GLAY

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BIOGRAPHY

2004

  • 29th SINGLE「時の雫」リリース

    2004.01.28

    01. 時の雫
    02. そして、これからも
    03. HOWEVER (inspired by HIGHCOMMUNICATIONS)
    04. 時の雫 (Radio edit)  

    INFORMATION

    ◆ タイアップ情報
    時の雫:テレビ朝日系ドラマ『スカイハイ2』主題歌  

    REVIEW

    MEMBER'S COMMENT

    ●再び『時の雫』に戻りますが。あれをシングルにしようというのは、どういう経緯だったんですか?
    TA : どうだったんだろう。いつの間にかそうなってましたね。一番シングルっぽかったんじゃないかな。
    ●だって、7分19秒でしょ。普通のシングルの長さじゃないですよね。
    TA : ですね。最初は、ストリングスとか入ってなくて。井ノ口さんが「これシングルいいんじゃない?」って言った時に、俺の頭の中にはもうストリングスが鳴っていたんで、「どうなってもイイっすか?」って聞いてああなったんですよ。今、シングルって1枚に何曲も入るし、これはラジオエディットも作りますけどね。
    ●もう少し短いタイプ。
    TA : 今、4人ともラジオやってるけど、自分の番組でしかかからなかったらイヤじゃないですか(笑)。今回、それをやろうと思ってます。
    ●あの曲は、ストリングスが入ってなくても成立しそうですよね。
    TA : しますよ。キーボードがなくても。でも、曲に呼ばれたらどんな服を着せるかは、呼ばれたままにしたいですから。それと、溝口肇さんとやりたかったの。日本のストリングスのアレンジの人って、島健さんと溝口さんと佐久間さんが大好きなんだけど、溝口さんとやりたかったというのはありますね。前に中山美穂さんの仕事で一緒になって、いつか一緒に作品を作りたいなと思っていたのが今回実現したんで。ちゃんとクレジットしたいと思ってます。HIGHCOMMUNICATIONS TOURのオープニングや『BEAUTIFUL DREAMER』は島健さんです。
    ●でも、ベースは印象に残りますね。
    JI : あれは、TAKUROくんのデモテープの中でも光るものがあったんで、俺は前からあの曲をやりたいやりたいって言ってて。ホントにあの曲のベースは曲に呼ばれた感じですよ。デモテープのままなんで。ファーストインパクトがそのままですね。
    TA : デモテープの完成度が結構高くて、マニピュレーターの人とスタジオに入って、俺のギターとかもデモのままかな。
    JI : ベースは音の厚さがないといけないから、デモのままというわけにはいかないんで、マニピュレーターの人と一緒に作ったんですけど、この曲の温度感は多分、生ドラムじゃないなと思って。
    ●『時の雫』というタイトルも今までと語感が違いますよね。
    TA : う~ん、そうですね。あの曲のサビに関してはまさに『生きてく強さ』のパターンで、メロディーと一緒に出きてきたんで。『Winter, again』もそうですけど、そうなると何でそうなるのかが分からない。筆が動いたんで、そうなったとしか言い様がないんですよ。
    ●『Winter, again』に近い無常観を感じましたね。
    TA : 今、詞を書き換えているんだけど、さらに無常になりましたよ(笑)。
    ●歌詞の中の“3度目の春”というのは背景があるんですか?
    TA : いや、今回、良い意味のイタコが入っていたんで(笑)。でも、初めて主人公が女性の視点になるかもしれない。『Way of Difference』はどっちとも取れるように書きたいと思っていたんだけど、今回はGLAYの中でのスタンダードとして性別すら越えられそうという気がしていて。その前に実験作として、HIGHCOMMUNICATIONS TOURのアンコール1曲目にやった壮大なバラードがあるんだけど。あの曲は、どっちかと言えば女性的な視点から書かれていて。たま~にそういう曲が出ますよね。
    ●この曲がこれからのスタンダードになるという予感はあるんですか?
    TA : ある意味、GLAYのルーツな感じもするというか。例えば、18才の頃に書いた『ずっと2人で…』のあの無邪気さだとか。あれも突然変異と呼んでいるんだけど『Winter,again』とか。『Way of Difference』とか。そういう俺の中のGLAYらしさに近いものは感じるから。一本の線の上にいるなと。もう一方には『誘惑』とか『口唇』『嫉妬』とか、ああいった色っぽさというのがある。
    ●そういう曲が、今シングルになるというのも大きいでしょう。
    TA : でも、ホントに正直に言っていいですか? シングルだからって意識してない。良い曲作るから決めてよっていう感じ。世にウケそうなヤツから出していけばいいじゃん。次のツアーをやるなり、アルバムを出してやりたいことができるような、そうやって引っ張れるような。あとはみんながGLAYを飽きないように手を変え品を変えでも何でも良いから。それは全部スタッフに任せてる。よっぽどのヤツは言うけどね。
    (HAPPY SWING VOL.31)
  • 『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED』スタート

    2004.02.21

    12都市12会場で実施。

    INFORMATION

    02月21日埼玉・戸田市文化会館
    02月22日宮城・ZEPP SENDAI
    02月25日愛知・名古屋センチュリーホール
    02月28日香川県県民ホール グランドホール
    03月03日神奈川県立県民ホール
    03月05日北海道厚生年金会館
    03月08日福岡サンパレス
    03月10日広島郵便貯金ホール
    03月15日東京ベイNKホール(東京スカパラダイスオーケストラのメンバーがゲスト「BLAST」を演奏)
    03月17日石川厚生年金会館
    03月18日新潟県民会館
    03月22日大阪国際会議場 メインホール

    MEMBER'S COMMENT

    ●アルバムの内容は後で伺うとして、まずはツアーの話から。事前に、折り入ってファンの皆さんに話したいことがあると。
    TE : 久々のホールツアーを回りたいと思うんですけど、そこでまたGLAYは新しい挑戦をしたいなと。全曲、次のアルバムの曲と新曲だけで構成したライブをやってみたいなと思いまして。実際、自分達も客席にいて、いきなりそういうライブを観せられたら、どう対処して良いんだか分からなくなるかもしれないんですけど、事前にそれを知ってくれていて、アルバムの試聴を兼ねて、みたいな新しい試みができたらと思うんですよ。
    TA : そう、アルバム試聴会のライブ版と思ってくれれば良いですよね。
    ●新曲だけのツアー。それはどういう流れで思いついたアイディアだったんですか。ある日、突然出てきたとか。
    JI : いや、10年目ということもあって、ベスト的な内容のツアーという案も出ましたよ。でもやっぱり、前に進みたいなと。チャレンジしたいなと。一番の理由は、新しいことをやりたいということですけど。
    TA : いろいろ悩みましたよ。アルバムといっても13、4曲しかなくて。今回はさらに書き溜めてた曲もあったんで、それも入れて。だから、感覚としてはもちろんGLAYなんだけど、ある日ライブハウスに行って、すげぇカッコイイ曲をやっているバンドを観るつもりで来てくれると良いかな。例えば、みんなが好きな曲やヒット曲に頼らない構成でライブをやるというのは、俺達には相当刺激かつ勉強になるんじゃないかと思いますね。
    ●アルバムの曲以外に、新曲もやるという。
    JI : アルバムもそうだし、リリースする予定のない曲もやってみたいですね。といってもその中には、アルバムの曲として『BEAUTIFUL DREAMER』や『時の雫』という1月に出るシングルも入っているし、HIGHCOMMUNICATIONS TOURでやった曲も入っていて、そういう曲が半分くらいにはなる予定だから、そんなに知らない曲ばっかりにはならないと思うんですが、世の中的には知らない曲ということになるでしょうから。
    TA : HIGHCOMMUNICATIONS TOURを観たことがなくて、GLAYがウチの街に来るんだ、じゃあ行ってみよう!という人は相当戸惑うと思う。
    ●それは覚悟の上という。
    HI : でも、前情報がない中でライブで聴く新曲というのは、自分の経験を振り返っても、とっても印象的だと思うんですよ。良かったらそういう反応だろうし、悪い時は、如実に返ってくる。それは刺激的だと思う。
    TA : 楽曲って、その人の生活の中に入ってますからね。あの曲を聴いた時はこんなことしてたなとか、みんなでこんな遊びをしてた時にかかってたなとか、自分の中で膨らんで認知されることが多いけど、今回はそれがないから純粋に曲が判断されるでしょうし、俺達のライブの力量が問われるでしょうね。
    TE : リリースした後に新曲だけのツアーをやった人はいるかもしれないけど、リリース前ですからね。前回のHIGHCOMMUNICATIONS TOURの時のオープニングが新曲という感触が非常に良かったというのもあるんですよね。
    TA : アイディアもいろいろ考えるよね。
    TE : もし、ベスト的な内容でホールツアーを回るとしたら、きっとアイディアまでは考えなかいでしょうね。今回は全曲新曲な分、スタッフもいろいろアイディアを練るんじゃないかと、それも楽しみなんですよ。
    (HAPPY SWING VOL.32)

    EPISODE

    ◆NEW ALBUM及びGLAY EXPOの事前プロモーションを兼ねたこのツアーでは、ライブの模様が各地方の音楽番組及びWOWOWにて紹介された

    【番組紹介コピー】
    ことし10周年を迎え、メンバーの活動にも、見守リつづけたファンの間にも、かなりの盛り上かりが見えるGLAY。その彼らが、満を持して・・・というよりは、ある意味「原点回帰」ともいえるであろう、『ニュー・アルバム収録楽曲で構成されたツアーを2月から開催しているのは、ファンなら自明のことだ。その、アルバム収録の新曲ばかりをライブで演奏することについては、いろいろな意味での不安、さまざまな葛藤がメンバーにはあったかとは思う。が、彼らの演奏には、新しいメッセージをフレッシュな形でリスナーにぶつけられる喜びが充満していて、見知らぬ曲への観客の戸惑いなど、みじんも感じられないホットなライブの連続となった。
     音、ライブハウスで演奏していたとき、新曲を演奏したときの、えもいわれぬ緊張。そういう気持ちを再現したかのような…そんな意味での『原点回帰」であるかのように見えるライブは、そういった意味も含めてか、巨大な収容力を誇るホールに限らず、さまざまな大きさのホールで間催してきた。
     メンバーにとって昔を思い出させるような、こぢんまり感のあるような会場でのライブがまれになってきているGLAYのライブにおいて、今回のチケットはファンにとって確保しづらかったと思う。
     そんな、レアなライブのもようのテレビ放映が決定した。生ライブを見逃したファンには見逃せない情報だ。
    日程は3目20、27日中京テレビ「MラテーG」夜0:50~、3月31日RCC「壺」夜0:50、3月24日WOWOW「GLAY10th Anniversary X-RATEDTOUR SPECIAL『THE FRUSTRATED」夜8:00~、3月29日HTB北海道テレビ「夢チカ18」夜0:40~、3月26日KBC「V3」夜0:14~、4月3、10日新潟テレビ「音楽と鬚」夜0:30~、4月5日MBS-TV『MUSIC EDGE」夜0:55~。
    新たな楽曲だけに、演奏も日々進化か感じられるこのツアー。音楽ファンなら見逃す手はない。

    ◆03月15日東京ベイNKホールの模様は、2011年3月9日発売「rare collectives vol3」初回限定盤スペシャル・エディションに収録されている。
  • 『愚麗威現象 ~木更津TINY COMMUNICATION~』木更津市民会館にてライブ(オープニングアクト/氣志團)

    2004.03.14

    3.14 シークレットライブ「愚麗威現象 木更津TINY COMMUNICATION」(木更津市民会館) 氣志團がオープニングアクトで出演

    INFORMATION

    ~SE~
    1.HIGHCOMMUNICATIONS
    2.THE FRUSTRATED
    3.ALL I WANT
    《MC》
    4.BEAUTIFUL DREAMER
    5.Billionaire Champagne Miles Away
    《MC》
    6.そして、これからも
    7.あの夏から一番遠い場所
    《MC》
    8.無限のdeja vu から
    9.時の雫
    《MC》
    10.天使のわけまえ
    11.coyote,colored darkness
    12.BUGS IN MY HEAD
    13.Runaway Runaway
    14.STREET LIFE
    《MC》
    15.南東風

    ENCORE1
    1.BLAST
    2.ピーク果てしなく ソウル限りなく
    3.誘惑
    4.I'm in Love(with 氣志團)

    REVIEW

    愚麗威現象~木更津TINY COMMUNICATION~

    3/14 木更津市民会館

    昨年8月に木更津で行なわれた“氣志團万博2003 木更津グローバル・コミュニケーション!!”にGLAYがスペシャルゲストとして出演した際、TERUが宣言した「また必ず木更津に来ます!」という言葉通り、この日木更津市民会館でのライブが実現!! さらに、オープニングにはスペシャルゲストとして氣志團が登場するという、ファンには嬉しいサプライズライブとなった。
    14時35分、まずはGLAYのリハーサルからスタート。ツアー中とあってか順調にリハーサルが進む中、アンコールでセッションすることになっている『I'm in Love』では、氣志團も参加しての音合わせが行なわれ、2~3回合わせた後、氣志團のメンバーは一旦楽屋へ。氣志團のメンバーと話をしているうちについつい楽屋方向へと進むメンバーは、舞台監督の増渕氏から「GLAYの皆さん! 皆さんはまだ終わりじゃないからね。戻ってきて!!」と呼び戻され(笑)、オープニングのチェックを終えると次は氣志團がリハーサルをスタート…。17時25分、楽屋でくつろぐメンバーの元に、まずは團長が「失礼しま~す! うちのおかんの差し入れです!」と10人前はありそうなお寿司を、続いて白鳥雪之丞氏が「失礼しま~す! うちのおかんの差し入れです!」と大きな段ボールに入ったみかんを持って登場すると、メンバーは大爆笑。その後、今度はTAKURO & HISASHIが氣志團の楽屋へ遊びに行くなど和気あいあいと過ごし、本番5分前には別室へ移動。そこで記念撮影&合同の気合い入れをして、18時10分にいよいよ本番! 会場に『HIGHCOMMUNICATIONS』のイントロが流れ、GLAYのライブがスタート!!と思いきや…突然音が鳴り止み幕が落ちると、ステージ上にはGLAYではなく氣志團の姿が!! 1曲目の『房総スカイライン・ファントム』から氣志團パワー全開で、代表曲『One Night Carnival』を含む全5曲を演奏。その様子をステージ袖から見ていたメンバーは、負けてはいられない!!と、もう一度気合いを入れてステージへ。19時、待ちに待ったGLAYの登場に、1曲目とは思えないほどハイテンションで盛り上がる会場。TERUの「約束を果たせて本当に嬉しい!! 恥ずかしくてノレないやつは、俺が抱きしめてやるぜ!!」という言葉に会場はさらにヒートアップし、本編はX-RATEDツアー同様アルバム『THE FRUSTRATED』の曲を演奏。そしてアンコールでは、『BLAST』『ピーク果てしなく ソウル限りなく』『誘惑』と激しい曲が続き、最後はスペシャルゲストの氣志團とGLAYのセッションで『I'm in Love』が演奏されると、♪I'm just in love~♪の大合唱が会場中に響き渡り、メンバーもファンも大満足といった表情でライブ終了。
    驚きあり、笑いあり、感動ありの“愚麗威現象~木更津TINY COMMUNICATION~”は大成功となった。
    (HAPPY SWING VOL.33)

