びやってくる。99年の(千葉)慕張、01年の東京・北海道・北九州に続き今回の会場は大阪のユニバーサル・スタジオ・シャパンに決定。
    真夏の日本を限さぶるGLAYの巨大イベントが、今年はエンターテインメントの聖地で開催されるというわけだ。“X-RATED”ツアーを終えた3月23日に大阪で発表され、東京でも26日に記者会見が行われた。99年の幕張では20万人、01年は3会場で28万人を動員した伝説のライヴを行った彼らだが、今回は“究極のエンターテインメントを目指す”という合言葉のもと、よりグレードアップされたライヴか展開されそうだ。

    「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン叫映画の世界が舞台になっているから、訪れた瞬間から誰もが映画の主人公になれる。憧れ続けた夢の舞台がそこにあり、笑顔になってみんな帰っていくそこはGLAYのライヴに共通する部分かあるんじゃないかなって思っていました。いつかはこの場所でやってみたいという僕らの提案を、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのスタッフの方も熱心に聞き入れてくださって。今回、実現できるというニュースを聞いた時、メンバー全員、飛ひ上がって喜びました。」(TAKURO)
    「テビュー10周年目にして、歴史に残るような偉業かできるかなと思っています。自分の中でもふつふつとわき上がるものがあるんですけど、その歴史を作るのはファンと僕たち、スタッフだと思うので。団結して素頃らしいライヴにしたいなと思っています。全国から集まってくれるファンに、絶対に損はさせないと言い切れる自信はありますから。今から楽しみにしていてほしいです。」(TERU)
    「GLAY EXPOはこれまで2回行ってますけど、そこで分かったことは、そこに集まった人々がGLAYの音楽でつながる感動を体験できるイベントだということ。皆さんもぜひその感動に協力してほしいなと思います。」(HISASHI)
    「GLAYの基本にある、みんなと一緒に歌える歌っていうのか一番のエンターテインメントという気がしています。幕張の時も20万人が集まっていながら、一体感を得られた時の気持ちよさをみんなが感じ取ってくれたと思うので。人の多さを感じさせない、あたたかいライヴにしたいと思います。」(JIRO)

     そして、これまでのGLAY EXPOでも我々の度肝を抜いてくれたステージーセット、今回はさらにすごいことになりそうだ。全長150メートル、高さ40メートルという圧倒的な規模。ローリング・ストーンズやU2などのステージ・テザインを手がけるチームに依頼し、とてつもないスケールになるらしい、さらに、演出やオープニング映像もかなり凝ったものになる予定なので、冒頭から目が離せない、「ライブそのものが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションと同じものと考えてもらおうと。すべての感覚に訴えるもの、さらにその上を目指そうと考えています。」(TAKURO)
    「これまでもPVなどでクリエイターの方とコラボレートしてきましたが、今回その振り幅がさらに広いので楽しみです。」(HISASHI)
    「“X-RATED”ツアーでも新たな発見があったんですけど、服を脱ぐと盛り上がる(笑)GLAY EXPO当日は暑いと思うので、脱いでいきたいですね。裸が衣装、ぐらいの(笑)」(TERU)
    「“X-RATED”ツアーはTERUを中心に、TERUが輝けるステージングや衣装だったので。GLAY EXPOでは、僕はTERUより派手にいきたいなと思ってます(笑)」(JIRO)
     彼らのライフワークになりつつあるGLAY EXPO。今年はここで新たな伝説が築かれるのは間違いない。
    デビュー10周年のイベントを、ユニバーサル・スタジオージャパンで盛大に祝おう。

    MEMBER'S COMMENT

    3/23 GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPANTM“THE FRUSTRATED”記者会見

    7月31日に行なわれるGLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN“THE FRUSTRATED”の記者会見が、会場となるユニバーサル・スタジオ・ジャパン内STAGE33にて行なわれた。
    テレビ・雑誌・新聞・ラジオといった大勢の取材陣が詰めかける中、まずは司会進行役を務めるFM802のDJヒロ寺平氏から本日の会見についての簡単な説明があり、GLAY EXPO 2004のイメージVTRが流れた後、いよいよTERU、TAKURO、HISASHI、JIRO、そしてユニバーサル・スタジオ・ジャパン佐々木伸社長が盛大な拍手に迎えられて登場!! この日の会見は、ヒロ寺平氏の質問にメンバーが答えるという質疑応答形式で行なわれた。

    TERU「昨日、X-RATEDツアーを大阪で無事終了させることができました。(ライブの)MCでEXPOのことをファンの人達に伝えたかったんですが、その時は“夏に行なわれるイベント”という言い方しかできなかったので、僕は本当に今日という日を心待ちにしていました。今日は想いの丈をぶちまけたいと思います」

