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TAKUROアーティストブックのオープニングトーク&サンプル画像を公開

2019.10.17

デビュー25周年を迎えたGLAYのギタリストTAKUROがGUITAR MAGAZINE SPECIAL ARTIST SERIESに登場し、『TAKURO -GLAY-』が2019年10月24日に発売となる。














Opening Talk about『TAKURO -GLAY-』

 2019年7月某日、都内の撮影スタジオにて行なわれた、松本孝弘との対談直前、先に撮影を終えたTAKUROと急遽行なうことになった30分インタビュー。質問事項を決めていなかったため“この本を、どんなギタリストに読んでほしいのか?”という一点に絞って話をしてもらうことにした。それでは本書をGUITAR MAGAZINE ARTIST SERIES史上初めての“オープニング・トーク”からスタートしようと思う。


ギターというものを通して自分の人生を輝かせる方法は、
今みんなが知っている以上にあるよと伝えたい。



結局、ギターとの出会いで
すべてが変わった。

 このあとの松本さんとの対談でも、そうしたいと思っているのは、この本が『ギター・マガジン』から出るとは言え、ギターの話に特化しないものにしたいということです。俺が松本さんから学んだことはギターのみならず音楽業界での佇まい、立ち居振る舞いの素晴らしさだから、誰かへ伝えたいことがあるとしたら、そっちかなと。“どんなレス・ポールが……”っていう話よりも、あんなすごい人と対談ができるのだから、そのへんを掘り下げたほうが後世のためになるなあと。そういう本にしたいと思って、今日はやってまいりました。
 俺がギターを持ったことで本当に得たものというのは、ギターが好きで、練習を含めて真摯な態度で向かい合っていたら、いつの間にか大きなステージに立てるようになり、いつしか松本さんとかSUGIZOさん、HISASHIといった素晴らしいギタリストたちと人生をともにできるようになったこと。結局、ギターとの出会いですべてが変わった。でもそれは、ギターという楽器がどうこうというわけではないんですよ。好きなことをやって、どこにも売ってない、誰にも弾けないギターを弾いた結果、素晴らしい出会い、素晴らしい職、素晴らしい未来……何より音楽をこの歳までやっていられたというのは、ギターとの出会いとその接し方=自分の人生の歩み方そのものだった気がします。めちゃくちゃ乱暴に言えばギターはただ木に弦を張っただけのものだけど、それに対する接し方によって人生が変わるというのは、何においても同じだと思うんですよ。それは恋人かもしれないし、自分が決めた日々のルールかもしれない。会社、社会かもしれない。あらゆるものに囲まれて生きていく自分たちとしては、立ち居振る舞いひとつで良くも悪くも人生はどんどん変わっていくんだって。そういう本になればいいなとは思う。
 俺がデビューしてからずっと伝えていることは、“ギターは素晴らしいものなんだ。音楽は素晴らしいものなんだ。仲間と一緒にやるバンドは素晴らしいものなんだ”ということ。でもゴメン、デビューして間もないGLAYの頃では、俺がそれを言っても伝わらない。だから“10年くれ”と。“10年経ったらもう一回話をしないか?”と。“その時に俺の顔を見てくれたら、10年前に言っていたことがわかると思うんだ”って。その繰り返しだった。俺には言葉を紡いでいく作詞家の面もあるから言葉は上手だし、“どう攻めればこの人は納得するか?”みたいな、そういったある意味いやらしいこともバンドを進める上で大事だったから。だけど、いろいろなことがあった時に思ったのは、行動以上に雄弁なものはない。言葉っていうのは、ただの命乞いだと思っているのでね。“おはようございます”、“こんにちは”という言葉は、“あなたの生存権を奪わない代わりに、私の生存権も奪わないでくれ”っていうこと。言葉っていうのは突き詰めていくと命乞いだというところに行き着いた時に、言葉の無力さを感じた。だけどもそれと同時に自分の行動によって、ちゃんと人に認められる、命の保証をされる。それはいろんな人の背中から学んできたこと。俺の中ではそのひとつが音楽なわけです。