    EPISODE

    2003年8月30日の『氣志團万博2003 "木更津グローバル・コミュニケーション"』に出演した際の「また来るからな」というTERUのMCから実現。
    氣志團に出演依頼をしたところ快諾を受け、約半年ぶりの共演が実現した。
  • UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™にて『GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™ “THE FRUSTRATED”』記者会見

    2004.03.23

    INFORMATION


    ユニバーサル・スタジオ・ジャパン3周年式典にも参加

    REVIEW

     3月23日、午後1時からユニバーサル・スタジオ・ジャパン内の特設会場で、7月31日に開催される。“GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN THE FRUSTRATED”の記者会見が行われた。GLAYの記者会見の記憶を紐解くと、2002年10月13日北京工人体育場にて、“日中国交正常化三十周年特別記念コンサートGLAY~ONE LOVE in 北京”が行われ、その日のうちに北京市内のホテルでアジア各国のメティアを集めて行われたときから、約1年半ぶりの記者会見である。この日は、活字、電波を含め、日本中から多くのメディアが駆けつけ、GLAYの4人とユニバーサル・スタジオ・ジャパンの代表取締役社長・佐々木伸氏のオフィシャル・ステイトメントに耳を傾けた。

     骨子は、コンサート技術の粋を集めたGLAYのステージと、エンタテインメント技術の粋を集めたユニバーサル・スタジオ・ジャパンがコラボレートして、今夏“GLAY EXPO”を行うという内容である。補足的事項として(これはTAKUROが発言したのであるが)、1.ハリウッド映画のテーマ・パークであるユニバーサル・スタジオ・ジャパンとコラボレートするゆえライブのオープニングには、GLAYの4人が登場する映画を制作してオーディエンスに見せたい。そのため、4月から4人は地球のどこかに飛び、撮影をしてくる。ちなみに、監督はGLAYの「誘惑」などのPVを撮影した中野裕之氏であること。2.料金を取って開催するライブは7月31日で、前日の7月30日には、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン内“ラグーン”に水上ステージを作り、フリーライブを開くこと。を発表。

     個人的に興味を特ったのは、7月31日のために設計されたステージ・セットのシミュレーション画像だった。
    ローラー・コースターが走れそうなトラス(骨組み)が施してあったからだ。もしかすると、4人の頭上に本当にローラー・コースタFが走ってしまうかもしれない(笑)。記者会見のあと、場所をユニバーサルースタジオ・ジャパンのシンボルであるユニバーサルーグロ-ブ(大きな地球儀)前に移し、3周年とGLAYのデビュー10周年を記念して、メンバー4人と佐々木社長がお互いに記念品を贈呈した。そこでの、佐々木社長のコメントは、以下のようなものだった。
    「本日、このようにユニバーサル・スタジオ・ジャパン3周年とGLAYのテビュー10周年を一緒にお祝いできたことを大変喜ばしく思っています。常々、パークがこれまで実施したことがないような一大イベントを実施したいと考えてきましたが、この夏に、パークのターゲットの中心層である若者層に大変人気の高いGLAYとのコラボレーションが実現する遵びとなりました。ともにエンターテインメントの頂点をめざすものとして、よりすばらしいものをファンやゲストに提供していけるよう、力を合わせていきます」

     そして、本誌アルバム取材の際、このGLAY EXPOについてのTAKUROのコメントを取っておいた。
    彼の発言から、GLAYとユニバーサル・スタジオ・ジャバンの結びつきがわかってくると思う。
    「北京公演(2002年10月)以降に言っていた日本のコンサート技術の最高峰をめざして俺たちは邁進していくってあの言葉は、未だに自分の中でまだ生きていて、だからユニバーサル・スタジオ・ジャパンでやるぞって話が浮上してきたときに、本当にもういっさい説明不要の言葉不要のエンターテインメント、そういうところをめざしたいなっていうのがありましたからね。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンっていう、本当にハリウッドのエンターテインメントの集大成みたいなもの、象緻ですよね。だから、なんか、バック・トゥー・ザ・フューチャーみたいな感じの捉え方で『THE FRUSTRATED』っていうものができないかなって。だからひとつのアトラクションみたいな感じですよね、アルバム自体が。楽曲自体が。だから意味としては欲求不満であるとか挫折とか、そういうネガティブな要素もあるけど、言葉の意味より全体の物語で作っていきたいなって。今までの私小説をつらつら書くのとはまたちょっと違う第2期の作品作りにはなったかなって」

     ユニバーサル・スタジオ・ジャパンではアメリカ@ロサンゼルスのユニバーサル・スタジオにはないアトラクションも楽しむことができる。
    今夏の。GLAY&ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの融合に期待大である。


    GLAY EXPOが再びやってくる。99年の(千葉)慕張、01年の東京・北海道・北九州に続き今回の会場は大阪のユニバーサル・スタジオ・シャパンに決定。
    真夏の日本を限さぶるGLAYの巨大イベントが、今年はエンターテインメントの聖地で開催されるというわけだ。“X-RATED”ツアーを終えた3月23日に大阪で発表され、東京でも26日に記者会見が行われた。99年の幕張では20万人、01年は3会場で28万人を動員した伝説のライヴを行った彼らだが、今回は“究極のエンターテインメントを目指す”という合言葉のもと、よりグレードアップされたライヴか展開されそうだ。

    「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン叫映画の世界が舞台になっているから、訪れた瞬間から誰もが映画の主人公になれる。憧れ続けた夢の舞台がそこにあり、笑顔になってみんな帰っていくそこはGLAYのライヴに共通する部分かあるんじゃないかなって思っていました。いつかはこの場所でやってみたいという僕らの提案を、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのスタッフの方も熱心に聞き入れてくださって。今回、実現できるというニュースを聞いた時、メンバー全員、飛ひ上がって喜びました。」(TAKURO)
    「テビュー10周年目にして、歴史に残るような偉業かできるかなと思っています。自分の中でもふつふつとわき上がるものがあるんですけど、その歴史を作るのはファンと僕たち、スタッフだと思うので。団結して素頃らしいライヴにしたいなと思っています。全国から集まってくれるファンに、絶対に損はさせないと言い切れる自信はありますから。今から楽しみにしていてほしいです。」(TERU)
    「GLAY EXPOはこれまで2回行ってますけど、そこで分かったことは、そこに集まった人々がGLAYの音楽でつながる感動を体験できるイベントだということ。皆さんもぜひその感動に協力してほしいなと思います。」(HISASHI)
    「GLAYの基本にある、みんなと一緒に歌える歌っていうのか一番のエンターテインメントという気がしています。幕張の時も20万人が集まっていながら、一体感を得られた時の気持ちよさをみんなが感じ取ってくれたと思うので。人の多さを感じさせない、あたたかいライヴにしたいと思います。」(JIRO)

     そして、これまでのGLAY EXPOでも我々の度肝を抜いてくれたステージーセット、今回はさらにすごいことになりそうだ。全長150メートル、高さ40メートルという圧倒的な規模。ローリング・ストーンズやU2などのステージ・テザインを手がけるチームに依頼し、とてつもないスケールになるらしい、さらに、演出やオープニング映像もかなり凝ったものになる予定なので、冒頭から目が離せない、「ライブそのものが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションと同じものと考えてもらおうと。すべての感覚に訴えるもの、さらにその上を目指そうと考えています。」(TAKURO)
    「これまでもPVなどでクリエイターの方とコラボレートしてきましたが、今回その振り幅がさらに広いので楽しみです。」(HISASHI)
    「“X-RATED”ツアーでも新たな発見があったんですけど、服を脱ぐと盛り上がる(笑)GLAY EXPO当日は暑いと思うので、脱いでいきたいですね。裸が衣装、ぐらいの(笑)」(TERU)
    「“X-RATED”ツアーはTERUを中心に、TERUが輝けるステージングや衣装だったので。GLAY EXPOでは、僕はTERUより派手にいきたいなと思ってます(笑)」(JIRO)
     彼らのライフワークになりつつあるGLAY EXPO。今年はここで新たな伝説が築かれるのは間違いない。
    デビュー10周年のイベントを、ユニバーサル・スタジオージャパンで盛大に祝おう。

    MEMBER'S COMMENT

    3/23 GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPANTM“THE FRUSTRATED”記者会見

    7月31日に行なわれるGLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN“THE FRUSTRATED”の記者会見が、会場となるユニバーサル・スタジオ・ジャパン内STAGE33にて行なわれた。
    テレビ・雑誌・新聞・ラジオといった大勢の取材陣が詰めかける中、まずは司会進行役を務めるFM802のDJヒロ寺平氏から本日の会見についての簡単な説明があり、GLAY EXPO 2004のイメージVTRが流れた後、いよいよTERU、TAKURO、HISASHI、JIRO、そしてユニバーサル・スタジオ・ジャパン佐々木伸社長が盛大な拍手に迎えられて登場!! この日の会見は、ヒロ寺平氏の質問にメンバーが答えるという質疑応答形式で行なわれた。

    TERU「昨日、X-RATEDツアーを大阪で無事終了させることができました。(ライブの)MCでEXPOのことをファンの人達に伝えたかったんですが、その時は“夏に行なわれるイベント”という言い方しかできなかったので、僕は本当に今日という日を心待ちにしていました。今日は想いの丈をぶちまけたいと思います」

    TAKURO「バンド結成以来、コンサートにこだわり続けてきたGLAYなんですが、デビュー10周年という年に、エンターテイメントの聖地ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでコンサートができるということで、GLAYの申し出を快く受けてくれた全ての人達にお礼を言いたいです。今日は、一生懸命想いを伝えたいと思います」

    HISASHI「GLAY EXPOをユニバーサル・スタジオ・ジャパンで開催できることを本当に嬉しく思います。今日は短い時間ではありますが、GLAYがEXPOに対する想いを伝えたいと思います」

    JIRO「今年10周年という、GLAYにとって思い出の残る年に、このユニバーサル・スタジオ・ジャパンでライブができることを本当に嬉しく思っています」

    ★今回のEXPOの会場がユニバーサル・スタジオ・ジャパンになった経緯は…

    TAKURO「ここユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションは、様々な映画の世界が舞台になっていて、訪れた観客の皆さん1人1人がそのアトラクションの中で主人公になれるような夢のテーマパークなんですが、そこで自分達のコンサートはどういうものなのかと考えた時に、もちろん演奏する側は僕らなんですが、ライブが終わっていつも感じることは、むしろ僕達よりも観客の1人1人が主人公なんじゃないかなって。そういった意味で、GLAYのメンバーとスタッフ一同、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンがオープンした当初から、“来た人全員が笑顔で帰れる”という点で共通していると感じていました。そして、僕らが実際に訪れた時に感じたことは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンという場所には、いろいろなハイテク技術がたくさんあるのですが、その裏にはいつも人の心があって、そして関係者やスタッフ皆さんの真心があって、そこで初めて究極のエンターテインメントが完結するんじゃないかと。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでコンサートができれば、僕らのライブ自体もより進化し、さらにパワフルで観客の笑顔をもっと引き出せるんじゃないかと思い、2年くらい前から10周年のEXPOはユニバーサル・スタジオ・ジャパンでできないだろうかという話をスタッフとしてました。」

    ★実際にここユニバーサル・スタジオ・ジャパンでやるEXPO、どんなコンセプトでGLAYは切り込んでいきますか…

    TAKURO「GLAYは今までいろいろな場所でコンサートをしてきました。99年の20万人ライブと言われる幕張のライブだったり、アジアのバンドを巻き込んでの北九州のライブだったり、いろいろな形でライブをやってきましたけれど、ここでやるからには1つ目標を立てています。GLAYと、そして今GLAYに関わってくれている全ての人達の力を合わせて、日本中に今のロックコンサートの最高峰を見せたいと思っています。」

    ★毎回、仕掛けでファンの皆さんをビックリさせているわけですが、今回、仕掛けや演出はありますか…

    TERU「今回はすごいです!! まずは、全世界的に有名なU2、ローリング・ストーンズのステージセットをデザインしているデザインチームにお願いして、今回のEXPOのステージセットをデザインしてもらいました。全長150メートル、高さ40メートルのGLAYローラーコースターと呼ばれるステージセットになります。そして、そこから客席に向かって伸びる100メートルのブリッジが最大のポイントです。また、GLAY初のオープニング映画を作ってみようかなと。ハリウッド映画にも匹敵するようなスケールの大きい映画を作って、みんなを驚かせたいなと思っています。この記者会見が終わったら、メンバーそれぞれ世界に飛んで、オープニング映像を撮ってきます!」
    TAKURO「これを見逃したら、ライブの半分を楽しめなくなるくらいのムービーを撮ります!!」
    JIRO「マネージメントに止められなければ、生死をかけたアクションを(笑)」
    TAKURO「俺は、趣味を活かしてサーフィンをします。」

    ★EXPOにかける意気込みは…
    HISASHI「個人的なことになってしまうんですけど、僕は筑波万博を見に行ったことがすごく思い出に残っています。そこにはクリエーターの熱意とか、子供みたいな笑顔がたくさんあって、これからの日本を担う素晴らしい万博だったなと思い、僕は99年の“EXPO”というタイトルを考えました。またこのGLAY EXPO 2004で、僕の20年くらい前のような気持ちの人達を巻き込んで、さらに10年後、20年後と、こういう活動をしていきたいと思います。」

    ★EXPOに向けて何か体力作りや、気を付けていることは…
    TERU「体力作りはもう完璧です! 今日も大阪城まで走ってきました。それと肉系は食べなくなりましたね。」
    TAKURO「それって、EXPOとあんまり関係ないじゃん(笑)」