    TAKURO「バンド結成以来、コンサートにこだわり続けてきたGLAYなんですが、デビュー10周年という年に、エンターテイメントの聖地ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでコンサートができるということで、GLAYの申し出を快く受けてくれた全ての人達にお礼を言いたいです。今日は、一生懸命想いを伝えたいと思います」

    HISASHI「GLAY EXPOをユニバーサル・スタジオ・ジャパンで開催できることを本当に嬉しく思います。今日は短い時間ではありますが、GLAYがEXPOに対する想いを伝えたいと思います」

    JIRO「今年10周年という、GLAYにとって思い出の残る年に、このユニバーサル・スタジオ・ジャパンでライブができることを本当に嬉しく思っています」

    ★今回のEXPOの会場がユニバーサル・スタジオ・ジャパンになった経緯は…

    TAKURO「ここユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションは、様々な映画の世界が舞台になっていて、訪れた観客の皆さん1人1人がそのアトラクションの中で主人公になれるような夢のテーマパークなんですが、そこで自分達のコンサートはどういうものなのかと考えた時に、もちろん演奏する側は僕らなんですが、ライブが終わっていつも感じることは、むしろ僕達よりも観客の1人1人が主人公なんじゃないかなって。そういった意味で、GLAYのメンバーとスタッフ一同、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンがオープンした当初から、“来た人全員が笑顔で帰れる”という点で共通していると感じていました。そして、僕らが実際に訪れた時に感じたことは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンという場所には、いろいろなハイテク技術がたくさんあるのですが、その裏にはいつも人の心があって、そして関係者やスタッフ皆さんの真心があって、そこで初めて究極のエンターテインメントが完結するんじゃないかと。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでコンサートができれば、僕らのライブ自体もより進化し、さらにパワフルで観客の笑顔をもっと引き出せるんじゃないかと思い、2年くらい前から10周年のEXPOはユニバーサル・スタジオ・ジャパンでできないだろうかという話をスタッフとしてました。」

    ★実際にここユニバーサル・スタジオ・ジャパンでやるEXPO、どんなコンセプトでGLAYは切り込んでいきますか…

    TAKURO「GLAYは今までいろいろな場所でコンサートをしてきました。99年の20万人ライブと言われる幕張のライブだったり、アジアのバンドを巻き込んでの北九州のライブだったり、いろいろな形でライブをやってきましたけれど、ここでやるからには1つ目標を立てています。GLAYと、そして今GLAYに関わってくれている全ての人達の力を合わせて、日本中に今のロックコンサートの最高峰を見せたいと思っています。」

    ★毎回、仕掛けでファンの皆さんをビックリさせているわけですが、今回、仕掛けや演出はありますか…

    TERU「今回はすごいです!! まずは、全世界的に有名なU2、ローリング・ストーンズのステージセットをデザインしているデザインチームにお願いして、今回のEXPOのステージセットをデザインしてもらいました。全長150メートル、高さ40メートルのGLAYローラーコースターと呼ばれるステージセットになります。そして、そこから客席に向かって伸びる100メートルのブリッジが最大のポイントです。また、GLAY初のオープニング映画を作ってみようかなと。ハリウッド映画にも匹敵するようなスケールの大きい映画を作って、みんなを驚かせたいなと思っています。この記者会見が終わったら、メンバーそれぞれ世界に飛んで、オープニング映像を撮ってきます!」
    TAKURO「これを見逃したら、ライブの半分を楽しめなくなるくらいのムービーを撮ります!!」
    JIRO「マネージメントに止められなければ、生死をかけたアクションを(笑)」
    TAKURO「俺は、趣味を活かしてサーフィンをします。」

    ★EXPOにかける意気込みは…
    HISASHI「個人的なことになってしまうんですけど、僕は筑波万博を見に行ったことがすごく思い出に残っています。そこにはクリエーターの熱意とか、子供みたいな笑顔がたくさんあって、これからの日本を担う素晴らしい万博だったなと思い、僕は99年の“EXPO”というタイトルを考えました。またこのGLAY EXPO 2004で、僕の20年くらい前のような気持ちの人達を巻き込んで、さらに10年後、20年後と、こういう活動をしていきたいと思います。」

    ★EXPOに向けて何か体力作りや、気を付けていることは…
    TERU「体力作りはもう完璧です! 今日も大阪城まで走ってきました。それと肉系は食べなくなりましたね。」
    TAKURO「それって、EXPOとあんまり関係ないじゃん(笑)」