16歳の時にTERUの声を聴いて、
“この声を世に出さなきゃいけない”
と思った。

 小学校高学年の頃にビートルズを知り、音楽として好きになり掘り下げていって、ジョン・レノンという人の生き方を知った。あの人は優れた音楽家であると同時に、すごくロック的で破天荒な部分、野心家の部分を持っていて、しかも晩年は子煩悩で愛妻家。その生き方を自分と照らし合わせて、そうなりたいという“男像”を少しずつもらってきました。そろそろ俺が音楽からもらったたくさんのギフトを返し、自分が真っ直ぐに音楽活動やギタリストとしての生き様を見せることで、次の世代の人たちの手本になるような生き方をしなくちゃいけない。ただ、残念ながら俺にはロック的な要素はなくて、破天荒な生き方と気まぐれな女は嫌いです(笑)。……言ったらTERUとうちの妻が最高にロックンロールな生き方過ぎるので、二人のマネージャーになるしかないっていうね(笑)。だって、それが俺の生き様なんだもん。
 16歳の時にTERUの声を聴いて、“この声を世に出さなきゃいけない”と思った。それが俺の天職であり、天命だと。詞だの曲だのギターだのっていうのは、一般的な職業という概念だけど、TERUの声を世に出すのは、俺にしかできない仕事なんじゃないか。そう信じて今もやっています。それともうひとり、妻の破天荒さを何とかうまいこと社会とつないで、ちゃんと家庭がぶっ壊れないように日々調整していくこと(笑)。このふたつが俺の人生における大きなテーマだろうから、まったくもって悪くない。たとえ大事な日にヤケドしようとしてもだ(笑)。TERUさんはもう、歌なんか歌わなくても“生きてりゃいいや”ってレベルだから(笑)。それぐらいの気持ちです。そりゃあファンの人たちも、もっと歌ってほしいと思っているだろうけど、それこそ、今GLAYがどうなろうとも25年間やってきた大切な作品たちもあるし。でも、いい加減そういったことを1年ずつ考えながら大切に生きていこうと思う歳にはなったかなと。

ギターでメシを食いたいという人たちの、
何かしらの参考になればと思う。

 ビンテージ・ギターの世界に飛び込んだのは、松本さんがきっかけだとあちこちで言っていますが、ビンテージのギターの音を生で聴く機会の少なさにおいては、そこに足を踏み入れた者としては何かしらしないといけないなと。確かにレッド・ツェッペリンやエリック・クラプトンの名盤を聴けば、素晴らしいプレイとともに当時の楽器の音が聴けるけど、当時はまだビンテージじゃないからね。今、お爺ちゃんお婆ちゃんになった、それでもなお枯れない輝かしいあの音というものを、ギター業界の末席にいる者としては途絶えさせちゃいけない。コンピューターが発達して歌にせよオケにせよ、生なものからPCの中でできてしまう音楽というものがあるとして……もしかしたらそっちがすでにメイン・カルチャーで、ギターのほうがカウンター・カルチャーかもしれないけれど、日本中を毎年ツアーして俺が思ったのは、中央での流行りが全世界を制覇しているわけじゃないっていうこと。ネットで炎上している案件を、福井の田舎に住んでいる農家のお婆ちゃんはたぶん知らない。そういうことは旅をしていると圧倒的に感じる。だからジャズもブルースも廃れていない。この本でもうひとつ付け加えられるのであれば、ギターでメシを食いたいという人たちの、何かしらの参考になればと思う。ジャズで、ブルースで食いたい人、ポップスで、ロックで……ギターで。でもうまくいかないという人たちは、サードアイ……もうひとつの目を持つことは可能だろうか? そんな余裕がもしあるのであれば、それを持つことによって、流行り廃りに関係なく素晴らしい音楽は必ず職業として成り得る。GLAYがそれを証明していると思うんです。GLAYは確かに90年代にたくさんの財産を築き上げてメインストリートのド真ん中にいたような気がしますけど、それでも紆余曲折がありながら、2019年、メンバー4人が仲良く、ありがたいことに大きな会場でライブをやれている。果たしてそれは才能だけなのだろうか? 運なのだろうか? 俺は他の3人を近くで見てきて、“99%の努力”でそれは可能だと思う。ただ、お互いに良くないことは良くないと言い、褒め合える時は褒め合うという当たり前のことをしつつ、もうひとつの目をそれぞれが持っているからこそだと感じる。中学、高校時代から、現代のこのインターネット時代を予言するような動きをHISASHIはしていたもの。TERUもしかり、JIROもしかり。そんな中で、俺だけがその時代、時代において、いわゆるバンドとしての政治をやっていた。それはもしかしたら本当に大切なギターの練習という意味でも、ギターに向き合うって意味でも、20代、30代はもっとやれること、工夫できることはあったなと思う。今、エフェクターをほぼ通さない素のギターという一番逃げ場のないところでやっていかないと、失われた20年は取り返せない。だから大好きなジャズやブルースを自分でやる。裸の音色で自分のメロディを弾く。最初の3〜5年くらいまでは恥ずかしくてね。でも、恥ずかしくても死にはしない(笑)。“GLAYのギター、ヘタっぴだな”と言われても、そこでどう感情を処理するかくらいは学んだからね。そうやってハッキリと自分のダメなところを晒すことで逃げ場もなくなるし、怠けられなくなる。『Journey without a map』というソロをやってみて、ライブの同録なんて聴けたもんじゃない日々ばっかりだけど、それでも“少しずつ良くなってんな、自分の理想に近づいてんな”っていう日々の実感だけを頼りに、この5年間はやってきましたね。