    ★今後の活動について、ファンの皆さんに伝えたいことは…
    TAKURO「僕達は今、この夏のEXPOの成功に向けて全力を尽くして頑張っています。国内外では悲惨なニュースや多くの緊張が走っているご時世ですが、本当にピースフルな笑顔の多いひとときを作れれば…そんな時間を作れればとGLAY一同、そして今回関わってくれた全てのスタッフが思ってくれていると思います。2004年の7月31日が永遠に忘れられない1日になるように、僕ら一丸となって頑張りたいと思いますので、本当に応援よろしくお願いします。来れる人は大好きな人達と足を運んで下さい。」
    TERU「みんなと一緒に楽しい1日を過ごしたいので、家族みんなでユニバーサル・スタジオ・ジャパンにお越し頂きたいな、と。友達と旅行に行くならユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ(笑)」
    HISASHI「みんなの夢をGLAYに託してほしい。チャレンジの向こうにある感動を勝ち取りたいなと思います。」
    JIRO「会場が広いからって、“GLAYが小さくて見えない”とは言わせない自信があるので、ぜひ期待して来て下さい!」
    (HAPPY SWING VOL.33)
  • 大阪・南港WTCオープンエアスタジアムにてフリーライブ

    2004.03.23

    大阪南港WTC前特設ステージ 開演18:30
    8000人動員

    INFORMATION

    SET LIST
    1.HIGHCOMMUNICATIONS
    《MC》
    2.BEAUTIFUL DREAMER 
    3.Billionaire Champagne Miles Away
    《MC》
    4.THE FRUSTRATED
    5.誘惑
    《MC》
    6.南東風


    REVIEW

    3/23 南港WTCオープンエアスタジアム

    ステージのバックにそびえ立つビルの壁に、明日発売となるアルバム『THE FRUSTRATED』のジャケットが映し出され、18時45分メンバーがステージに登場!! そして、TERUの口から「重大発表があります! GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN!! 今年はGLAYが大阪を賑わすので覚悟して下さい」と直接告げられ、メンバーからの公式発表にファンは大喜び。そんな大歓声の中、1曲目の『HIGHCOMMUNICATIONS』が始まると、待ってましたとばかりに会場はヒートアップ。しかし、熱狂したファンが前に押し寄せてしまい、ライブ続行不可能となってしまったため一時中断に…。その光景をステージから心配そうに見ていたメンバーは、「今日は男の子がたくさんいるみたいだけど、男が周りの女の子達を守ってやれ。男として当たり前のことだからね。約束だよ」(TAKURO)、「みんな押さないでね。2曲目からも激しい曲が続くから、もう止められないかも…。みんなよろしくね!」(TERU)と声をかけ、数十分後にライブ再開。その後は、TERUの言葉通り『BEAUTIFUL DREAMER』『Billionaire Champagne Miles Away』とハードナンバーが続き、寒さを全く感じないほど熱い熱気に包まれる会場。最後にTERUが「みんな寒い中、本当にありがとね。GLAYはこれからどんどん突き進んでいきます。夏にもっともっと愛し合いましょう!! 夏に必ず会おうぜーーー!!」と叫び、『南東風』の大合唱でライブ終了。会場に集まってくれた約8,000人のファンと共に激しく燃えた45分間となった。
    (HAPPY SWING VOL.33)


    記者会見後に開催されたフリー・ライブは8000人を動員

    大阪南港WTCオープン・エア・スタジアムに吹く風は冷たい。太陽光の出ているうちはさほど感じなかったけれど、18時半近くに日が落ちてからは上着の中に刺さってくるような感覚がある。18時45分、ステージ後方にそびえるWTC(ワールド・トレードーセンター)コスモタワーの建物の壁面とガラス部分に“GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN THE FRUSTRATED”のタイトルとアルハムのジャケット・フォトが映し出され、「HIGHCOMMUNICATIONS」のイントロのリフが鳴る。1曲終わったところで、TERUが「苦しそうな人がいるから、みんなあと30センチでいいので後ろに下がって」と言う。8000人のオーディエンスは、その度量の深さを見せる。最後の「南東風」は、夏へのいざないだった。

    EPISODE

    ■現在のグレニチの元祖とも言えるGLAY EXPOニュースが配布される。


    ★この模様は東京・渋谷の街頭ビジョンで生中継された
    GLAY X-RATED SPECIAL AT 南港WTC
    大阪でのフリーライブの模様が渋谷の街頭ビジョンで生放送されるということで、大阪に行くことができなかったGLAYファンが渋谷の街に大集合。
    18時45分、渋谷の街頭ビジョン5ヶ所にGLAYの文字が現われ、メンバーが登場! 『HIGHCOMMUNICATIONS』が演奏されると、待ってましたとばかりに歓声が飛ぶ。しかし、大阪の会場で押し寄せたファンを止めるため、ライブは一時中断。映像が流れる時間は15分と決まっていたため、結局1曲しか中継されず、MCの途中で終了となってしまったのだ…。
  • 8th ALBUM「THE FRUSTRATED」リリース

    2004.03.24

    収録曲
    01. HIGHCOMMUNICATIONS
    02. THE FRUSTRATED
    03. ALL I WANT
    04. BEAUTIFUL DREAMER
    05. BLAST
    06. あの夏から一番遠い場所
    07. 無限のdeja vuから
    08. 時の雫
    09. Billionaire Champagne Miles Away
    10. coyote,colored darkness
    11. BUGS IN MY HEAD
    12. Runaway Runaway
    13. STREET LIFE
    14. 南東風

    INFORMATION

    初回限定盤にはメイキングシーンやミュージックビデオが収録されたDVDが付属していた。
    このDVDの完全版は2004年6月に『The Complete of THE FRUSTRATED-RECORDING DOCUMENTARY&LIVE-』としてリリース。

    REVIEW

    アルバムのどの曲にも共通して感じられるのはライヴ映えしそうなこと。

     テビュー10周年。その重みをプレッシャーととらえるか、輝かしいキャリアの土台ととらえるか。GLAYの最新アルバム『THE FRUSTRATED』は、あえて“10周年”を意識して臨んだというだけあって、全体に生命力のみなぎる、堂々とした高い意識を持って作られたことが分かるアルバムに仕上がっている。このアルバ
    ムには10年分の彼らの要素がすべて詰まっている、といっても過言ではない。
     どの曲にも共通して感じられるのは、ライブ映えするものばかりだということ。それはテンポの速さや曲の激しさではなくライブでより強靭にその価値を発揮してくれそうな楽曲か並んでいるという意味で、だ。
    実際に制作段階からエッジのきいたサウンドを目指していたらしく、たとえミディアム・テンポの曲でも、その手ごたえはシャープな切れ味を持っている。

     なんといっても昨年のツアーでの、チャレンジをおそれない意欲的なアプローチにその前兆は見られた。いきなり新曲を、しかもオープニンクに持ってくるという意表をついた始まり方。そのナンバー「HISHUCOMMUNICATIONS」はアルバムでも1曲目に登場し、いきなり耳を刺激してくれる。さらに、彼らの好きなU2のようなUKロックのテイストをストレートに感じさせるタイトル曲「THE FRUSTRATED」は、大部分か英語の歌詞という、これまた大胆な作品だ。やはり昨年のツアーで初披露の「ALL I WANT」はロックの王道的なナンバー。この冒頭の3曲で、すでに聴き手の心はがっちりととらえられてしまう。
     また、シングルとしてリリースされいる「BEAUTIFUL DREAMER」「STREET LIFE」「時の雫」も、鮮やかなアクセントとしてちりばめられている。シングル単体で聴いたときの印象は優しい感触だったか、こうしてアルバムに収まってみると、非常に強く胸に迫るものばかりだ。
    メロディの美しさ、緻密にほどこされたアレンジのテクニックによって、何げなく耳に入ってくるように工夫されていたことが分かる。
     さらにライブで強力な起爆剤となる、HISASHIの「coyote,colored darkness」JIROの「BUGS IN MY HEAD」といったナンバーも攻撃的だ。それぞれのキャラクターや個性がはっきりと山ているだけでなく、ライブという場で興奮状態を最大に引き出せるポテンシャルを持った曲、という位置づけができる。演奏している側も見ている側も、一緒になって上り詰めていけるスイッチの役割を果たしてくれるはすだ。その意味では、やはり前回のツアーで披露ずみの「Runaway Runaway」も瞬発力を持ったナンバー。思わず体が動きだす8ビートこそ彼らの得意とするものなのだから。

     そして、今回のアルバム・レコーディングが終わりかけたころ、何かが足りないと思ってTAKUROが引っ張り出してきたという昔の曲「無限のdeja vuから」。あえてアコースティック・ギターを中心とした弾き語りで収録してあるが、その生々しさこそが彼らの出発点であることを再認識させてくれる。足りない何かとは、過去と現在をつなぎパスルに欠けていた、「無限のdejavuから」というひとつのピースだったからだ。ひたすら身のまわりに疑問を投げかけるみずみずしいこの曲が入ったことで、10年の過程が明確に見えてきた。
     また、意外にも東京スカパラダイスオーケストラをケストに迎えた「BLAST」はTERUの作品。スカのビートとレトロなタッチが見事にマンチして、これまでのGLAYにはなかった世界が確実に形になっている。斬新といえば、ラストに収められた「南東風」(みなみごち)はサンバのリズムを取り入れた、明るくも躍動感あふれるナンバー。GLAYとは函館時代からの友人であるYUKI、そして”くず”の2人をコーラスに迎え、開放感いっぱいの世界を扱り広げる。ロック色の強い今回のアルバムでご』ういうエンディングは予想していなかっただけに、新鮮で爽快な後味を残してくれる。

     なお、アルバム初回盤のみにDVDが付くのだが、ここにはアルバム制作についての非常に興味深いインタビューが収録されている。10年目ということで、今回のアルバムがいかに重要なものになるかを2年前から構想していたと語るTAKURO。そこから、気持ちいい8ビートにこだわりたいという方向性を絞っていくJIRO。さらに彼は、曲の内容やコーラスまで知ったうえでプリプロに臨みたいと積極的に語っている。これまでは歌入れのギリギリに上がっていた歌詞を前もって知ることで、より曲の中身に接近した濃いプレイができると考えたからだ。さらに、「BEAUTIFUL DREAMER」のイントロをスタジオで再現しなから弾いてみせるHISASHI。「THE FRUSTRATED」のコーラスの効果について語るTERUなど、制作の裏側を覗くことのできる貴重な話が多く収録されているので、ぜひ観てほしい。

     10周年を迎えて固まった足場から、さらに上へ上へと上り続けていくGLAY。満足しない、というロックの初期衝動と飽くなき探究心を象徴したアルバム・タイトルそのままに、確実に次のステップヘと彼らは進んでいく。そこに未来かある限り。
    (ZAPPI)

    MEMBER'S COMMENT

    ●そしてアルバムなんですか、先ほどの話を聞いたせいか、ライブ感ありますよね。
    TERU「一番最初に俺たちが思ってたのは、エッジの効いたサウンドだったり、後はビートっていうキーワードは、日常会話の中で出てたんで。それがああいうサウンドに繋がっていったんじゃないかと思いますね。」
    JIRO「一番やりかったことは、曲に対しての他の愛情を今まで以上に注ぎ込みたかったっていうか。レコーディングに入るとGLAYの場合テイク録るのがすごく早いんですけど、それまでの前準備の時間をたくさんもらって、バンドのアンサンブルを凝ってみたりとかしましたね、他のメンバーをちゃんと把握した上でのベースプレイとか、そういう部分をもっとちゃんとやりたいなって話した。ギターアプローチがこうだからとか、歌詞で印象的なグッとくる言葉が乗るんだったら俺はシンプルでもいいやみたいな。そういうアマチュアの時にバンドやってた時のような・・・そういうものをここ10年目で確認し合うのがいいんじやないかと思って。」
    ●そういう願望は前々からあったんですか。
    JIRO「どうなんだろう。TAKURO君なんかが。“10周年”っていうキーワードをいろんなところで言ってるのを聴いてて。俺は実はそんなに。“10周年”っていうのを意識してなかったんだけとも。でもどっかでやっぱり。“10周年”っていうものに対して、ちゃんとバンドの一員としての解答をしたのは、リハーサルも含めたレコーディングをしたいっていうことだったのかも知れないですね。言葉じゃなくて音同士で会話したいなあというのがあって。それは時間があればあるだけ良かったです。」
    ●実際やってみた感触はどうでした?
    JIRO「今回サウンド的にもキーボードとかあまり入れないようにしたし、その分アンサンブル、僕の鳴らした音に対して同じコードでいくのか、そうじゃないハーモニー的なコードでギターのアプローチを付けてもらうか。そういう音を重ねていくことが重要になってくると思うんですけど、そういったことのやりとりは十分にできたので。俺、今までのアルバムのなかで一番シンプルな音弾いてるんですよね。でもそれでも、みんなで長いことセッションしてて、色んなアプローチを試してTERUの歌を、TAKURO君のメロディを生かすためには、俺はシンプルでっていう解答に達したんだけど、俺はそれで物足りなさは全く感じないし俺自身の魂が入ってますね。今まで以上にバンドのなかで、ベーシストっていう役割を意識してるかも知れないですね。」
    ●曲に関してはかなり昔の曲もあるみたいですね。
    TAKURO「17の時の曲ですね。歴史のあるバンドでしかできないことだから、それは大事にしていきたいなと思って。GLAYの2次元じゃない、3次元な感じがでるかなと。表現ってバランスですからね。もしこのままTERUがどんどんすごいボーカリストに成長していけば、もっとシンプルな言葉だけでいいかも知れない。そこで説明するのは過剰かもしれない。矢沢永吉さんの「I LOVE YOU OK」だけで武道館にタオルが舞うようなね(笑)。あの域までいけたら・・・楽でいいなあ、作詞する側の俺は(笑)。そういう表現の一番自由なところは、今回のアルバムに詰め込めたんじゃないかなと。」
    ●歌詞はシンブルになりてますよね。
    TAKURO「やっぱリ20代後半にかけて自己を確立していこうとする時は、内面との葛藤があるから、いわゆる自分の哲学をベースに書いていったけれども。今は自分の中でも一段落して、エンタテインメントというものに対してもう一度真っ正面から向き合ってみようという。そういう所では、デビューの頃に近いかも知れない。意味は分かんないけど、とにかくカッコイイみたいな。」
    ●歌い手としては気持ちを載せやすいんじゃないですか?
    TERU「それはありますね。『生きてく強さ」という曲があってあれはすごくストレートな歌詞なんだけども、なんかあのストレートさがみんなに伝わるだろうなあ、というのを感じながらライブをやってきたんですけど。今回はそういうストレートさもあれば、なんかカッコイイっていうストレートさもあり、元々自分たちが持っていたものを、もう一度出せた気がするんですよね。だからすごく歌いやすいし、気持ちも込められるし。言いたいことや、楽曲に合う言葉が並んでる気がするんですよ。」
    ●やっぱりライブなんですね。そういえば曲順もライブっぼいですよね。
    TAKURO「結局そうなのかなって。CDはCDなりの聴き方って思うんだけど、みんなが出してきた曲順は多少の違いはあれ、なんかライブっぼいんですよね。こういうライブだったらいいなぁっていうのばっかりで(笑)。最初があって、盛り上がって、聴かせて、また盛り上がって、最後に重いのあってと。」
    ●それと今回は東京スカバラダイスオーケストラ、YUKI、くずと、いろんなタイプの方が参加されていますよね。ちょっとビックリもしたんですが…
    TERU「前回の『HIGHCOMMUNICATIONS』ツアーの時にスカパラのライブを見に行く機会があって、その時にGLAYでもこういうノリをつくれなさいかなぁというのがキッカケで。どうせやるならスカパラのメンバーに参加して欲しいと。で、来てもらったんですけど、あ、こういうノリが生まれるのか、とまた勉強した感はありますね。ひとつ、夢を叶えてしまいました(笑)」
    TAKURO「でも最初は、スカパラにガッツリ持ってかれてしまって。これじゃスカパラじゃんっていう(笑)。どうやってGLAYにもってこうかな?って悩みましたよ。でも結果的にお互いの持ち味がでましたね。それとTERUの無邪気さ加減が…(笑)。だってライブ見て刺激受けて、その本人連れてくるっていう、そんな贅沢なことないだろ(笑)。まあ、彼の人徳ですね。」
    ●くずはTAKUROさんのアイデアなんですよね?
    TAKURO「曲を書いた時にすごく素直なメロディで、出来上がった瞬間に「なんかこれくずっぽいなあ』と。でTERUに負けず劣らず無邪気な俺は、参加しませんかと(笑)。前に俺とTERUでくずのアルバムに参加したことがあったので、借りを返すなら今ですよと(笑)。あとYUKIに関してはなんか女性ボーカルが欲しくて、じゃあ俺たちにとって一番の仲間であるYUKIに。ワイワイと楽しくやれましたね。」
    ●ここまで気軽なスタンスでお願いしたことって、今までありましたか?
    TAKURO「ここまで気軽じやなかったかも知れないね。もうちょっと見え方とかを気にしたり。本当に、この10年間真っ直ぐ、GLAYの良いところであり弱点でもあるんですけど、そのまっすぐさに対して快くOKしてくれた人たちに対して、本当に感謝してます。」
    ●気軽というわけじゃないですけど、メイキング映像を見る限りはレコーディングの雰囲気も良さそうですよね。
    TAKURO「本当に楽しかったよね。」
    HISASHI「今回は最初に出た音っていうのを大事にして。それを敢えて録り直したりしないで。それよりもその時しか出せなかった興奮とか、音とか、テンションとかを大事にしましたね。記念写真は撮り直さないでしょ(笑)」
    TERU「僕の場合も、いかに仮歌を超えるかが永遠のテーマなんです。バンドで初めて曲をやった時のノリとか熱意というのを、どれだけ超えられるかっていうのがあって。そのために何度も何度も歌い直して、結局は最初のテイクが良かったり。」
    TAKURO「俺たちは問題を後を引きずりませんしね。ちゃんとその場で解決する。あとやっぱりお互い仲間でありながら尊敬してるから。HISASHIがどんな変なコード弾こうとも、最初はちょっと変だけど、まあいいかそのうち慣れるだろうって(笑)」
  • 「シボレークルーズ」CM オンエアスタート