    ★今後の活動について、ファンの皆さんに伝えたいことは…
    TAKURO「僕達は今、この夏のEXPOの成功に向けて全力を尽くして頑張っています。国内外では悲惨なニュースや多くの緊張が走っているご時世ですが、本当にピースフルな笑顔の多いひとときを作れれば…そんな時間を作れればとGLAY一同、そして今回関わってくれた全てのスタッフが思ってくれていると思います。2004年の7月31日が永遠に忘れられない1日になるように、僕ら一丸となって頑張りたいと思いますので、本当に応援よろしくお願いします。来れる人は大好きな人達と足を運んで下さい。」
    TERU「みんなと一緒に楽しい1日を過ごしたいので、家族みんなでユニバーサル・スタジオ・ジャパンにお越し頂きたいな、と。友達と旅行に行くならユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ(笑)」
    HISASHI「みんなの夢をGLAYに託してほしい。チャレンジの向こうにある感動を勝ち取りたいなと思います。」
    JIRO「会場が広いからって、“GLAYが小さくて見えない”とは言わせない自信があるので、ぜひ期待して来て下さい!」
    (HAPPY SWING VOL.33)
  • 大阪・南港WTCオープンエアスタジアムにてフリーライブ

    2004.03.23

    大阪南港WTC前特設ステージ 開演18:30
    8000人動員

    INFORMATION

    SET LIST
    1.HIGHCOMMUNICATIONS
    《MC》
    2.BEAUTIFUL DREAMER 
    3.Billionaire Champagne Miles Away
    《MC》
    4.THE FRUSTRATED
    5.誘惑
    《MC》
    6.南東風


    REVIEW

    3/23 南港WTCオープンエアスタジアム

    ステージのバックにそびえ立つビルの壁に、明日発売となるアルバム『THE FRUSTRATED』のジャケットが映し出され、18時45分メンバーがステージに登場!! そして、TERUの口から「重大発表があります! GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN!! 今年はGLAYが大阪を賑わすので覚悟して下さい」と直接告げられ、メンバーからの公式発表にファンは大喜び。そんな大歓声の中、1曲目の『HIGHCOMMUNICATIONS』が始まると、待ってましたとばかりに会場はヒートアップ。しかし、熱狂したファンが前に押し寄せてしまい、ライブ続行不可能となってしまったため一時中断に…。その光景をステージから心配そうに見ていたメンバーは、「今日は男の子がたくさんいるみたいだけど、男が周りの女の子達を守ってやれ。男として当たり前のことだからね。約束だよ」(TAKURO)、「みんな押さないでね。2曲目からも激しい曲が続くから、もう止められないかも…。みんなよろしくね!」(TERU)と声をかけ、数十分後にライブ再開。その後は、TERUの言葉通り『BEAUTIFUL DREAMER』『Billionaire Champagne Miles Away』とハードナンバーが続き、寒さを全く感じないほど熱い熱気に包まれる会場。最後にTERUが「みんな寒い中、本当にありがとね。GLAYはこれからどんどん突き進んでいきます。夏にもっともっと愛し合いましょう!! 夏に必ず会おうぜーーー!!」と叫び、『南東風』の大合唱でライブ終了。会場に集まってくれた約8,000人のファンと共に激しく燃えた45分間となった。
    (HAPPY SWING VOL.33)


    記者会見後に開催されたフリー・ライブは8000人を動員

    大阪南港WTCオープン・エア・スタジアムに吹く風は冷たい。太陽光の出ているうちはさほど感じなかったけれど、18時半近くに日が落ちてからは上着の中に刺さってくるような感覚がある。18時45分、ステージ後方にそびえるWTC(ワールド・トレードーセンター)コスモタワーの建物の壁面とガラス部分に“GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN THE FRUSTRATED”のタイトルとアルハムのジャケット・フォトが映し出され、「HIGHCOMMUNICATIONS」のイントロのリフが鳴る。1曲終わったところで、TERUが「苦しそうな人がいるから、みんなあと30センチでいいので後ろに下がって」と言う。8000人のオーディエンスは、その度量の深さを見せる。最後の「南東風」は、夏へのいざないだった。

    EPISODE

    ■現在のグレニチの元祖とも言えるGLAY EXPOニュースが配布される。


    ★この模様は東京・渋谷の街頭ビジョンで生中継された
    GLAY X-RATED SPECIAL AT 南港WTC
    大阪でのフリーライブの模様が渋谷の街頭ビジョンで生放送されるということで、大阪に行くことができなかったGLAYファンが渋谷の街に大集合。
    18時45分、渋谷の街頭ビジョン5ヶ所にGLAYの文字が現われ、メンバーが登場! 『HIGHCOMMUNICATIONS』が演奏されると、待ってましたとばかりに歓声が飛ぶ。しかし、大阪の会場で押し寄せたファンを止めるため、ライブは一時中断。映像が流れる時間は15分と決まっていたため、結局1曲しか中継されず、MCの途中で終了となってしまったのだ…。
  • 8th ALBUM「THE FRUSTRATED」リリース