いつも側にいたのはギターを含めた
音楽だったし、支えられたのも相談に
乗ってくれたのも音楽。

 ジョン・レノンの生き方、10年先を行っている松本さんの生き方、2年先のSUGIZOさん、同世代のHISASHI……もちろんブルースの3大キング(B.B.キング、アルバート・キング、フレディ・キング)から、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジの3大ギタリストみたいな、さんざん素晴らしい人たちの背中を追いながら、それぞれにあるであろう自分らしい生き方、ギタリストとしての在り方を考え続けてきた結果、今の自分の選択になった。
 ボーカリストとして歌ってほしい人もTERU以外にいないし、これからどんなバンド、どんな才能と組んでもGLAYで得た喜びを超えられないと思う。メンバーから“TAKURO、GLAYにはおまえのギターはいらねえよ”って言われないようについて行くので精一杯というのは、偽らざる本当の気持ちですよ。“どこに俺の居場所があるんだろう?”ってことを考えながらいつもプリプロをやっている。だけどギターが好きで、GLAYと一緒にやりたいんだったら、いろんな角度の攻め方があるから、それが俺の生業だということ。ただ単に正門をバンバン叩いて“俺のギターを聴いてくれ”という、そんな才能豊かな生き方をしたいけど、そうでない俺みたいなやり方もあるよってところですよね(笑)。
 読者のみんなが俺に望んでいるものは、そもそもテクニック的なものではないだろうから、ギターというものを通して自分の人生を輝かせる方法は、今みんなが知っている以上にあるよと伝えたい。それは“俺が後輩に対する言葉”という前提だけどね。ちょっと先の人生を歩んだ者としては、こういうことがあって、その乗り越え方はこうだった。その時にはいつもギターがあったっていうことは言える。そういう意味では、俺はまったくもって“ギタリスト”だと思います。だって曲を作る時も詞を書く時もギターが傍らにあって、どんな良いことがあろうと悪いことが起ころうと、今を楽しく生きているということは、ギターでもって乗り越えたということなので。いつも側にいたのはギターを含めた音楽だったし、支えられたのも相談に乗ってくれたのも音楽。もちろん、そこには“音楽という共通項があるたくさんの人たちがいた”ということなんだけどね。そういうような、インタビューの始まりの言葉であります。


GLAYメンバーとしては、JIRO(2008年)、HISASHI(2014年)に続くアーティストブックの第3弾だ。バンドのリーダー、メインコンポーザーとしてだけでなく、現在はソロ・アーティストとしても精力的に活動するTAKUROの魅力を余すところなく伝える内容となっている。

主なコンテンツは、函館時代から現在までに至るソングライティング、ギターについての話を存分に語るロング・インタビュー。ソロ・アルバムのプロデューサーでもある松本孝弘(B'z)とのスペシャル対談も必見だ。稀少価値の高い1959年製レス・ポールを初めとする所有ギターすべてと最新ライブ機材の紹介にも注目が集まる。その他にもディスコグラフィ、「JUST FINE」、「やすらぎのチセ」のギタースコアなどを収録する予定だ。TAKUROの“ギター愛”に満ちた一冊、是非期待していてほしい。


■商品名:GUITAR MAGAZINE SPECIAL ARTIST SERIES『TAKURO -GLAY-』
TAKUROの魅力を詰め込んだ待望のアーティスト・ブック
2019年10月24日発売
定価:(本体2,000円+税)
仕様:A4変型判/ページ数未定
ISBN978-4-8456-3428-6

CONTENTS
◎巻頭撮り下ろしグラフ
◎ロング・インタビュー
◎スペシャル対談1:松本孝弘(B'z)
◎スペシャル対談2:スティーヴ・ルカサー(TOTO)
◎所有ギター全紹介
◎最新ライブ機材
◎ディスコグラフィ
◎ライブ写真で振り返るヒストリー
◎ピック・コレクション
◎ギタースコア「JUST FINE」「やすらぎのチセ」


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