    2004.04.08

    「天使のわけまえ」を使用した「シボレークルーズ」のCM オンエア開始
    出演は、森泉さん。
  • 「無限のdeja vuから~Peaceful Session~ 」が映画「CASSHERN」サウンドトラックに収録

    2004.04.23

    GLAYが参加した映画「CASSHERN」サウンドトラック「OUR LAST DAY/CASSHERN OFFICIAL ALBUM」リリース。
    Disc1はイメージソング集、Disc2はサウンドトラック

    Disc 1
    01. 椎名林檎 / 茎(ステム)
    02. MONDO GROSSO / LIKE NO ONE'S LOOKING
    03. HYDE / MASQUERADE
    04. TOWA TEI / ORIGINAL HUMAN
    05. ACIDMAN / 水写
    06. SS:ST(Shiro SAGISU & Satoshi TOMIIE)
    07. 鬼束ちひろ / BORDERLINE
    08. THE BACK HORN / レクイエム
    09. GLAY / 無限のdeja vuから~Peaceful Session~
    10. 宇多田ヒカル / 誰かの願いが叶うころ

    Disc 2
    1. 荒廃
    2. 暗影
    3. 胎動
    4. 眩暈
    5. 神意
    6. 軌道
    7. 復活
    8. 足音
    9. 祈り
    10. 幻影

    INFORMATION

    紀里谷和明初監督映画『CASSHERN』(2004年公開)オフィシャル・アルバム。椎名林檎、MONDO GROSSO、TOWA TEIら豪華アーティスト陣によるトリビュート作品を集めたディスク1と、鷺巣詩郎による劇中音楽を収録したディスク2との2枚組。ディスク1にはこのアルバムのために新たに書き下ろした作品も多数おさめられている。

    映画『CASSHERN』公式アルバム。10組のアーティストが本作のために提供した曲を収録した『インスパイアード』とサウンドトラックを集めた『ミュージック・フロム・ザ・モーション・ピクチャー』による2枚組。
  • 30th SINGLE「天使のわけまえ/ピーク果てしなく、ソウル限りなく」リリース

    2004.05.19

    収録曲
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BEUTIFUL DREAMER
    04. 時の雫~Overture

    INFORMATION

    ◆ タイアップ情報
    天使のわけまえ:シボレークルーズCMソング
    ピーク果てしなく ソウル限りなく:WOWOWサマーサッカーキャンペーン

    REVIEW

    今年10周年を迎え、「GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIO JAPANA」の開催を発表するなど、その活動に大きな盛り上がりを見せるGLAY。
    そんな革新的な2004年・第3弾リリースとなるシングル『天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく』が5月9日にリリースされることが決定した。

     「天使のわけまえ」は、ツアー『GLAY CONCERT TOUR 2004 X-RATED」でも披露され、観客の大きな歓声と支持を得た曲。ツアー初日、アンコールでこの曲を演奏する際「今のオレたちにできる最高にかっこいい音かできました。」とTERUが語った自信曲である。そして、カップリングは東京ベイNKホールで観客を沸かせた、生ストリングスをバックに演奏された「時の雫」と「BEAUTIFUL DREAMER」だ。
     また、さらにうれしいニュースがもうひとつ。5月19日発売のシングルのM1・M2に加え、『X-RATED』ツアーからの、各地域により異なるライブ・トラックが入ったスペシャル盤が、5月25日に8タイプ同時発売!
    たとえば九州版では福岡サンパレスでの「時の雫」が、北陸版では新潟県民会館での「STREET LIFE」が入るなど、ツアーのその時々を切り取った演奏がカッブリング。地元のチケットがとれなかったファンには、涙もののアイデアだろう。
     こんなアイデアを発案したTAKUROをはじめ、GLAYのメンバー4人が、今年ますますファンを楽しませようとしてくれているのは間違いない。
    (CDでーた)

    MEMBER'S COMMENT

    GLAYの魅力のひとつは、アグレッシブな姿勢を崩さないところだ。決して同じ地平にとどまらず、果敢に新たなチャレンジを楽曲に取り入れていく精神。
    5月の最新シングル「天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく」にも、そんな攻め続けるスピリットが息ついている。
    「天使のわけまえ」は、80年代風のポップな泣きのメロディ、怪しくもセクシーなTERUの歌声、圧倒的なグルーブに満ちたバンド・サウンドが迫る仕上がりだ。
    JIRO「一度レコーディングしたけれど、ツアーでさらにパワーアップしたので録り直せたのがよかったです。シンプルに聴こえて、イントロのキメも迫力あるし、全体のサウンドが塊になっている。自信作です。」
    HISASHI「ツアーのテンションが凝縮された曲。ライブのオーディエンスの熱気に押されて曲の最終形が決まりました。そこでようやく生命が吹き込まれた気がして。」
    TERU「ツアーで成長させて歌いたいっていう気持ちがあったし、その勢いを込めることができたと思います。」
    TAKURO「10周年で、こういったバンドらしい曲が出せることが嬉しいですね。もう1曲の「ピーク果てしなく ソウル限りなく」も東京スカパラダイスオーケストラのホーンが参加してくれているし。手作り感のある2曲になりました。」
  • 「天使のわけまえ/ピーク果てしなく、ソウル限りなく」地方版リリース

    2004.05.25

    北海道盤、東北盤、北陸盤、関東盤、東海盤、関西盤、中国盤、九州盤
    (全8Type同時発売)
    2004年3月に行われたX-RATEDツアーのライブ音源から、異なる楽曲を2曲ずつカップリング。ジャケットは同じ。

    北海道版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BEUTIFUL DREAMER
    04. coyote,colored darkness

    東北版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. Runaway Runaway
    04. THE FRUSTRATED

    北陸版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. STREET LIFE
    04. 南東風

    関東版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BLAST
    04. ピーク果てしなく ソウル限りなく

    東海版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. HIGHCOMMUNICATIONS
    04. ALL I WANT

    関西版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. BUGS IN MY HEAD
    04. Billionaire Champagne Miles Away

    中国版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. あの夏から一番遠い場所
    04. 無限のdeja vuから

    九州版
    01. 天使のわけまえ
    02. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    03. 天使のわけまえ
    04. 時の雫

    REVIEW

     挑戦しながら成長するのか、それとも挑戦するから成長をし続けるのかこのバントの夢に、果てを見いだせないでいる。
    デビュー10年を迎えリリースする新曲「天使のわけまえ/ピーク果てしなく ソウル限りなく」を前に彼らの挑戦は続いていると感じるからだ。用意したのは全9種類のシングル、手の込んだやり方にニヤリ。
     「天使のわけまえ」そして「ピーク果てしなくソウル限りなく」を聴いている。
    やりたい曲を、鳴らしたい音を。“X-RATED”ツアーの模様を放送した衛星局のスペシャル番組で、そうHISASHIがインタビューに応えていたのを、今、思い出している。発言自体は作者としての彼の心持ちや表したものなのだが、シンプルで突き抜けた一言だからか、ずっと心に留まっていた。
     GLAYの新曲天使のわけまえは、2月のまた寒い仙台で初めて耳にした。たたでさえ未発表曲ばかりの作品で構成するライフだというのに、チョーが付くほどまっさらな出来立てほやほやの新曲を彼らがダブルアンコールに持ってきた。
    ときの衝撃はデカかった。が、それをさらに上回ったのは、楽曲の印象の方たった,何年かをかけてぐるりと一巡して、いろんなことが循環した今のGLAYか取り組んだからこういう作品になったと、そう思ったからだ。タイトでシンプ
    ルで、そのくせサウンドの隅々ては密かに様々な色彩が光を受けて揺れている。
    メロディはどこまでも泣きのそれで、しかし今の彼らがやっているからだろう、たた激しいとか切ないとかじゃない。
    哀切か沁みているのだ。
    このシングルは9タイプを用意。「天使のわけまえピーク果てしなくソウル限りなく」はもちろんん共通収録たが、“X-RATED”ツアーのライブテイクを採用しているC/W収録曲が9種類、ばらばらに違うのだ。
    たとえばオールエリアの通常版は3月15日東京ベイNKホールで総勢24人のオーケストラと共演した「BEAUTIFUL DREAMER」「時の雫~Overture」を収録。
     続いて北から紹介していくと………
    ●北海道版@「BEAUTIFUL DREAMER」「coyote,Colored darkness」3月5日北海道厚生年金会館)
    ●東北版@「Runawat Runaway」「THE FRUSTARTED」(2月23日ZEPP SENDAI)
    ●北陸版@「STREET LIFE」「南東風」(3月18日新潟県民会館)
    ●関東版@「BLAST」「ピーク果てしなくソウル限りなく」(3月15日東京ベイNKホール/東京スカパラダイスオーケストラと共演)
    ●東海版@「HIGHCOMMUNICATIONS」「ALL I WANT」(2月25日名古屋センチュリーホール)
    ●関西版@「BUGS IN MY HEAD」「Billionaire Champagne Miles Away」(3月22日大阪国際会議場メインホール)
    ●中国版@「あの夏から一番遠い場所」「無限のdeja vuから」(3月10日広島郵便貯金ホール)
    ●九州版@「天使のわけまえ」「時の雫」(3月8日福岡サンパレス)
     映像がありありと脳裏に浮かび上かっていく。匂いとか空気が部屋のスピー力-から、ヘッドフオンからこぼれてく
    る。古今東西、ロックバンドのライブ盤には聴いてみないとわからない絶妙な味かあり力がある。音楽は綺麗な音で聴きたいという人にもお薦めしたい9枚、いや、どれか1枚からでもここをライブ盤リスナーヘの入り口にしてもらえたら嬉しい限りだ。
  • LIVE & DOCUMENTARY DVD『The Complete of THE FRUSTRATED -RECORDING DOCUMENTARY & LIVE-』発売

    2004.06.16

    収録曲
    01. OPENING  
    02. Billionaire Champagne Miles Away  Studio Live
    03. HIGHCOMMUNICATIONS Live
    04. Runaway Runaway (Short Ver.) PV
    05. ALL I WANT (Short Ver.) Live
    06. BEAUTIFUL DREAMER (Short Ver.) PV
    07. coyote,colored darkness Live
    08. 時の雫 (Short Ver.) ) PV
    09. 無限のdeja vuから (Short Ver.) Live
    10. BLAST (Short Ver.) Live
    11. BUGS IN MY HEAD Live
    12. 南東風 (Short Ver.) Live
    13. あの夏から一番遠い場所 Live
    14. THE FRUSTRATED Studio Live
    15. STREET LIFE (Avoustinc Ver.) Studio