    2004.03.24

    収録曲
    01. HIGHCOMMUNICATIONS
    02. THE FRUSTRATED
    03. ALL I WANT
    04. BEAUTIFUL DREAMER
    05. BLAST
    06. あの夏から一番遠い場所
    07. 無限のdeja vuから
    08. 時の雫
    09. Billionaire Champagne Miles Away
    10. coyote,colored darkness
    11. BUGS IN MY HEAD
    12. Runaway Runaway
    13. STREET LIFE
    14. 南東風

    INFORMATION

    初回限定盤にはメイキングシーンやミュージックビデオが収録されたDVDが付属していた。
    このDVDの完全版は2004年6月に『The Complete of THE FRUSTRATED-RECORDING DOCUMENTARY&LIVE-』としてリリース。

    REVIEW

    アルバムのどの曲にも共通して感じられるのはライヴ映えしそうなこと。

     テビュー10周年。その重みをプレッシャーととらえるか、輝かしいキャリアの土台ととらえるか。GLAYの最新アルバム『THE FRUSTRATED』は、あえて“10周年”を意識して臨んだというだけあって、全体に生命力のみなぎる、堂々とした高い意識を持って作られたことが分かるアルバムに仕上がっている。このアルバ
    ムには10年分の彼らの要素がすべて詰まっている、といっても過言ではない。
     どの曲にも共通して感じられるのは、ライブ映えするものばかりだということ。それはテンポの速さや曲の激しさではなくライブでより強靭にその価値を発揮してくれそうな楽曲か並んでいるという意味で、だ。
    実際に制作段階からエッジのきいたサウンドを目指していたらしく、たとえミディアム・テンポの曲でも、その手ごたえはシャープな切れ味を持っている。

     なんといっても昨年のツアーでの、チャレンジをおそれない意欲的なアプローチにその前兆は見られた。いきなり新曲を、しかもオープニンクに持ってくるという意表をついた始まり方。そのナンバー「HISHUCOMMUNICATIONS」はアルバムでも1曲目に登場し、いきなり耳を刺激してくれる。さらに、彼らの好きなU2のようなUKロックのテイストをストレートに感じさせるタイトル曲「THE FRUSTRATED」は、大部分か英語の歌詞という、これまた大胆な作品だ。やはり昨年のツアーで初披露の「ALL I WANT」はロックの王道的なナンバー。この冒頭の3曲で、すでに聴き手の心はがっちりととらえられてしまう。
     また、シングルとしてリリースされいる「BEAUTIFUL DREAMER」「STREET LIFE」「時の雫」も、鮮やかなアクセントとしてちりばめられている。シングル単体で聴いたときの印象は優しい感触だったか、こうしてアルバムに収まってみると、非常に強く胸に迫るものばかりだ。
    メロディの美しさ、緻密にほどこされたアレンジのテクニックによって、何げなく耳に入ってくるように工夫されていたことが分かる。
     さらにライブで強力な起爆剤となる、HISASHIの「coyote,colored darkness」JIROの「BUGS IN MY HEAD」といったナンバーも攻撃的だ。それぞれのキャラクターや個性がはっきりと山ているだけでなく、ライブという場で興奮状態を最大に引き出せるポテンシャルを持った曲、という位置づけができる。演奏している側も見ている側も、一緒になって上り詰めていけるスイッチの役割を果たしてくれるはすだ。その意味では、やはり前回のツアーで披露ずみの「Runaway Runaway」も瞬発力を持ったナンバー。思わず体が動きだす8ビートこそ彼らの得意とするものなのだから。

     そして、今回のアルバム・レコーディングが終わりかけたころ、何かが足りないと思ってTAKUROが引っ張り出してきたという昔の曲「無限のdeja vuから」。あえてアコースティック・ギターを中心とした弾き語りで収録してあるが、その生々しさこそが彼らの出発点であることを再認識させてくれる。足りない何かとは、過去と現在をつなぎパスルに欠けていた、「無限のdejavuから」というひとつのピースだったからだ。ひたすら身のまわりに疑問を投げかけるみずみずしいこの曲が入ったことで、10年の過程が明確に見えてきた。
     また、意外にも東京スカパラダイスオーケストラをケストに迎えた「BLAST」はTERUの作品。スカのビートとレトロなタッチが見事にマンチして、これまでのGLAYにはなかった世界が確実に形になっている。斬新といえば、ラストに収められた「南東風」(みなみごち)はサンバのリズムを取り入れた、明るくも躍動感あふれるナンバー。GLAYとは函館時代からの友人であるYUKI、そして”くず”の2人をコーラスに迎え、開放感いっぱいの世界を扱り広げる。ロック色の強い今回のアルバムでご』ういうエンディングは予想していなかっただけに、新鮮で爽快な後味を残してくれる。

