GLAY/ Precious  MV制作での印象

2010/9/15 16:02

9月8日にリリースされたNEW SINGLE 『Precious』
のミュージックビデオの監督山口氏からコメントが
届きました。

<曲(Precious)の印象>
ピアノのイントロが印象的で、すっと曲の空気感に入って
ゆけました。始めは失恋の歌かなと聴いていたら徐々に、
えっ!と思いました。正直、重いテーマだと思いましたが、
聴き込むにつれ、色々と考えさせられました。人との繋がり、
幸せとは、生きるとは、自分だったら・・・そして、曲の中
にドラマが見えてきました。そのドラマを辛くても見て
みたいと思いました。

<MVのコンセプト>
始めに考えた企画はドラマとGLAYの演奏を組み合わせる
アイデアでした。歌詞から浮かぶドラマを私なりにストーリー
にして見ました。そして、そのドラマをいくつかのアプローチで
企画を起こし、メンバーと打ち合わせをしました。メンバーと
の打ち合わせの中で、プロジェクターを使ったアイデアとドラマ性
を演劇的に融合させてゆくというコンセプトが決まりました。
最終プランを詰めている時にTAKUROさんから“天国の薫 世界で
一番キミが好き”という本が送られてきました。監督の役に立てば
という事で送って頂きました。その本を読む事で映像の内容に確信を
持って取り組む事が出来ました。

<GLAYと初めて会って>
GLAYに初めて会った時の印象は、驚きました。数々の偉業を成し
遂げて来た彼らは驚く程、謙虚で、気遣いがあり、純粋で、
フレンドリーでした。凄いキャリアがあるのに本当にピュアでクリ
エイティブな印象を持ちました。その人間性に私の心は捕らえられ、
良い作品を作って、このプロジェクトに貢献したいと思いました。
打ち合わせは、私が3つ程プランをプレゼンする形で進み、
メンバーはその1つ1つを見て、そのプランの長所を指摘してく
れました。(短所ではなく長所)そして徐々に1つのプランに絞ら
れてゆきました。あくまで映像のクリエイティブを尊重する言い回し
で、曲のテーマに合う方向性を自然に示してくれました。

<GLAYを撮影する>
今回の企画ではGLAYの演奏は全てプロジェクターで投影させる
というものでした。その為、メンバーを白バックのスタジオで
撮影したのですが、感動しました。もしかしたら、演奏と歌だけ
で良いのでは?と思わせる程、歌の世界が全て表現されている
ようなパフォーマンスでした。メンバー以外の撮影は朝までかか
り大変でしたが、気持ちよく終わる事が出来ました。
今回の仕事は全体を通して、とても素敵な仕事でした。そう
思えるのはGLAYのメンバーの人間性がプロジェクト全体に浸透
しているからかもしれません。このプロジェクトに関われて幸せ
に思います。最後に役者さんスタッフの皆さんお疲れ様でした。
ありがとうございました。

MVディレクター 山口保幸