    INFORMATION

    ◇ New Album 『THE FRUSTRATED』の完全DVD化
    ◇ TAKUROとTERUがコンソールの前で音のMIXを通じてGLAYらしさの制作秘話を大胆に暴露していたり、JIROのAlbumに収録されていないリズムのバージョン違いを生セッションで収録していたり、HISASHIのセンスが毎作光るギターのリフのアプローチを実演奏しながら解説とGLAYをメンバー自身が完全解剖解説。
    ◇ 奇才ヒグチンスキーのディレクションのもと、レコーディングドキュメンタリーとしても貴重な映像を多数織り交ぜたファン必聴、必見映像の数々。
    そして、アルバム収録曲全14曲をSTUDIO LIVE及びHIGHCOMMUNICATIONS TOUR、最近行われたX-RATED TOURのLIVE映像やPVなどで完全収録映像化。
    ◇ このDVD一枚で何度でも楽しめ、CDの『THE FRUSTRATED』を聞き込んでからこのDVDを見るとGLAYのROCKバンドとしてのスピリチュアルな部分と、とどまることをしないエンターティナーとしてのGLAYの真髄が垣間見られる作品。

    REVIEW

    曲の構造から楽器の絡みまで、楽曲の誕生を興味深く見ることができる

     今年3月にリリースされた『THE FRUSTRATED』は、彼らの音楽人生を注ぎ込んだ、デビュー10周年を飾るアルバム。この作品を作るために10年を費やしたといってもいいほとの、最高の完成度を誇る内容だ。そして、このアルバムには初回限定館にレコーディングドキュメンタリーDVDが付いていたが、その内容の完全版といえる映像作品『The Complete of THE FRUSTRATED ‐RECORDINF DOCUMENTARY & LIVE』が、6月にリリースされる。
     何といっても、アルバム全曲についての詳細なメンバーの解説を聞くことができる点か最大の見どころだ。曲が生まれる過程から、リハーサルやプリプロを経てどんなふうに変化が生じていくのか、そして、実際のレコーディンク風景でのメンバー個々のこだわり、ひとつのフレーズが生まれるまでに、どれほどの葛藤があったりひらめきかあったりするのかふたんでは絶対に覗くことのてきない、生々しい光
    景かしっかりと記録されている、さらに、スタジオライブ、『HIGHCOMMUNICATIONS』ツアー、最新の『X-RATED』ツアーなども盛り込んだ、『THE FRUSTRATED』映像版だ。
     大きく分けると、曲が完成したあとに各パートを解説するメンバーのシーン。コンソールで実際に音をひとつ立ち上げて解説するTAKUROとTERUは、ものすごくていねいに楽器ごとの役割を説明してくれる。コーラスの必要性や、全部の楽器が鳴っているときには気づかなかったアコースティックーギターやピアノを単体で聴くとどんなふうに鳴っているのか、具体的に分かる。これらがトータルにミックスされることで、楽曲としての素晴らしさを生み出していることがダイレクトに伝わってくる。JIROとドラムのTOSHIがリズムのコンビネーションについて語る場面も貴重だ。2人で会話をしながら、ドラムとベースだけで曲のノリを具体的に説明していく。HISASHIが実際にギターを弾きなが
    ら、フレーズの仕組みを解説する箇所は、ファンはもちろん、GLAYの曲をコピーしたい人には絶対注目してほしい場面だ。こういった細かい再現によって、曲の構造から楽器の絡みまで、GLAYの楽曲誕生を興味深く見ることができる。
     そして、レコーディンク風景を収めたシーン。コンソールで浮かんだアイデアをその場で試すメンバー、ブースの中でテンションを上げるために自身と格闘するTERUなど、慎重に楽曲に磨きをかける作業が収められている。特に今回はリハーサルやプリプロに時間をかけたせいもあって、曲の完成形がかなり見えた状態でレコLディングに臨んではいるが、それでも現場で一切の妥協はしない。とはいえ、リラックスしたムードで楽しみながら作業を行っているのは、メンバーの笑顔からも分かる、さらに、東京スカパラダイスオーケストラを迎えての「BLAST」、島健、溝口肇といったアレンジャーの参加した生ストリングスによる「BEAUTIFUL DREAMER」や「時の雫」といった、ゲスト・ミュージシャンたちとの交流場面も楽しい。もちろん、その場ではプロフェッショナルな演奏に徹するわけだが、メンバーのひらめきが具体性を帯びて楽曲が生き生きとしてくる瞬間は鳥肌ものだ。中でも、TAKURO、TERU、プロデューサーである佐久間正英の3人だけでブースに入り一発録りで「無限のdeja vuから」を録るシーンは非常に貴重。緊迫感、息遣いまで映像から伝わってくる。
     予想もしないフレーズが飛び出す奇跡のような瞬間もあれば、何度も試行錯誤するシーンもある。
    しかし、曲に対する愛情の深さこそがいつか素晴らしいものを生み出すことをこの映像は教えてくれる.そのゆるぎない確信と絆こそがGLAYの魅力だ。

  • Kansai Walker増刊号『GLAY EXPO Walker』(角川書店)発刊

    2004.07.07

    INFORMATION

    7/31(土)ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで開催される「GLAY EXPO 2004」&GLAYのすべてがわかるガイドブックが登場。 撮り下ろし独占インタビュー、EXPO会場や大阪の名店ガイドまでを完全網羅。ファンでなくとも必読の決定版!!
    【主な内容】
    ★Glay Special Guravura
     撮り下ろしスペシャルフォト/
    GLAY in ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
    ★Glay Expo from the past to the future
     ロングインタビュー 伝説、そして次のEXPOへ/独占公開!GLAY EXPO 2004のすべて
    ★The 10th Anniversary of Glay
     Tokyo Walkerで10周年をプレイバック!/各メンバーが10年間を振り返る/GLAYメンバーがメッセージ交換!/全CDリリースヒストリー
    ★ユニバーサルスタジオ・ジャパン完全ガイド
     GLAYオススメ! 絶対はずせないアトラクション/ユニバーサル・スタジオ・ジャパンパークガイド
    ★大阪食・遊・泊ガイド 大阪観光ガイド/メンバーお気に入りのめちゃうまグルメ
    ★特別付録Expoガイドマップ
  • 『GLAY EXPO 2004 THE FRUSTRATED in KOBE』神戸国際会館 こくさいホールにてライブ

    2004.07.26

    HAPPY SWING会員限定ライブ

    INFORMATION

    1.BEAUTIFUL DREAMER
    2.グロリアス
    《MC》
    3.SOUL LOVE
    4.生きてく強さ
    5.春を愛する人
    《MC》
    6.Blue Jean
    7.ピーク果てしなく ソウル限りなく
    8.MISERY
    《MC》
    9.あの夏から一番遠い場所
    10.とまどい
    11.Cynical
    《MC》
    12.天使のわけまえ
    13.彼女の“Modern…”
    14.SHUTTER SPEEDSのテーマ
    15.誘惑

    【ENCORE】
    1.BELOVED
    2.南東風

    REVIEW

    GLAY EXPO 2004 THE FRUSTRATED in KOBE
    7/26 神戸国際会館こくさいホール

    この日、HEAVY GAUGEツアー以来約4年振りとなる神戸にて、GLAY EXPO 2004の前哨戦ともいえるライブが、HAPPY SWING会員を対象に行なわれた。
    18時45分、暗転していた客電が一斉につき、1曲目の『BEAUTIFUL DREAMER』が始まると、会場は一気にヒートアップ!! 続く『グロリアス』『SOUL LOVE』『生きてく強さ』『春を愛する人』という懐かしいナンバーにファンは大喜びで、会場のテンションも上昇していく。その後のMCでは、TERUからの「10年も続けてこれたのはみんなのおかげです。今まで1,000回くらいありがとうって言ってきたかな。でもこの言葉が一番伝えやすくて…本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう」という心のこもった言葉に、会場は感動の渦に巻き込まれ、中には涙を流すファンも。しかし、新曲『Blue Jean』の演奏ですぐに笑顔を取り戻し、再び盛り上がりを見せると、その勢いはとどまることなく本編終了。そして、盛大なアンコールの中メンバーが登場すると、TERUから「やっぱりEXPO直前だし、メンバーの意気込みを聞いてみたいよねぇ」という提案が!! まずトップバッターに指名されたHISASHIは、「神戸ーーー!! 俺は今、非常に燃えている!! なぜなら昨日、東京で氣志團のライブを観てきた!!」と、X-RATEDツアーで恒例となっていたキレキャラ復活!! 「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはとても暑いらしい!! コンクリートの跳ね返りがすごいんだって!!」と叫ぶHISASHIだったが、最後は「暑さには気をつけてねっ」とファンを優しく気遣う一面を見せるのだった。また、JIROはそんなHISASHIのキレキャラを真似してみるものの噛んでしまい、すぐ素に戻って「マジすごいから、期待してていいよ! オープニングから気合い入ってます! 体力勝負になるので暑さ対策はきちんとしてきて下さい。あと、ちゃんと睡眠を取ること!!って言っても俺も眠れないんだけどね(笑)」と笑顔で話し、会場を和ませる。続くTAKUROの「神戸牛あるやないかぁ」という唐突な発言に会場が大爆笑する中、「最近俺が泣いた良い話があるんだけど、メンバーの企画で、TAKUROに究極の牛丼を食べさせようという企画があって。HISASHIは最高の水を求めて富士の樹海に、JIROは故郷函館の昆布と実家の醤油を、TERUは淡路島にタマネギと最高の神戸牛を探しに行って、そしてその具材で究極の牛丼を作ってくれて…」と嬉しそうに話すTAKURO。しかし、ここでTERUが突然「100g 1万円の神戸牛があったんだけど、そんなにお金使えないよ!ということで、100g 5,000円の肉をビデオカメラで撮っておいて、実は100g 800円の肉を買ってきたんだよね(笑)」と暴露発言をし、TAKUROは動揺を隠しきれない様子で苦笑い。さらにTERUから「でもTAKUROは、“やっぱり100g 5,000円の肉は上手いな~”って美味そうに食べてたよね(笑)」と言われショックのあまり(?)、EXPOへの意気込みを「EXPOは頑張ります!!」と一言で締めくくるのだった。そして、この日のラストソングとなった『南東風』では、「EXPOで初出しにしようと思ったんだけど、これはみんなの力が必要です。はい、俺に注目!!」とファンを注目させたTERUが、「右左右左ポポポンハイ♪」と自ら演技指導 をしながら『南東風』ダンスを初披露。TERUのキュート・なダンス姿に会場からは歓喜の声が上がり、見様見真似で踊るファン。最後にTERUが「みんなEXPOまでに、このダンス覚えてきて下さいね!!」と宿題を出して、20時35分ライブ終了。この日のライブが、4日後に迫ったGLAY EXPO 2004に続くにふさわしいライブとなったことは言うまでもない。
    (HAPPY SWING VOL.34)
  • 『GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™ “THE FRUSTRATED”前夜祭』UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™内のラグーンにてフリーライブ

    2004.07.30


    GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN「前夜祭」(UNIVERSAL STUDIOS内)

    INFORMATION

    1.航海/2.あの夏から一番遠い場所/3.とまどい/4.HOWEVER/5.Cynical/6.BEAUTIFUL DREAMER/7.南東風

    REVIEW

    ★7/30 GLAY EXPO 2004 UNIVERSAL STUDIOS JAPANTM“THE FRUSTRATED”前夜祭 in ユニバーサル・スタジオ・ジャパン内ラグーン水上ステージ
    台風10号の接近で水上ステージでのライブ開催が心配されていたものの、本番直前の空には虹がかかるというミラクルを見せたGLAY!! 19時5分、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの人気キャラクター“ウッディー・ウッドペッカー”が操縦するモーターボートに乗り、大歓声の中、大きく手を振って笑顔で登場したメンバーは、水上を一周してステージへ。“GLAY10年の軌跡”という言葉にふさわしい曲『航海』からライブスタートとなり、続いて『あの夏から一番遠い場所』『とまどい』といった夏らしいナンバーに、GLAYの代表曲『HOWEVER』など、ミディアムナンバーを中心に演奏。しかし、ラストの曲『南東風』ではポツポツと雨が降り始め、途中大降りになるも、TERUの「 雨にも負けない元気な声を下さい」という言葉に、台風を吹き飛ばすような大合唱が起こり、雨さえも演出に変えてしまうほどのパワーで乗り切ったメンバー&数万人のファン。GLAY史上初となった雨の中のライブも、また1つ新たな感動を生んだに違いない。
    (HAPPY SWING VOL.34)


    前夜祭は落ち着いた感じのアンプラグド・スタイルで演奏
    『GLAY EXPO 2004 in UNlVERSAL STUDIOS JAPAN THE FRUSTRATED』の前夜祭ライヴは、UNIVERSAL STUDIOS JAPAN内のラグーンに設置された水上ステージで行われた。夕焼け空の下で、ラグーンの周りを取り囲んだ大勢の人達がざわめいている様子は、アミューズメント・パークのパレードが始まるのを待っている感じに近くて、ちょっと不思議な気がする。
    開演時間が近づいて周囲の緊張感が高まる中、華やかなオープニングSEが響き渡り、GLAYのメンバーがモーター・ボートに乗って登場。大きな歓声を浴びながらラグーン内をゆっくりと一周した後、ステージに上がって行った。「最高ですね。もう感動した!」というTERUのMCに続いて、ライヴは「航海」からスタート。前夜祭はアンプラグド系のスタイルで、メンバー全員椅子に腰掛けてプレイ。フォーマット的にもTAKUROがアコギを弾く形で、いつもとは一味違ったサウンドが印象的だ(全ての曲がアコギを活かしたパターンになっていた)。夕闇が迫る野外でGLAYが奏でる乾いたサウンドを聴くのは実に心地良く、“こういうロケーションで、アンプラグド系のライヴを選択するのはさすがだなあ"と思った。「航海」の後は、HISASHIが弾く12弦エレアコの繊細なトーンを活かした「あの夏から一番遠い場所」や、JIROのメロディアスなベースと躍動感に満ちたリズムの取り合わせが光る「とまどい」といった曲が演奏された。涼しい風に吹かれて、笑顔でプレイするメンバー逢は本当に気持ち良さそうだ。ドラマチックな「HOWEVER」の後、GLAYはHISASHIのボトルネックとTERUのブルース
    ハープをフィーチュアしたプルージーなジャム・セッションを展開。渋いサウンドで客席を大いに沸かせた後、問髪入れずにアップテンポの「Cynical」をプレイした。シャープ&ホットなサウンド'に客席が盛り上がる中、畳み掛けるよう
    に「BEAUTIFUL DREAMER」をプレイ…と、ここでいきなり大雨か降って来た。“マジでぇ!?”と思ったが、蒸し暑い野外で雨を浴びるのは予想外の心地良さで全く苦にならない。「GLAY史上、初の雨の野外です!歴史的瞬間です!!」というTERUの前向きなMCを挾んで、最後に「南東
    風」が演奏された。強い雨と風にもトーン・ダウンすることなくGLAYは上質なサウンドを聴かせてくれたし、そんな彼らに応えて、客席もアンプラグド・ライヴとは思えない盛り上がりを見せていた。“雨の野外”というと、強力なマイナ
    ス・イメージを抱いている人が多いと思う。しかし今回の前夜祭に参加した人達にとって、“雨のGLAY”はいい想い出となったに違いない。
    (GIGS)
  • GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN"THE FRUSTRATED" UNIVERSAL STUDIOS JAPAN™特設ステージにて開催