     なお、アルバム初回盤のみにDVDが付くのだが、ここにはアルバム制作についての非常に興味深いインタビューが収録されている。10年目ということで、今回のアルバムがいかに重要なものになるかを2年前から構想していたと語るTAKURO。そこから、気持ちいい8ビートにこだわりたいという方向性を絞っていくJIRO。さらに彼は、曲の内容やコーラスまで知ったうえでプリプロに臨みたいと積極的に語っている。これまでは歌入れのギリギリに上がっていた歌詞を前もって知ることで、より曲の中身に接近した濃いプレイができると考えたからだ。さらに、「BEAUTIFUL DREAMER」のイントロをスタジオで再現しなから弾いてみせるHISASHI。「THE FRUSTRATED」のコーラスの効果について語るTERUなど、制作の裏側を覗くことのできる貴重な話が多く収録されているので、ぜひ観てほしい。

     10周年を迎えて固まった足場から、さらに上へ上へと上り続けていくGLAY。満足しない、というロックの初期衝動と飽くなき探究心を象徴したアルバム・タイトルそのままに、確実に次のステップヘと彼らは進んでいく。そこに未来かある限り。
    (ZAPPI)

    MEMBER'S COMMENT

    ●そしてアルバムなんですか、先ほどの話を聞いたせいか、ライブ感ありますよね。
    TERU「一番最初に俺たちが思ってたのは、エッジの効いたサウンドだったり、後はビートっていうキーワードは、日常会話の中で出てたんで。それがああいうサウンドに繋がっていったんじゃないかと思いますね。」
    JIRO「一番やりかったことは、曲に対しての他の愛情を今まで以上に注ぎ込みたかったっていうか。レコーディングに入るとGLAYの場合テイク録るのがすごく早いんですけど、それまでの前準備の時間をたくさんもらって、バンドのアンサンブルを凝ってみたりとかしましたね、他のメンバーをちゃんと把握した上でのベースプレイとか、そういう部分をもっとちゃんとやりたいなって話した。ギターアプローチがこうだからとか、歌詞で印象的なグッとくる言葉が乗るんだったら俺はシンプルでもいいやみたいな。そういうアマチュアの時にバンドやってた時のような・・・そういうものをここ10年目で確認し合うのがいいんじやないかと思って。」
    ●そういう願望は前々からあったんですか。
    JIRO「どうなんだろう。TAKURO君なんかが。“10周年”っていうキーワードをいろんなところで言ってるのを聴いてて。俺は実はそんなに。“10周年”っていうのを意識してなかったんだけとも。でもどっかでやっぱり。“10周年”っていうものに対して、ちゃんとバンドの一員としての解答をしたのは、リハーサルも含めたレコーディングをしたいっていうことだったのかも知れないですね。言葉じゃなくて音同士で会話したいなあというのがあって。それは時間があればあるだけ良かったです。」
    ●実際やってみた感触はどうでした?
    JIRO「今回サウンド的にもキーボードとかあまり入れないようにしたし、その分アンサンブル、僕の鳴らした音に対して同じコードでいくのか、そうじゃないハーモニー的なコードでギターのアプローチを付けてもらうか。そういう音を重ねていくことが重要になってくると思うんですけど、そういったことのやりとりは十分にできたので。俺、今までのアルバムのなかで一番シンプルな音弾いてるんですよね。でもそれでも、みんなで長いことセッションしてて、色んなアプローチを試してTERUの歌を、TAKURO君のメロディを生かすためには、俺はシンプルでっていう解答に達したんだけど、俺はそれで物足りなさは全く感じないし俺自身の魂が入ってますね。今まで以上にバンドのなかで、ベーシストっていう役割を意識してるかも知れないですね。」
    ●曲に関してはかなり昔の曲もあるみたいですね。
    TAKURO「17の時の曲ですね。歴史のあるバンドでしかできないことだから、それは大事にしていきたいなと思って。GLAYの2次元じゃない、3次元な感じがでるかなと。表現ってバランスですからね。もしこのままTERUがどんどんすごいボーカリストに成長していけば、もっとシンプルな言葉だけでいいかも知れない。そこで説明するのは過剰かもしれない。矢沢永吉さんの「I LOVE YOU OK」だけで武道館にタオルが舞うようなね(笑)。あの域までいけたら・・・楽でいいなあ、作詞する側の俺は(笑)。そういう表現の一番自由なところは、今回のアルバムに詰め込めたんじゃないかなと。」
    ●歌詞はシンブルになりてますよね。
    TAKURO「やっぱリ20代後半にかけて自己を確立していこうとする時は、内面との葛藤があるから、いわゆる自分の哲学をベースに書いていったけれども。今は自分の中でも一段落して、エンタテインメントというものに対してもう一度真っ正面から向き合ってみようという。そういう所では、デビューの頃に近いかも知れない。意味は分かんないけど、とにかくカッコイイみたいな。」
    ●歌い手としては気持ちを載せやすいんじゃないですか?
    TERU「それはありますね。『生きてく強さ」という曲があってあれはすごくストレートな歌詞なんだけども、なんかあのストレートさがみんなに伝わるだろうなあ、というのを感じながらライブをやってきたんですけど。今回はそういうストレートさもあれば、なんかカッコイイっていうストレートさもあり、元々自分たちが持っていたものを、もう一度出せた気がするんですよね。だからすごく歌いやすいし、気持ちも込められるし。言いたいことや、楽曲に合う言葉が並んでる気がするんですよ。」
    ●やっぱりライブなんですね。そういえば曲順もライブっぼいですよね。
    TAKURO「結局そうなのかなって。CDはCDなりの聴き方って思うんだけど、みんなが出してきた曲順は多少の違いはあれ、なんかライブっぼいんですよね。こういうライブだったらいいなぁっていうのばっかりで(笑)。最初があって、盛り上がって、聴かせて、また盛り上がって、最後に重いのあってと。」
    ●それと今回は東京スカバラダイスオーケストラ、YUKI、くずと、いろんなタイプの方が参加されていますよね。ちょっとビックリもしたんですが…
    TERU「前回の『HIGHCOMMUNICATIONS』ツアーの時にスカパラのライブを見に行く機会があって、その時にGLAYでもこういうノリをつくれなさいかなぁというのがキッカケで。どうせやるならスカパラのメンバーに参加して欲しいと。で、来てもらったんですけど、あ、こういうノリが生まれるのか、とまた勉強した感はありますね。ひとつ、夢を叶えてしまいました(笑)」
    TAKURO「でも最初は、スカパラにガッツリ持ってかれてしまって。これじゃスカパラじゃんっていう(笑)。どうやってGLAYにもってこうかな?って悩みましたよ。でも結果的にお互いの持ち味がでましたね。それとTERUの無邪気さ加減が…(笑)。だってライブ見て刺激受けて、その本人連れてくるっていう、そんな贅沢なことないだろ(笑)。まあ、彼の人徳ですね。」
    ●くずはTAKUROさんのアイデアなんですよね?
    TAKURO「曲を書いた時にすごく素直なメロディで、出来上がった瞬間に「なんかこれくずっぽいなあ』と。でTERUに負けず劣らず無邪気な俺は、参加しませんかと(笑)。前に俺とTERUでくずのアルバムに参加したことがあったので、借りを返すなら今ですよと(笑)。あとYUKIに関してはなんか女性ボーカルが欲しくて、じゃあ俺たちにとって一番の仲間であるYUKIに。ワイワイと楽しくやれましたね。」
    ●ここまで気軽なスタンスでお願いしたことって、今までありましたか?
    TAKURO「ここまで気軽じやなかったかも知れないね。もうちょっと見え方とかを気にしたり。本当に、この10年間真っ直ぐ、GLAYの良いところであり弱点でもあるんですけど、そのまっすぐさに対して快くOKしてくれた人たちに対して、本当に感謝してます。」
    ●気軽というわけじゃないですけど、メイキング映像を見る限りはレコーディングの雰囲気も良さそうですよね。
    TAKURO「本当に楽しかったよね。」
    HISASHI「今回は最初に出た音っていうのを大事にして。それを敢えて録り直したりしないで。それよりもその時しか出せなかった興奮とか、音とか、テンションとかを大事にしましたね。記念写真は撮り直さないでしょ(笑)」
    TERU「僕の場合も、いかに仮歌を超えるかが永遠のテーマなんです。バンドで初めて曲をやった時のノリとか熱意というのを、どれだけ超えられるかっていうのがあって。そのために何度も何度も歌い直して、結局は最初のテイクが良かったり。」
    TAKURO「俺たちは問題を後を引きずりませんしね。ちゃんとその場で解決する。あとやっぱりお互い仲間でありながら尊敬してるから。HISASHIがどんな変なコード弾こうとも、最初はちょっと変だけど、まあいいかそのうち慣れるだろうって(笑)」
  • 「シボレークルーズ」CM オンエアスタート

    2004.04.08

    「天使のわけまえ」を使用した「シボレークルーズ」のCM オンエア開始
    出演は、森泉さん。
  • 「無限のdeja vuから~Peaceful Session~ 」が映画「CASSHERN」サウンドトラックに収録