    2004.07.31

    7月31日(土)
    開場:11時00分 開演:17時00分 終演:20時30分
    入場者数:10万人
    総制作費:20億円(ステージ:15億円)
    会場総面積:13ha
    ステージ規模:全長150m、高さ40m
    照明:4,000台
    大型ビジョン:800インチ1台(ステージ上に配置)
    総スタッフ数:7,500人
    警備・整理員:3,000人
    医師・看護師:60人
    ツアーバス:1,200台

    INFORMATION

    <SET LIST>
    誘惑
    ビリビリクラッシュメン
    SOUL LOVE
    グロリアス
    春を愛する人
    生きてく強さ
    ピーク果てしなく ソウル限りなく
    週末のBaby talk
    BELOVED
    HOWEVER
    I'm in Love
    pure soul
    Blue Jean
    MISERY
    彼女の“Modern…”
    SHUTTER SPEEDSのテーマ
    EXPO 2004メドレー
     天使のわけまえ
     Billionaire Champagne Miles Away
     GLOBAL COMMUNICATION
     STAY TUNED
     サバイバル
     YOU MAY DREAM
     RHAPSODY
     ALL I WANT
     口唇
     月に祈る
     Yes, Summerdays
     千ノナイフガ胸ヲ刺ス
     BURST
    BEAUTIFUL DREAMER
    ACID HEAD
    <アンコール>
    南東風

    ◆隣接する会場ではEXPO展示館を実施。

    MEMBER'S COMMENT

    【開催前コメント】
    GLAYの10周年を記念して、7月に大阪で開催される“GLAY EXPO 2004”。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンという場所もあり、さまざまなアトラクションを意識した演出による、大規模なエンタテインメント・ライブが行われる。過去2回の“GLAY EXPO 2004”を上回ると思われる壮大なスケール。間違いなく、この夏最高のイベントだ。
    TAKURO「ステージを会場のあちこちに作って、米粒にしか見えないっていうことのないよう、全方位型で楽しめるライブにしたいです。前夜祭も決まって、水上ステージでやることになったし。GLAYの中でも、スケール、内容において今までの頂点を目指すものにしたいですね。何せ相手はスパイダーマンやETですから(笑)」
    HISASHI「アイデアを練っているときから楽しいんですよ。会場のスタッフの熱意も感じたし。こちらのやりたいことを伝えることによって、お互いにやれることの可能性は広がると思います。」
    JIRO「今の時点でもまだアイデアを考えていたり。そのぐらい、常にEXPOモードになっていて。演出が決まっている部分もあれば、そこにさらに肉付けを考えたり。最終的には音楽の力で持っていける自信はあるけど、初めて来る人も楽しめるように今も考えてます。」
    TERU「オープニング・ムービーを撮影してきたんですけど、これがすごいです。ムービー自体が第一ステージで、ライブが第ニステージ、みたいな感覚で楽しんでほしいと思います。それに、199年の幕張でも思ったんですけど、会場全員が一緒に歌っているときの一体感を感じたい。その感動はGLAYならではのものですから。」

    EPISODE

    ◆GLAY EXPO 2004とUSJ入場券のパックチケットも発売。
    ◆エンディングで次回ツアー「THE FRUSTRATED~extreme~」の開催を発表。
    ◆2004年7月31日は土曜日。ということでライブ終了後JIROは『Buggy Crash Night』を生放送。
  • 31st SINGLE「Blue Jean」リリース

    2004.08.04

    収録曲
    01.Blue Jean
    02.南東風~PEACEFUL SESSION~
    03.すべて、愛だった-La vie d'une petite fille
    04.すべて、愛だった-La vie d'une petite fille(Acoustic Version)
    05.Blue Jean(Instrumental)


    INFORMATION


    ◆ <初回生産限定盤>
    スペシャルデニムケース仕様

    REVIEW

    GLAYの新曲「BLUE JEAN」が届いた。カップリングにはアルバム「THE FRUSTRATED」でも好評だった「南東風の新しいテイクと「すべて、愛だった-La vie d'une petti fille-」を収録と聴き応え十分の一枚。
     きらめきが東になって降りそそぐ。
     心の翳りなどみえなくしてしまうほど「BLUE JEAN」はとびきりの、輝く季節の賛歌だ、シャツの背中を膨らませる夏の風、空を染める燃えるような赤、やがて訪れる群青色の青、そこに瞬く金星そして穏やかな顔つきをした月。「BLUE JEAN」を聴いているとそんなイメージが膨らみ続けて、気分はすでに夏の夜の夢の中。そこに切なさ、懐かしさ、わずかばかりの後悔、愛しい思いなんてものまでが溶け合って混じり合って、あぁこんなふうにごちゃまぜになった感情それこそがまさに夏じゃないかと、また溜め息をこほしてみたりする。
     春夏秋冬、春には春の、冬には冬の名曲を数多く持っているこのバンドは、それがどんなにオーソドックなスタイルであったとしても常に掛け値なしに聴く者の心を引き寄せる力にあふれている。なんてことは、もう周知の事実、今に始まったことじゃない。大事なのは、普遍と人が呼ぶ心理に誠実に迫ることで、そしてそれを、彼らはやり続けている。
     思い出がありすぎて心では重くなりそうで、誰かの肩にたよりたくなる,あんまり楽しいから終わりのあることを知っ
    ているから、少しずつ寂しくなっていく。眩しくて、切ない。そんなやがては過ぎ去っていくもの、消えてしまうものだから、惨くて愛しいのか。それとも愛しいから消えてしまった後も思いが募るのか。形あるものが姿を変え、存在の在
    り方さえ変えていくその様を、彼らほどヒューマンなやり方で歌に表しているバンドもいないだろうと、この「BLUE JEAN」を前にあらためて思う。
     いや、それはあるいは、C/Wとして収録されている「すべて、愛だった」とも関係しているかもしれない。愛という言葉を躊躇いながらタイトルに持ってきた同作品は、繊細な作りをしたミディアムバラードで、彼に歌われ、彼らに演奏されたことによって生命力にも似たぬくもり、確かさ、普遍であることのだおやかさ、しなやかさを、サウンドに刻み込んだという印象を強く受ける。
    “人は幸せを願うたびに一人きりではなれないと知る”という独特のフレーズはぜひともCDで聴いてみて欲しい。たと
    えば確かに輝いていた季節が誰にだってあるとして、そっと振り返ってみる時、美化するわけでも正当化するわけでもなく、間違いも後悔も底知れぬ悲しみも、自分を作る一部として受け入れてしまえる、この歌にはそんな力があるように思えてならないからだ。メロディーと言葉とが一緒に鳴った瞬間の深みを、存分に味わえる秀作だと約束しよう。
     ところで、「すべて、愛だった」はピアノ曲である。もちろん大陸的なバンドサウンドとして完成しているが、骨子は鍵盤で作られており、「すべて~(Acoustic Vesion)では弦と何声も重ねたハーモニーで、楽曲本来が持つ美しさを堪能てきる。
     またライブやアルバムで人気を博していた南東風~PEACEFUL SESSION~は、ファンも参加してシューティングされたというミュージックビデオも必見。今夏のステージでも盛り上がりを見せること、間違いなしだ。

  • ツアードキュメントブック「GROOVY」の新装版が発売

    2004.08.27

    1996年発売のツアードキュメントブック「GROOVY」の新装版が発売される(EXPO会場で先行発売)

    価格: ¥ 1,800
    単行本: 240ページ
    出版社: シンコー・ミュージック

    INFORMATION

    1996年2月19日にスタートしたBEAT out! TOURから、同年9月9日にファイナルを迎えたBEAT out! reprise TOURまで。約7カ月にわたっての密着取材を敢行したツアー・ドキュメント・ブック「GROOVY」がボックス入りのGLAYデビュー10周年記念版として新発売。2004年の期間限定販売商品!
  • JIROが参加したpillowsのトリビュートアルバム「シンクロナイズド・ロッカーズ」リリース

    2004.09.16

    JIROが参加したthe pillowsのトリビュートアルバム「シンクロナイズド・ロッカーズ」リリース。
    収録曲
    01. Runners High / ストレイテナー
    02. Funny Bunny / ELLEGARDEN
    03. 巴里の女性マリー / The ピーズ with クハラカズユキ
    04. Vain Dog(in rain drop) / noodles
    05. この世の果てまで / YO-KING
    06. カーニバル / 佐藤竹善
    07. Little Busters / GOING UNDER GROUND
    08. Our Love And Peace / SALON MUSIC
    09. ハイブリッド レインボウ / BUMP OF CHICKEN
    10. ストレンジ カメレオン / Mr. Children
    11. Sad Sad Kiddie / YUTA.TOSHI.CHIHO and JIRO'S SESSION (from GLAY JIRO)

    MEMBER'S COMMENT

    -今回のトリビュートに参加できることになったとき、感激も大きかったんじゃないかと?
    JIRO▼いや、もううれしかったですよ.
    山中さわお▼実は、僕が自宅で直接話をしたんですよ。2~3日後に会社レベルで話が行くというタイミングで飲んでいたので、黙っているのもおかしいから、実はトリビュートの話があるつて振ったんです。いろいろレコード会社や事務所の手続きで大変だけどって,そうしたら、やりますやります、GLAYでやりますつて。ちょっと待ってくれって僕のほうが慌てて(笑)。まあまあ、ありがとう、だけどゆっくり
  • 『GLAY ARENA TOUR 2004 “THE FRUSTRATED -extreme-”』スタート

    2004.10.02

    全国10ヶ所15公演
    ※10月25日長良川国際会議場、11月17日よこすか芸術劇場は、地元のみで告知・シークレットライブ扱いだった。

    INFORMATION

    10月02日さいたまスーパーアリーナ
    10月03日さいたまスーパーアリーナ
    10月06日大阪城ホール
    10月07日大阪城ホール
    10月10日石川産業展示館4号館
    10月25日長良川国際会議場
    10月27日名古屋レインボーホール
    10月28日名古屋レインボーホール
    10月31日朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター
    11月03日宮城・仙台グランディ・21
    11月06日北海道・真駒内アイスアリーナ
    11月17日よこすか芸術劇場
    11月20日国立代々木競技場第一体育館
    11月22日国立代々木競技場第一体育館(YUKIさんがゲスト「南東風」を演奏)
    11月23日国立代々木競技場第一体育館
    11月28日マリンメッセ福岡
    11月30日広島グリーンアリーナ

    REVIEW

     GLAY史上究極のエンターテインメントに挑戦したEXPOから約2ヵ月。オモチャ箱をぶちまけたように、たくさんの要素が満載だったあのお祭りのあとにGLAYはどんなライブを見せてくれるのだろうと興味津々だった。
     “晴れ男”GLAYには珍しく、外はあいにくの雨。肌寒さから逃れるように、会場に入り、チケットに書いてある入場ゲートヘと向かう。今回のツアーはどんなステージが待っているのか。入場ゲートをくぐる、この瞬間がいつも楽しみだ。そして、いざ自に飛び込んできたのは、今まで見たこともないような不思議な形状のステージ・セット。一見、スピーカーが積み上がっているようにも見える。あそこから音が出る!?、ひょっとして、さらに勧いたりして!?、まさか……いや、GLAYならあり得る……などなど、頭の中にいろんな想像を駆け巡らしていたら、場内の照明がゆっくりと暗くなる。
    徐々に大きくなる歓声。それをかき消すようにオープニングを告げるSEのビートが嗚りはじめ、その瞬間、ステージに目が釘付けになった。なんと、あの不思議なセットが、まるでUFOが舞い降りてきたかのように光を放ちはじめたのだ。
     思いもよらないような正体を現したことに、誰もが“まさか!と息を飲み、唖然としてしばらくメモをとるのさえ忘れる。光をまとったそのステージはそれだけで威圧感タップリで、あつという間に心は現実から切り離され、GLAYワールドヘと誘われてゆく。
    シンプルながら、映像をうまく使ったメンバーの登場シーンも、ロック・バンド然こしていて実にクール。
    “今日はとことんカッコいいGLAYを見せていきたいと思うんで”
    最初のMCでTERUが言ったとおり、オープニングでは直球でカッコいいナンバーが目白押しだ。「THE FRUSTRATED」では、日頃の欝憤を晴らすかのように、2万人のオーディエンスがビートに乗せて体を揺らし、JIROがエレキアップライト・ベースを奏でるGLAYの新境地ともいえるスカ・ナンバー「BLAST」でも、ジャンプ・ジャンプ。客席は終始グラグラ揺れっばなしだ。そんな熱気を和らげるように、中盤にはミドル・テンポのナンバーも数曲用意されていた。中には、久々にライブで聴くなつかしの曲も。TAKUROがキーボード、TERUがアコギを弾きながら歌うという、スタイルも新鮮だ。
     胸に染みるミディアムの曲でキュンとしたあとは、“ここでみんなの笑顔をまた見せてほしいと思います!”というTERUの号令のもと、「Runawat,Runaway」や「Billionaire Chanpgne Miles Away」などビート感の強い曲でヒートアップしていく。大合唱が起こる、TERUも感情が高ぶったのか、マイクを通さずに。“もっと!”とあおる。2万人すべてに届き渡るかのような生声のパワフルさに、観客たちから思わずどよめきが起った。
     「南東風」は、“このナンバーをダンスで成長させたい”というTERUの希望通りEXPOでおなじみになったあのフリ付けを再びオーディエンスと共に楽しんだ。「STREET LIFE」を演奏する前にTAKUROがMCで“音楽っていうのは、ただ作ってるだけじゃなくて、みんなが聴いてくれて、こうやってライブ会場に足を運んでくれて、そして一つひとつ育て上げていくものだと今さらながら感じています”と、言っていたが、「南東風」は、まさにその言葉通りに成長を遂げつつあるナンバーだ。
     新型LEDの登場で、相変わらずビックリさせられたが、ライブ全体的には過剰な演出もなくシンプル。このツアーで初公開となる新曲も含め、いい曲を、メンバーがカッコ良く演奏している姿を、とことん見ることが出来た。
    食材でも、うまい素材は、いろんな調理法を施さなくても、そのままでもおいしく食べられる。まさに今回のライブはそんなうまい食材をそのまま堪能した感じ。今までGLAYが体現してきたエンターテインメントの集大成とも言えるEXPOの逆を行く、GLAYという素材を心底楽しめるようなステージだった。
    (WHAT's IN?)