    2004.04.23

    GLAYが参加した映画「CASSHERN」サウンドトラック「OUR LAST DAY/CASSHERN OFFICIAL ALBUM」リリース。
    Disc1はイメージソング集、Disc2はサウンドトラック

    Disc 1
    01. 椎名林檎 / 茎(ステム)
    02. MONDO GROSSO / LIKE NO ONE'S LOOKING
    03. HYDE / MASQUERADE
    04. TOWA TEI / ORIGINAL HUMAN
    05. ACIDMAN / 水写
    06. SS:ST(Shiro SAGISU & Satoshi TOMIIE)
    07. 鬼束ちひろ / BORDERLINE
    08. THE BACK HORN / レクイエム
    09. GLAY / 無限のdeja vuから~Peaceful Session~
    10. 宇多田ヒカル / 誰かの願いが叶うころ

    Disc 2
    1. 荒廃
    2. 暗影
    3. 胎動
    4. 眩暈
    5. 神意
    6. 軌道
    7. 復活
    8. 足音
    9. 祈り
    10. 幻影

    INFORMATION

    紀里谷和明初監督映画『CASSHERN』(2004年公開)オフィシャル・アルバム。椎名林檎、MONDO GROSSO、TOWA TEIら豪華アーティスト陣によるトリビュート作品を集めたディスク1と、鷺巣詩郎による劇中音楽を収録したディスク2との2枚組。ディスク1にはこのアルバムのために新たに書き下ろした作品も多数おさめられている。

    映画『CASSHERN』公式アルバム。10組のアーティストが本作のために提供した曲を収録した『インスパイアード』とサウンドトラックを集めた『ミュージック・フロム・ザ・モーション・ピクチャー』による2枚組。
  • 30th SINGLE「天使のわけまえ/ピーク果てしなく、ソウル限りなく」リリース

    2004.05.19

    収録曲
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BEUTIFUL DREAMER
    04. 時の雫~Overture

    INFORMATION

    ◆ タイアップ情報
    天使のわけまえ:シボレークルーズCMソング
    ピーク果てしなく ソウル限りなく:WOWOWサマーサッカーキャンペーン

    REVIEW

    今年10周年を迎え、「GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIO JAPANA」の開催を発表するなど、その活動に大きな盛り上がりを見せるGLAY。
    そんな革新的な2004年・第3弾リリースとなるシングル『天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく』が5月9日にリリースされることが決定した。

     「天使のわけまえ」は、ツアー『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED」でも披露され、観客の大きな歓声と支持を得た曲。ツアー初日、アンコールでこの曲を演奏する際「今のオレたちにできる最高にかっこいい音かできました。」とTERUが語った自信曲である。そして、カップリングは東京ベイNKホールで観客を沸かせた、生ストリングスをバックに演奏された「時の雫」と「BEAUTIFUL DREAMER」だ。
     また、さらにうれしいニュースがもうひとつ。5月19日発売のシングルのM1・M2に加え、『X-RATED』ツアーからの、各地域により異なるライブ・トラックが入ったスペシャル盤が、5月25日に8タイプ同時発売!
    たとえば九州版では福岡サンパレスでの「時の雫」が、北陸版では新潟県民会館での「STREET LIFE」が入るなど、ツアーのその時々を切り取った演奏がカッブリング。地元のチケットがとれなかったファンには、涙もののアイデアだろう。
     こんなアイデアを発案したTAKUROをはじめ、GLAYのメンバー4人が、今年ますますファンを楽しませようとしてくれているのは間違いない。
    (CDでーた)

    MEMBER'S COMMENT

    GLAYの魅力のひとつは、アグレッシブな姿勢を崩さないところだ。決して同じ地平にとどまらず、果敢に新たなチャレンジを楽曲に取り入れていく精神。
    5月の最新シングル「天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく」にも、そんな攻め続けるスピリットが息ついている。
    「天使のわけまえ」は、80年代風のポップな泣きのメロディ、怪しくもセクシーなTERUの歌声、圧倒的なグルーブに満ちたバンド・サウンドが迫る仕上がりだ。
    JIRO「一度レコーディングしたけれど、ツアーでさらにパワーアップしたので録り直せたのがよかったです。シンプルに聴こえて、イントロのキメも迫力あるし、全体のサウンドが塊になっている。自信作です。」
    HISASHI「ツアーのテンションが凝縮された曲。ライブのオーディエンスの熱気に押されて曲の最終形が決まりました。そこでようやく生命が吹き込まれた気がして。」
    TERU「ツアーで成長させて歌いたいっていう気持ちがあったし、その勢いを込めることができたと思います。」
    TAKURO「10周年で、こういったバンドらしい曲が出せることが嬉しいですね。もう1曲の「ピーク果てしなく ソウル限りなく」も東京スカパラダイスオーケストラのホーンが参加してくれているし。手作り感のある2曲になりました。」
  • 「天使のわけまえ/ピーク果てしなく、ソウル限りなく」地方版リリース

    2004.05.25

    北海道盤、東北盤、北陸盤、関東盤、東海盤、関西盤、中国盤、九州盤
    (全8Type同時発売)
    2004年3月に行われたX-RATEDツアーのライブ音源から、異なる楽曲を2曲ずつカップリング。ジャケットは同じ。

    北海道版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BEUTIFUL DREAMER
    04. coyote,colored darkness

    東北版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. Runaway Runaway
    04. THE FRUSTRATED

    北陸版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. STREET LIFE
    04. 南東風

    関東版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BLAST
    04. ピーク果てしなく ソウル限りなく

    東海版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. HIGHCOMMUNICATIONS
    04. ALL I WANT

    関西版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BUGS IN MY HEAD
    04. Billionaire Champagne Miles Away

    中国版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. あの夏から一番遠い場所
    04. 無限のdeja vuから

    九州版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. 天使のわけまえ
    04. 時の雫

    REVIEW

     挑戦しながら成長するのか、それとも挑戦するから成長をし続けるのかこのバントの夢に、果てを見いだせないでいる。
    デビュー10年を迎えリリースする新曲「天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく」を前に彼らの挑戦は続いていると感じるからだ。用意したのは全9種類のシングル、手の込んだやり方にニヤリ。
     「天使のわけまえ」そして「ピーク果てしなくソウル限りなく」を聴いている。
    やりたい曲を、鳴らしたい音を。“X-RATED”ツアーの模様を放送した衛星局のスペシャル番組で、そうHISASHIがインタビューに応えていたのを、今、思い出している。発言自体は作者としての彼の心持ちや表したものなのだが、シンプルで突き抜けた一言だからか、ずっと心に留まっていた。
     GLAYの新曲天使のわけまえは、2月のまた寒い仙台で初めて耳にした。たたでさえ未発表曲ばかりの作品で構成するライフだというのに、チョーが付くほどまっさらな出来立てほやほやの新曲を彼らがダブルアンコールに持ってきた。
    ときの衝撃はデカかった。が、それをさらに上回ったのは、楽曲の印象の方たった,何年かをかけてぐるりと一巡して、いろんなことが循環した今のGLAYか取り組んだからこういう作品になったと、そう思ったからだ。タイトでシンプ
    ルで、そのくせサウンドの隅々ては密かに様々な色彩が光を受けて揺れている。
    メロディはどこまでも泣きのそれで、しかし今の彼らがやっているからだろう、たた激しいとか切ないとかじゃない。
    哀切か沁みているのだ。
    このシングルは9タイプを用意。「天使のわけまえピーク果てしなくソウル限りなく」はもちろんん共通収録たが、“X-RATED”ツアーのライブテイクを採用しているC/W収録曲が9種類、ばらばらに違うのだ。
    たとえばオールエリアの通常版は3月15日東京ベイNKホールで総勢24人のオーケストラと共演した「BEAUTIFUL DREAMER」「時の雫~Overture」を収録。
     続いて北から紹介していくと………
    ●北海道版@「BEAUTIFUL DREAMER」「coyote,Colored darkness」3月5日北海道厚生年金会館)
    ●東北版@「Runawat Runaway」「THE FRUSTARTED」(2月23日ZEPP SENDAI)
    ●北陸版@「STREET LIFE」「南東風」(3月18日新潟県民会館)
    ●関東版@「BLAST」「ピーク果てしなくソウル限りなく」(3月15日東京ベイNKホール/東京スカパラダイスオーケストラと共演)
    ●東海版@「HIGHCOMMUNICATIONS」「ALL I WANT」(2月25日名古屋センチュリーホール)
    ●関西版@「BUGS IN MY HEAD」「Billionaire Champagne Miles Away」(3月22日大阪国際会議場メインホール)
    ●中国版@「あの夏から一番遠い場所」「無限のdeja vuから」(3月10日広島郵便貯金ホール)
    ●九州版@「天使のわけまえ」「時の雫」(3月8日福岡サンパレス)
     映像がありありと脳裏に浮かび上かっていく。匂いとか空気が部屋のスピー力-から、ヘッドフオンからこぼれてく
    る。古今東西、ロックバンドのライブ盤には聴いてみないとわからない絶妙な味かあり力がある。音楽は綺麗な音で聴きたいという人にもお薦めしたい9枚、いや、どれか1枚からでもここをライブ盤リスナーヘの入り口にしてもらえたら嬉しい限りだ。