    EPISODE

    10.2 さいたまスーパーアリーナ初日公演エンディングで来年のドームツアー「DOME TOUR 2005 "WHITE ROAD"」の開催を発表
    10.6-7 大阪城ホール公演のMCでTERUがドームツアーに大阪公演の予定が無いことについて「大阪ドームでの公演は振動の問題があり、現在交渉中」と発表 8日のスポーツ紙で報道される
  • 『GLAY “THE FRUSTRATED -extreme-”』長良川国際会議場にてライブ

    2004.10.25


    ※10月25日長良川国際会議場公演は、地元のみで告知・シークレットライブ扱いだった。
  • EXPOオフィシャルフォトドキュメントブック「夏の残響」発売

    2004.10.31


    ●A4変形版 オールカラー240ページ 
    撮影:藤代冥砂
    定価 3,045円 (本体価格 2,900円+税)
    発売:ソニー・マガジンズ

    INFORMATION

    【商品コピー】
    2004年夏~奇跡のフォト・ドキュメント

    カメラのファインダーにフレーム・インする自然体の4人…。
    2004年夏、EXPOの舞台裏を鬼才・藤代冥砂がリアルに捉えたこれまでにはない奇跡のフォト・ドキュメント。
    オフステージのシーンをメインに、ライブ本番、そしてそれを見守る10万余のオーディエンスの涙と笑顔。
    本書だからこそセレクトされたレア・カットなど、あの日、あの場所で起こった真実がここにある。
  • TAKUROが作詞・作曲した「冬のエトランジェ」(MISIA)が主題歌の映画「海猫」のロードショー開始。

    2004.11.03

    TAKUROが作詞・作曲した「冬のエトランジェ」(MISIA)が主題歌の映画「海猫」のロードショー開始。

    INFORMATION

    映画「海猫」
    監督:森田芳光
    原作:谷村志穂
    脚本 筒井ともみ
    音楽 大島ミチル
    出演:伊東美咲 佐藤浩市 仲村トオル 三田佳子 ミムラ 小島聖 鳥羽潤 他


    公式サイト
  • LIVE DVD3作品及び3作品をセットにボーナスDISCを追加した「DVD BOX Vol.1」発売

    2004.11.03

    「1999.12.13 JIROプロデュースアコースティックLIVE」「2000.11.19 HEAVY GAUGE in さいたまスーパーアリーナ」「2001.7.28-29 EXPO2001 in 東京スタジアム」をセットにした「DVD BOX Vol.1」発売。
    各作品は単体発売された。

    INFORMATION

    上記ライブ3枚ににボーナスDISC「GLAY Perfect Data 1994-2004」 をセットしたボックスセット。
    収録内容
    . メジャーデビュー曲「RAIN」から最新シングル曲「Blue Jean」までのすべてのSINGLEとインディーズ作品『灰とダイヤモンド』から最新アルバム『THE FRUSTRATED』までのオリジナル・アルバムのジャケットと全楽曲をワンコーラスずつ収録。
    VIDEOパッケージからは選りすぐりの映像をピックアップ!
    さらにこのディスクの目玉として10年間のLIVEスケジュール・データをコンプリート。
    ほとんどの公演の演奏曲リスト、ツアーTシャツまでも網羅。
    また、メンバーが10年間の雑誌取材で発言したMESSAGEも厳選収録 。
    GLAYが歩んだ10年間の軌跡をたどれる決定版データDVD。

    REVIEW

     デビュー10周年のメモリアル・イヤーを鮮やかに快走しているGLAY。10月2日からはGLAY ARENA TOUR 2004 THE FRUSTRATED -extreme-がスタートし、来年2月からドーム・ツアーを行うことも発表された。そんな中、これまでメディアでの放送のみだった伝説のライブが、多くのリクエストに応えDVD化されることになった。
     今回リリースされるのは3タイトル。
    まずは『GLAY Acoustic Live in 日本武道館 produed by JIRO』。
    これは1999年12月13日に日本武道館で行われたJIROプロデュースによるアコースティック・ライブを初商品化した作品で、スペースシャワーTVで放送された持番に再編集を施したものだ。この年の夏、初めてのEXPOを幕張で行った彼らは、次のステップに向け各メンバーがプロデュースするファンクラブ限定ライブを年末に敢行した。TAKUROは、“惚れた女は年上NIGHT”、TERUは、“BOYS ONLY NIGHT”、そしてHISASHIは“RESONANCE”と題したクラブ・イヘント……とそれぞれ趣向を凝らしたライブを企画する中、JIROが挑んだのはアコースティック・ライブ。今回の特典DISCに入るJIROのインタビューは筆者が担当したのだが、なぜアコースティックなのか?という問いに対して「轟音を出して気持ちいいから多少ミスしてもいい、という甘えからもっと自分たちを追い込んでみたかった」といいう趣旨の答えが返ってきたのを記憶している。その他、この特典DISCには、大阪御堂会館で行われたライブの映像も収録。武道館でのライブはストリングスを加えたクラシカルな雰囲気の中、彼らの楽曲の魅力を再確認できた非常に貴重なステージだった。
     2本目は『GLAY ARENA TOUR 2000“HEAVY GAUGE”in SAITAMA SUPER ARENA』。
    全国19カ所77公演で100万人を動員したツアー。“HEAVY GAUGE”から、11月19日に行われたさいたまスーパーアリーナでのライブを収録したもので、特典DISCには当時の4人のトーク・セッションや「ひとひらの自由」のリハーサル映像が収録されている。

    もう1本は『GLAY EXPO 2001 GLOBAL COMMUNICATION in TOKYO STADIUM』。
    北海道・東京・北九州の3ヵ所で行われた
    “GLAY EXPO 2001”から東京スタジアムのライブを初商品化。アンコール最後にTERUが万感の想いを込めてもう一度歌い直したあの「HOWEVER」も収録されてる。特典DISCでは“TELVIS”ON STAGE映像を本邦初公開!
    北九州でのアジア代表アーティストたちとの共演による「I'm in Love」も収められている。

     さらにこれら3タイトル6枚のDVDにボーナスDISCを加えた「LIVE DVD BOX VOL.1」も同時発売!
    「GLAY Perfect Data 1994-2004」とタイトルされたボーナスDISCには、これまでの全シングル、アルバムのジャケットと全楽曲をワン・コーラスずつ収録。10年間のライブ・スケジュールをコンプリートし、演奏曲目リストやツアーTシャツも網羅。
    また、メンバー10年間の雑誌のインタビューを厳選収録!10年間の軌跡をまさに完全パンケージ。この機会に彼らの濃密な歩みを今一度味わいたい。
    (PATi PATi)
  • 『GLAY “THE FRUSTRATED -extreme-”』横須賀芸術劇場にてライブ

    2004.11.17


    11月17日よこすか芸術劇場は、地元のみで告知・シークレットライブ扱いだった。
  • EXPO DVD試写会 大阪 名古屋

    2004.12.01

    大阪(エル・シアター)・名古屋(東建ホール)で開催
  • EXPO DVD試写会 東京

    2004.12.05

    東京(O-East)で開催
  • 32nd SINGLE「ホワイトロード」リリース

    2004.12.08

    収録曲
    01. ホワイトロード 
    02. 笑顔の多い日ばかりじゃない
    03. ホワイトロード(Instrumental)

    REVIEW

    「みんなの温かい笑顔に触れ合ったら、こんなナンバーが誕生しました」
     現在取行中の“GLAY ARENA TOUR 2004 THE FRUSTRATED -extreme”の初日、10月2日さいたまスーバーアリーナでTERUはこんな言葉を口にして、新曲を初披露した。TAKUROが奏でるピアノの音色に誘われるようにして、ゆったり流れるアコースティックなバラードーナンバー。おそらくあのEXPOで感じた10万人の笑顔や愛を受け、今ここにいるファンの人たちのために作った歌なのだろう。GLAYからの感謝の気持ちが伝わってくる温かくて優しいナンバーだった。歌い終わるとそれが、「ホワイトロード」という曲であることが告げられた。
     それからしばらくして、GLAYからニュー・シングル・リリースのニュースが届いた。タイトルは「ホワイトロード」。
    故郷・北海道の厳しくも真っ白な世界と人生を重ねた冬のラブ・ソングだ。あらためてレコーディングされた音源に耳を傾けてみると、やわらかな鈴の音とピアノの響きでつづられた、冬の訪れを感じさせるイントロがまず印象的。TERUのボーカルは息使いが聞こえてくるぐらいリアル。メロディーを引収立て、要所を紋めるJIROのベース・ライン。さりげなく華を添えるストリングス。そして、美しいそのサウンドをひと刺しするようなひずんだHISASHIのギターのフレーズ……ブレイヤーの体温が伝わってくる、ぬくもりのあるナンバーだ。
     GLAYのバラードと言うと、楽曲の世界観に同調し、胸が締め付けられるような切ない名曲が多いが、今回はそれとはちょっとタイプが異なる。聴いているうちになんだか心と体がほぐされていく
    ……そう、例えばすごく疲れているときや寒いときに、温かくて美味なスープを口にしたときのあの感覚。ジワッとそのおいしさが体中の細胞に行き渡って、フウ~ってなるような。夏のEXPOで10年という歳月を掘り返り、自分たちの進んできた道は間違いではなかったと確信し、同時に支えてきてくれた人たちに心から「ありがとう」と言えた彼らだからこその奥深さ。進(深)化を或けたGLAYの姿がここにはある。
     カップリングの「笑顔の多い日ばかりじゃない」はアップテンポでポジティブなナンバー。はねたドラムが印象的な躍動感ある楽曲が、こちらもテイストはアコースティック。今年前半はロックの初期衝動、刺激的なサウンドで音楽の楽しさを再認識させてくれた彼らだったが、年の瀬に発売される今回のシングルは、音楽の持つ“癒し”という力を感じさせる、質の高い素材をシンプルに凝縮した、心と体に染み入る一枚に仕上がった。
  • MISIAさんのアルバム「MISIA Consept Album SINGER FOR SINGER」にTAKURO&TERU参加

    2004.12.08

    03.冬のエトランジェ (全国東映系映画「海猫」 主題歌)
    曲提供もTAKURO
  • DVD「LOVES & THANKS ~波動する心音~ GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN "THE FRUSTRATED"」リリース

    2004.12.16

    TOBF-5363~5 ¥6,000+税
    LIVE DISC 特典DVD 3枚組

    SAMPLE MOVIE

    INFORMATION

    2004年7月31日、10万人を動員したLIVE「GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN TM ”THE FRUSTRATED”」のDVD。前日に行われた前夜祭の模様や、特典映像も収録.。

    今回の作品は、映画「深呼吸の必要」等で注目の篠原哲雄氏を監督に迎え、
    LIVE映像・ドキュメント・インタビュー・ショートムービーを編集した一本の映画のような作品となります。

    収録曲
    DISC1
    EXPO 前夜祭 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN ラグーン
    01. 航海
    02. あの夏から一番遠い場所
    03. とまどい
    04. HOWEVER
    05. Cynica
    06. BEAUTIFUL DREAMER
    07. 南東風
    GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN ゛THE FRUSTRATED゛ in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN 特設ステージ~前編~
    08. 誘惑
    09.
    ビリビリクラッシュメン
    10. SOUL LOVE
    11. グロリアス
    12. 春を愛する人
    13. 生きてく強さ
    14. ピーク果てしなく ソウル限りなく
    15. 週末のBaby talk
     
    DISC2
    GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN ゛THE FRUSTRATED゛ in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN 特設ステージ~後編~
    01. BELOVED
    02. HOWEVER
    03. I'm in Love
    04. pure soul
    05. Blue Jean
    06. MISERY
    07. 彼女の"Modern…"
    08. SHUTTER SPEEDSのテーマ
    09. EXPO 2004メドレー
    10. BEAUTIFUL DREAMER
    11. ACID HEAD
    12. 南東風

    DISC3
    特典映像
    1. メンバーによるexpo 2004展示スペース紹介 (特典映像)
    2. Expo 2004 Opening映像 (特典映像)
    3. Expo 2004 Official Press用映像 (特典映像)
    4. Expo 2004 Tv Spot (特典映像)

    REVIEW

    そして、今も鮮やかに記憶に残る、大阪で10万人を動員した野外ライヴを映像化した『LOVE & THANKS ~波動する心音~GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN~THE FRUSTRATED~』。
    今回は、映画月とキャベツ深呼吸の必要で知られる篠原哲雄が監督を担当.ライウ映像のみならず、メンバーへのインタビュー、ドキュメント、そしてドラマを挟むなど、この巨大イベントとGLAYというバンドの在り方を、3枚組DVDで立体的に描き出している。
     ティスク1は、空き地を自転車で走る少年のモノローグから始まる、まさに映画のようなオープニング。ライヴのチケットを手に入れて女の子の元へと走る姿が初々しい。そこから、メンバーのリハーサル・スタジオの映像、ステージの設営風景など、ドキュメントが続く。そして前夜祭である7月30日、パーク内のラクーンでの水上ステージのライヴ.吹きつける強風をものともしない演奏シーンが印象的だ。
     いよいよ7月31日の本番当日,楽屋からステージに向かうメンバーをとらえた映像は、ぜひ見てほしい場面はそれぞれの表情に浮かぶ、数分後のステージに向けたテンションの高さ。カウント・ダウンが始まるアナウンスも聞こえてくる。楽器を抱えスタンバイしているメンバー。期待と緊張で膨れ上かったこの時間は、次の瞬間に素晴らしいライヴ空間へと変わる…。ヘリに乗ったTERUが上空から10万人のウェイブを指示する前代未聞のシーンもあらゆる角度から撮影され、そのスケールに圧倒される。
     ティスク2は、3年前にEXPOが行われた石狩の記念碑をJIROが訪れる場面から始まり、センター・ステージに移動したライヴ後半部分へとつながる。すべての曲に見所はあるのだが、あえて挙げるとすれば「HOWEVER」で感極まるTERUの姿だろう,観客たちももらい泣きしてしまう映像は、まるでその場にいるようなリアリティだ。少年からチケツトを受け取ゥた女の子も、会場で彼らを見ながら涙を流す、いつしかドラマか現実のライヴヘとリンクしている。そして、hideに捧げた「MISERY」のカヴァーについて、HISASHIがインタビューで感謝の気持ちを語る。大事な人の大事な曲を伝えていくことがトリビュートだとTAKUROも話す。
     EXPOメドレーが始まる頃には夕暮れになりライティングもますます派手なものに、アンコールでは、「南東風」を10万人が振り付けとともに踊る光景が展開。みんな笑顔なのだか、いつまでもこのお祭りが続いてくれたらいいのに、といった観客の表情が切ない…。やがて港のそばで演奏の練習をする少年の姿に映像は切り替わり、あの日のライヴからしばらく時が経過したことがわかる.そこにあるのはいつもの日常。しかし、確実に少年の心に何かが刻まれたことを感じさせ、「ホワイトロード」の映像をバックにエンドロールか流れて終了する。
     ディスク3には特典映像として、オープニングを飾った、中野裕之監督による驚愕のショート・ムービーを収録4人が体を張ってアクションに挑戦した成果をじっくりと見てほしい。ほかにも、EXPO 2004の展示ブースをメンパーが紹介するなと、楽しめる場面も満載だ。
  • 『HSMS presents GLAY LIVE IN O-East “COME TOGETHER”』Shibuya O-EastにてHAPPY SWING MEMBERS SITE限定ライブ

    2004.12.30


    HAPPY SWING MEMBERS SITE会員対象のライブをO-eastで実施。

    INFORMATION

    SET LIST
    ~SE~
    1.HIGHCOMMUNICATIONS
    2.coyote,colored darkness
    《MC》
    3.天使のわけまえ
    4.BUGS IN MY HEAD
    《MC》
    5.BE WITH YOU
    6.春を愛する人
    《MC》
    7.生きてく強さ
    8.彼女の“Morern…”
    《MC》
    9.Winter, again
    10.笑顔の多い日ばかりじゃない
    《MC》
    11.FATSOUNDS
    12.Billionaire Champagne Miles Away
    13.ピーク果てしなく ソウル限りなく
    14.サバイバル
    《MC》
    15.HAPPY SWING

    ENCORE
    1.ホワイトロード
    《MC》
    2.B・BLUE(BOOWY)
    3.BEAT SWEET(BOOWY)
    《MC》
    4.BEAUTIFUL DREAMER
    POWER NEVER MIND(NEVER MIND)

    REVIEW

    HSMS presents GLAY LIVE IN O-East“COME TOGETHER”

    12/30 Shibuya O-East

    GLAY OFFICIAL WEB SITE「HAPPY SWING MEMBERS SITE」会員を限定としたライブが、この日Shibuya O-Eastにて行なわれた。
    1人ステージに現われたTOSHIがドラムソロを演奏する中、力強く拳を振り上げてメンバーがステージに登場すると、1曲目の『HIGHCOMMUNICATIONS』から待ってましたと言わんばかりの盛り上がりを見せる会場。2曲目の『coyote,colored darkness』で口に含んだ水をファンに吹きかけ、会場をさらに煽ったTERUは「なんかみんな空気吸いすぎじゃない? 今日はライブハウスなので、ハードなナンバーばかり用意してきてちょっと心配なんだけど…みんなの心配をする前に自分の心配をしたいです(笑)。お互いにこの数少ない酸素を一緒に吸い込みましょう」と会場を気にしつつ、ハードナンバー『天使のわけまえ』『BUGS IN MY HEAD』を演奏。8曲目の『彼女の“Morern…”』が終わると、TERUはぐちゃぐちゃになった会場を整理し始め「“TERUさんに指差された! 今年はいいことありそう”…と喜んでも、今年はあと2日しかないですからね(笑)」と言って会場を和ませると、冬の定番ナンバー『Winter, again』へ。そして、ライブ初披露となる『笑顔の多い日ばかりじゃない』では会場全体に笑顔が満ち溢れ、15曲目『HAPPY SWING』で本編を終了。アンコールでステージに登場し、1曲目の『ホワイトロード』を歌い終えたTERUが「最高にいい夜にしたいなぁとGLAY全員で話し合って、だったらスペシャルなことをしようということで、懐かしいナンバーを用意してきました。聴いて下さい」と話した次の瞬間、なんと!! メンバーが尊敬するバンド、BOOWYの『B・BLUE』のイントロが!! この予想もしていなかったサプライズに会場のボルテージは一気に最高潮。TERUはすっかり氷室京介氏になり、“ヒムロックポーズ”を披露していた(終演後の楽屋で、「氷室さんはあんなポーズしないよ!」とメンバー全員からツッコまれていたが…笑)。『B・BLUE』の演奏を終えると、今度はMCをHISASHIにバトンタッチ。HISASHIは「聴いてもらった通り、僕らが大好きなバンドBOOWYのカバーというか、コピーというか、真似というか(笑)。すっごく楽しそうでしょ」と言ってTERUを指差し、さらに「10年経ってこうして尊敬してきたバンドのカバーができるのは嬉しいことだと思います。あと、今年は10周年ということもあって、だいぶ時間とお金を遣わせちゃったと思いますが、来年もガンガンといくんでよろしくね。次にやる曲は、当時ギタリストを目指してた人はみんな弾いていたという、大好きな大好きな曲をやります」と話すと、再びBO∅WYのナンバー『BEAT SWEET』を演奏。まるで、学生時代を懐かしむかのようにプレイするメンバーの姿がとても印象的であった。 そして、ラストナンバー『BEAUTIFUL DREAMER』でライブ終了!!と思いきや、またまたサプライズ!! NEVER MINDの『POWER NEVER MIND』のイントロを演奏し、ステージを去ったメンバー。
    この日は少しだけGLAYの原点に触れることができた、スペシャルな一夜となった。
    (HAPPY SWING VOL.37)
  • 『HAPPY SWING presents GLAY COUNT DOWN LIVE IN MESSE “COME TOGETHER”』幕張メッセ展示ホール9・10・11にてカウントダウンライブ

    2004.12.31


    2001年以来3年ぶりのカウントダウンライブを実施。

    INFORMATION

    【SET LIST】
    ~SE~
    1.HAPPY SWING
    2.生きてく強さ
    《MC》
    3.サバイバル
    4.天使のわけまえ
    《MC》
    5.Blue Jean
    6.INNOCENCE
    7.春を愛する人
    ~映像SE~
    8.BLAST
    9.coyote,colored darkness
    《MC》
    10.Winter, again
    11.BE WITH YOU
    《MC》
    12.More than Love
    13.Billionaire Champagne Miles Away
    14.SHUTTER SPEEDSのテーマ
    15.Runaway Runaway
    《MC》
    16.笑顔の多い日ばかりじゃない

    ENCORE
    〈VTR〉
    《MC》
    1.ホワイトロード
    《MC》
    2.ピーク果てしなく ソウル限りなく
    《MC》
    〈COUNT DOWN〉
    3.BEAUTIFUL DREAMER
    4.彼女の“Morern…”
    《MC》
    5.BEAT SWEET(BOOWY)
    6.南東風

    REVIEW

    12/31 幕張メッセ展示ホール9-10-11

    2001年の札幌ドーム以来、3年振りとなるカウントダウンライブが、幕張メッセ展示ホール9-10-11にて行なわれた。この日、東京では午前中から雪が降り始め、首都高速の全面封鎖という予期せぬハプニングが発生したため、メンバーは予定より1時間遅れの15時30分に会場入り。そして、16時45分から約2時間に及ぶリハーサルを終えたメンバーは楽屋に戻るや否や、格闘技好きのJIROを筆頭に『PRIDE 男祭り 2004 大晦日スペシャル』に釘付け状態。それからしばらくテレビを観たり、ギターを弾いたり、準備をしたりしながら開演までの時間を過ごし、21時30分から最終準備に取り掛かかると、TAKUROは「お風呂に入ろう!」と言って洗面器にお湯を溜め、そこに手を入れて指先を温める。そしていよいよ、オンタイムの22時に『HAPPY SWING』でライブがスタート。2曲目の『生きてく強さ』を歌い終えたTERUは、「今日、すごい大雪だったから、俺達も辿り着けるかどうか心配で、半分くらいの人が来れないんじゃないかと思ったけど、最高です。みんなありがとう!! 2004年最後のライブってことで俺も舞い上がってるのね。すでにナチュラルハイ入ってるので、思いっきりブチキレるぜ!! 今日は心と心をぶつけ合って楽しもうぜ」と会場に呼びかけ、2004年の終わりに向けてライブは盛り上がっていく。しかし、カウントダウンを前に本編も残すところあと1曲となり、TERUが残念そうに「最後の曲になってしまいます」と告げると、当然のごとく会場から「えーーーーー」というブーイングが!! その反応にTERUは「“えーーー”って言うなよ。分かってるくせに。まだカウントダウン迎えてないじゃないか。とりあえず終わらせてくれ(笑)」と付け加え、『笑顔の多い日ばかりじゃない』で本編を終了すると、会場にアンコールの声が響き渡る。と突然、ステージの大画面にサラリーマンに扮したメンバーが餅つきをする映像…といってもただの餅つきではなく、TAKUROが杵をバット代わりにスイングしたり、HISASHIが杵でゲートボールしたり、TERUとJIROが杵で戦ったりという超スペシャル映像が流れ、会場は大喜び♡ その後、メンバーがステージに登場し、アンコール1曲目の『ホワイトロード』を終えると、TERUは「いよいよ近付いている感じがするんだけど、みんな時間が気になるよね。はい、ズバリあと15分…あっ、13分だ。計算できないわけじゃないんだよ(笑)。これでもそろばんは2級だからね」と自らフォロー。そして、いよいよカウントダウン5分前となり、TERUが「今ね、福岡の三井グランド…三井グリーンランドに、なんと! ここの2倍40,000人以上の人達が集まってくれて、一緒にカウントダウンを迎えてくれようとしています。本当にありがとう。ラジオを聴いているお友達、三井グランド…三井グリーンランドで楽しんでいるお友達…」と2回も名前を間違えたTERUに、すかさずピックを投げつけるHISASHI&JIRO。さらに、TAKUROから三井グリーンランドは熊本だっていうと耳打ちされたTERUは、「誰だぁ!! 誰だ!!これを書いたのは」と、自分の足元に貼られていた“福岡 三井グリーンランド”と書いてあるカンペをはがし「俺のせいじゃないよ」と逆ギレモード。そんなTERUにJIROが背後からシメ技(チョークスリーパー!)をかけ、「GLAYの飲み会ってこんな感じです(笑)」と盛り上がっていると、会場に“ピッピッピッ”という時報が鳴り始め、カウントダウンがスタート!! 「10、9…3、2、1、0!! A HAPPY NEW YEAR!!」と、TERUのシャウトと共に銀テープが会場に舞い、「2005年も夢を見てるやつらにこのナンバーを贈り続けます」というMCの後、『BEAUTIFUL DREAMER』『彼女の“Modern…”』を演奏。そして、「やっぱり新年1発目は、メンバーの声を聞きたいでしょ」というTERUの提案で、1人ずつ話すことになり…

    TOSHI「おめでとう!! 昨年もドラムばっかり叩きまくった1年だけど、今年もドラムだけの人生になりそうです。このバンドでは僕が一番最年長なんだけど、若さに負けず歳に負けず頑張っていきたいと思います。みんなも一緒についてきて」
    JIRO「おめでとう!! まずは、今日このステージに立てて本当に良かったです。実は、3日くらい前に40度の熱を出しちゃって、リハーサルでフラフラになりながら『彼女の“Modern…”』を弾いてたんだけど、マジで健康第一。そして、大好きなみんなの前でプレイできることが本当に嬉しいです。ありがとう!!」
    HISASHI「新年…明けまして…おめでとうございました!ってね、TERUが言ってたんだけど、言うか? ございますじゃないの? これTERU語録に追加していいんですかね。2004年もライブをたくさんやった年でした。2005年もみんなからパワーをもらって、作品を残したりドームツアー頑張ったり、ちょっと休んだり…。また大忙しの1年になると思うのですが、付き合って下さいね」
    TAKURO「改めて、明けましておめでとうございます。昨年はデビュー10年目ということで相当充実した活動ができました。新曲だけのツアーをやってみたり、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンと組んでみたり、3時間ライブをやってみたりとか、その一つ一つがバンドの血となり肉となったような気がします。また今年も、3度目のドームツアーという自分達の挑戦がありますが、みんなで力を合わせて乗り越えていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」
    TERU「今日で禁煙8ヶ月目です。これからも頑張ります。一つ挑戦するとまた新たな発見があって、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンもそうなんだけど、昨年1年でいろんな発見がありました。みんなと協力して一つの夢を持って頑張れば、その夢が現実になるっていうこともちゃんと自分達の体で感じたし、禁煙一つでもそうなんだけど、自分で目標を持ってやることによって、歌も自分で変わってきてると思うので、みんなの心に暖かさを与えてあげられるような歌を歌っていきたいなと思います」

    と、メンバーそれぞれが2005年の抱負を語り、TERUが「それじゃあ、恒例ではありますが…」と“南東風ダンス”の練習モードに入ったのだが、会場からブーイングの声が起り、「まだはえ~ってか!?」とTERU。そこで、メンバーは急遽ステージ上でミーティングを始め、「しょうがねぇやつらだな~(笑)。せっかく持ったアコギをTAKUROが持ち替えました。ということで、本当にサービスです!! 照明さん達、しっかりついてきて下さい。突然ではありますがよろしくお願いします。COME ON!!」というTERUの合図でHISASHIのギターソロがスタートし、なんと! 昨夜のShibuya O-Eastでも演奏された、BO∅WYの『BEAT SWEET』が!! メンバーからのスペシャルプレゼントに会場は大興奮のままラストナンバー『南東風』へ。そして、TERUが「本当にありがとう。みんな最高!! 今日はサービスしまくりだね。最高に楽しかったよ!! ドームツアーは今日以上の楽しいライブをやるから、ドームでまた一緒に夢を見ましょう!!」と締めくくると、ゆっくり花道を一周しながら会場のみんなに笑顔で手を振るメンバー。最後は全員で手を繋ぎ、ステージ上の5人+会場の22,000人による大ジャンプでカウントダウンライブは大成功のうちに終了。その後、展示ホール内の特設会場では新年会が開かれ、大いに盛り上がるメンバーなのであった。
    (HAPPY SWING会報 VOL.36)